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【LITTERA TALK vol.4】Mayugraphy Tokyo

Mayugraphy Tokyoとして活動しているMayuさん。美しい手書き文字と、フォトスタイリングで、これまで数々のクライアントの想いや伝えたい世界観をカタチにしています。

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クルンと可愛らしい装飾が特徴的な文字「MAYUフローリッシュ」が人気のMayuさん。その原点から今、そしてその先に広がる想いとは… 都内のMayuさんお勧めのカフェで、お話を伺いました。

-- 今日はどんなお話が伺えるのか楽しみにしてきました。こちらのカフェ、イメージにぴったりのとても居心地の良いお店ですね。お店選びからセンスを感じます。

LITTERAZINEの出版にあたり、フォトディレクションも担当されたMayuさんといえば「センスの塊」という印象! “Mayugraphy Tokyo”のHPも拝見しましたが、美しく世界観が統一されていて、とても素敵で魅了されます。
まずは、カリグラフィーとの出会いはいつ、どんなきっかけですか?

ラッピング

Mayu – カリグラフィー前に遡ってしまうのですが、小さな頃から書くことが好きな子どもでした。初めての習い事がお習字で、それから塗り絵にもハマって。塗り方にこだわりすぎて指にペンだこのある保育園児でした。何年生の頃だったのか覚えていませんが、カリグラフィーに興味を持ち、ツインタイプのカリグラフィーペンを買って使ってみたこともありました。(Kuretakeのペン、今でも持っています。思えばこれが第一次カリグラフィー期?)

学生時代は、ノートを美しく仕上げたくて。普段の授業もそうですが、試験前になると、もう一冊別にまとめ直すようなことをしていました。大学では史学科です。専攻は日本史ですが、考古学や、古代エジプトのヒエログリフ(象形文字)を読み解く授業、右から左に書くアラビア語の授業も好んで取っていました。もう全部忘れてしまいましたが… 書くことそのものが好きですし、記憶や歴史を刻み遺されてきたものに対してとてもロマンを感じます。

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-- 史学科だったのですね、初耳!「記憶や歴史を刻み遺されてきたものに対してロマンを感じる」って、とても素敵です。その頃からカリグラフィーへの道に導かれているようですね。そういえば、学生時代に海外文化に触れる経験もされていますよね。その時に受けた影響もありますか?

Mayu –アメリカに語学留学した頃、ホストマザーへの手紙に、「with love」の文字と小鳥のイラストを添えました。イラストは全くと言ってうまく描けていませんでしたが、手書きのloveと小鳥が「幸せを運んできてくれるようだ、この小鳥はMayuのようだ」と、こちらの想像以上に感激してくれたんです。
文字と小鳥を切り取って、オーダーメイドのスタンプまで作ってくれたほどでした。
私の描くもので、誰かにこんなにも喜んでもらうことができるんだ!と感じられた出来事でした。

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▲持ち続けていたカリグラフィーペン。名前入りのレターセットはホストマザーからの贈り物。

-- わー、それは嬉しい経験ですね!それですぐ今の道へ…ではなく、卒業後は一般企業に就職されていますよね。今に至るきっかけは何かあったのですか?

Mayu –社会人になってからは、終電で帰宅する日々を送っていました。仕事は充実していたのですが、「私の好きなことってなんだろう…、趣味と呼べるものがほしいな」という漠然とした思いがありました。
これ!と思えるものには出会えないまま、やがて結婚・出産し、ライフステージも大きく変化しました。

3人

娘(下の子)の育休中、「好きなことを見つけたい!」という気持ちが再び強く湧いてきたんです。その頃はフリーランスで働いていたのですが、仕事や育児とは離れたところで、自分の気持ちが上がること、「これが好き!」とワクワクするものに出会いたい、と感じていました。
そんな時に、島野真希先生のモダンカリグラフィーのワークショップのお知らせを目にします。きっかけは、関西時代から興味をもっていたコミュニティの東京初開催イベント。このお知らせを見た瞬間に、「私のやりたいことはこれだーーー!」って。 本当にビビビ!ときたんです。
自分の結婚式は、納得のいくペーパーアイテムがなくて、色々DIYもしました。当時のウェディングでモダンカリグラフィーの手書き文化はなかったけれど、このお洒落な文字が手書きできるなら、絶対に取り入れてた!と感じて。まだWSに参加する前にもかかわらず、「これだ!」と確信していました。

手元カット


--募集を見ただけで確信したなんて、すごいですね!点と点が繋がるような感覚でしょうか。とても素敵なエピソード。実際にWSに参加してみてどうでしたか?

Mayu – WSは本当にワクワクの連続でした。しかしまぁ、思うように書けない。。。「どうしても書けるようになりたい!」と調べ始めたのが、私のモダンカリグラフィーとの出会いと始まりです。当時、バースデープランナーの活動もしていたので、バースデーやキッズパーティーに取り入れたら絶対に可愛い!それを自分の文字でデザインできたら素敵!とイメージが一気に広がっていったんです。

ケーキ

--バースデープランナーの資格もお持ちだったとは!ところで、始めてみて難しかったことなどもお聞かせいただけますか?

Mayu –まずはWSで習ったことだけをベースに復習しました。筆圧コントロールができるまで苦労しました。また0歳と3歳の育児中は、インクとポインテッドペンを出して書く、ただそれだけのことがハードルが高くて。思うように書く時間をとれないことがジレンマでした。
そこで、時間確保のために、定期的に習える環境を作ろうと考えました。教室を探してみると、当時モダンスタイルを定期的に習えるところは見つかりませんでした。猪本直美先生のワークショップに参加したり、「モダンスタイルの基礎はカッパープレート体だ」と知り、それならまずは基礎を。と、澤田未恵先生のレッスンに通いました。1年ほど経った頃、島野真希先生の定期レッスンがスタートしたことで、まさに満を持して。という感じで、そこから本格的にモダンカリグラフィーに入っていきました。
最初の出会いからここまで、1年以上ありましたが、この間も書くことを諦めずにアクションし続けていられたのは、「好きなことにやっと出会えた」という気持ちが原動力になっていたのだと思います。

--クルンと可愛い特徴的なMAYUフローリッシュ。可愛いだけでなくバランスの取れた美しさを感じさせるのは、優美なカッパープレート体の基礎があったのですね。絶大な人気を誇るMayuさんの文字ですが、最近はどのくらいの頻度で書かれていますか?

まゆフローリッシュ

Mayu –2年前からMayugraphyとして、本格的にカリグラフィーとスタイリングの仕事を始めたこともあり活動の幅も広がりました。
子どもたちも成長して時間の確保ができるようになったので、最近は、ほぼ毎日、作品やオーダー品を書いています。ケーキトッパー制作や、THE BALL TOKYOとコラボさせていただいているカリグラフィーバルーンでは、作品作りにデジタル(iPad)の頻度も増えてきました。アゲートの席札や、筆耕の仕事では、ポインテッドペンを握ります。デジタル(iPad)の便利さ、ポインテッドペンの唯一無二の筆跡の美しさ、どちらも文字を活かしていく上で、魅力を感じています。

--お仕事の幅が広がっているようですが、プライベートでも文字を活かしていらっしゃいますか?

Mayu – やはり子どもたちの誕生日には、毎年何か作っています。特に、娘の成長と共に私の文字も成長してきたところがあるので、今年のバースデーは何を作ろうかな、と気合が入ってしまいます。娘からの「めっちゃ可愛い♡」が何より嬉しい言葉です。英語は読めなくても「お母さんの字だね!」と気がついて喜んでくれると、私も嬉しくて。来年はもっとこうしたいなとアイデアが湧いてきて、それを実現して、また来年と・・・。
記憶や歴史を刻むものにロマンを感じると言いましたが、私にとって写真と文字は、まさに家族の記憶や歴史を刻むこと、そのものです。

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--お子様たち、幸せですね!同世代の子どもを持つ母として、憧れます。ところで、文字のお仕事をされていて難しいなと感じていることはありますか?

Mayu – オーダーが重なって、求められる文字のスタイルが異なるときに、そのスイッチの切り替えが難しいこともあります。

--それだけマユさんにお願いしたいクライアントさんが増えているということですね!例えば、どんな時にどんな風にスイッチを切り替えたり、書き分けたりしているのですか?

Mayu –例えば、カリグラフィーバルーンの場合は、「MAYUフローリッシュ」でクルクル多めに描いています。他には、ウエディング案件であればより可読性の高い文字を求められることもありますし、ロゴ作成であればクライアント様のイメージに沿った文字を追求します。どれもMayugraphyの文字には変わりないのですが、同時進行時には頭の中のイメージどおりに書けないことも。そんな時は、敢えて書かない時間を取ってみたり、出来上がった作品をしばらくおいて、フラットな状態でチェックしてみたり… まだまだ鍛錬あるのみですね。

ジルスチュアート


もう1つの悩みは、作りたいもののアイデアがどんどん浮かんできても、それを実現するためには、文字以外の専門知識やスキルが必要になることです。例えば、ベビー用のブランケットだったり、ウエディングのカスタムアイテムだったり、Mayugraphyの文字で製品化してみたいものが頭の中にはあるのですが…

--プロジェクト毎にスキルを補い合えるパートナーに出会えるといいですね。ご縁がつながれば、活躍がの場が益々広がっていきそうです。Mayuさんの文字がカタチになっていく未来が楽しみです!!


ケーキトッパー2

▲ケーキトッパーが作れる人気ワークショップはファブカフェとのコラボ企画


ミラータグ

▲スタイリングフォトの作品提供も行っている


--ところで、定期的にレッスンもされていますよね。こちらは、どのようなスタイルでされているのですか?

Mayu –今はオンラインを中心とした定期レッスンを開催しています。ベーシックスタイルの文字を書けるようになる初心者向けレッスンです。海外在住の方もいらっしゃいますし、全国各地(北海道、関西、名古屋、広島、九州など)から受講してくださっています。対面レッスンは不定期のワークショップのみでしたが、ついに8月から都内でもスタートします。(1期は満席)
オンライン、対面、それぞれの良さを活かしながら、楽しめるレッスンをお届けしたいと思っています。

定期レッスン


--オンラインラインレッスンも対面レッスンもどちらも良さがありますよね!待望の対面レッスンは、その空間もマユさんの世界観でいっぱいになりそうで、楽しみですね!!

カリグラフィーワークショップ


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現在は、オリジナルワークブックと動画コンテンツの制作が進行中というMayuさん。年内発売予定のワークブックは、海外からのお問い合わせがきっかけで取り組むことになったそう。
マユさんの文字を学びたい方は、きっと沢山いらっしゃいますよね。動画もワークブックも完成が楽しみです。ベーシックスタイルの文字だけでなく、クルクルの「Mayuフローリッシュ」のワークブックもいずれ作っていきたいと話してくれました。これからのMayuさんの活動から目が離せません!


Instagram: https://www.instagram.com/mayugraphy.tokyo/

Website: http://mayugraphy.com

Offcial LINE: https://lin.ee/6oDi1Dj



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