見出し画像

現代っ子に大ウケのダイアログ形式絵本〜I broke my trunk! by Mo Willems~

リトル・スマーティ・パンツからライオンさん(およそ3歳)コースの今月(11月)にお届けする絵本は「I broke my trunk! 」by Mo Willemsです。

幼児の大人気作家モー・ウィレムズの代表作のひとつ「Elephant and Piggie books」の中から私も大好きな「I broke my trunk!」をお届けします。
この絵本は最もすぐれた児童書に贈られる児童文学賞セオドア・スース・ガイゼル賞(ドクター・スース賞)でオナー賞を取っています。モー・ウィレムズは「ハトシリーズ」で一躍有名になりましたが、このゾウと小ブタシリーズも非常におすすめです。モーはあるCBSのインタビューで、「子供向け絵本の自分の製作部分は49%で残りは、それを読んでもらう子ども頭の中の世界で完結する、僕の仕事は理解できない世界を提供することなんだ。」と語っています。エミー賞を6回取った、あのセサミストリートで放送作家をやっていた経験が、彼の得意とするダイアログ形式の絵本で本当に面白い、子供にしか理解できない物語を描写化しているのかな、と思いました。

こちらの絵本の読み方については、下記Yotubeをご参考ください。

あらすじ
ゾウのジェラルドと子ブタのピギーは友達です。ある日ジェラルドの鼻が包帯で巻かれています。ピギーが、どうしたの?と聞きジェラルドがその事故について「ながーい」お話しを淡々とするんですが、実は!という裏話に展開します。

この本の読み聞かせポイントをお伝えします。

(1)ダイアログ(対話)形式の絵本の抑揚の付け方
この絵本は、いきなりセリフからはじまりセリフで終わります。
対話しか、出てこないのです。
〇〇とジェラルドが言いました、とかある晴れた日曜日など設定はありません。どういうことかというと、単調に読むとどちらのセリフかわからなくなると言うことです。感情を入れ、キャラクターの役になりきることが「大切」となります。単純な6−7歳の「おしゃべり」がそのまま絵本になったようなお話しですので、思いきって、ピギーとジェラルドになりきって読み聞かせをしましょう。一番初めのページに、
「I have not seen Gerald today」今日、ジェラルドみてないなあ「Why?」なんでかな?とピギーがいいます。「わぃ?」ではなく「わ・あ・あ・い?」と読みましょう。子供はジェラルドという名前も言いにくいので、「ジァールド」というような発音になります。「」にアクセントをつけます。それが、子供が読むと本当に可愛いのです。私は娘がピギー役で私がジェラルド役で交互に読む時に、「あー、そういう風に単純な単語を場合によって言い方を変えると意味がかわるんだ!」なんて考えられた絵本だと感心しました。
娘いわく、人間ならジェラルドが8歳でピギーは6歳だそうです。

(2)登場人物の身振りと表情を観察する
モー・ウィレムズの絵本は、半分内容半分イラストの面白さで絵が見えない相手にこの絵本を読んでも、面白くありません。と言うのは、彼らのイラストの表情から「今、何を考えているか」を想像しながら会話を楽しむ絵本だからです。ピギーは幼児で、いろいろな事情がたまに分かっていません。ジェラルドは、状況の説明をしなければいけない場面がありますが「ふむ?」みたいな顔をするのです。しかも無言で。そういう絵本の中の空気感をお子様と楽しんでくださいね。

最後に

どの本を取っても「おもしろい話」しかない
うちの娘は4歳のころから、モー・ウェリムズにはまり出しほとんどすべてのゾウ&小ブタシリーズとハトシリーズの絵本(40冊くらい)は読んでいます。しかも、何回も。彼女になんで、彼の絵本が好きなの?と聞いてみたところ彼の絵本は、どの本を選んでも「So Funny」とってもおかしいの!学校では最近はノンフィクションばかりを読まされるから、とてもつまらないらしく、家で面白いフィクションが読めることを楽しみにしているそうです。

Let's keep reading!

モー・ウェリムズのハトシリーズ「Don't Let the Pigeon Drive the Bus!」に
ついても書いていますので良かったらご覧ください。
https://note.com/littlesmartypant/n/nde8a56fba56d


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?