雑談バナシ⑥

 金曜日はアルバイトの人数が潤っているので、バイト先のサービスカウンターで割と時間を持て余す。サービスカウンターでほぼ立ってる時間がバイトの時間の8割を占めている身なので、そこで無理に後輩に仕事を振るのも申し訳ない。なるべく楽な仕事やどうしてもサービスカウンターから距離が離れないとできない仕事をお願いすることで、罪悪感から免れている。

 どうしても時間を持て余すので、社員さんを警戒しまくりながらでなるべく雑談の時間を伸ばしたいなと思っている。本当に当たり障りのない雑談しかできていない人が自分の感覚では3人いて、城に攻めあぐねている。
 その点、逆に雑談が弾む人も5人ほどいる。バイトリーダーをやるようになった頃に先輩に「会話はした方がいいよ」と言われて、先輩・パートさん・社員さんとの雑談を分析してみた。会話の原動力には「話したいことがある人」「純粋に他人への興味がある人」「何でもない話が得意な人」の3パターンがあることがわかった。先輩・パートさん・社員さんと話した時の肌感覚として、僕は「純粋に他人への興味がある人」になりたいなと思った。人との会話は聞きに徹しても成り立つ。そしてなにより、テレビに出ている芸能人の無限の興味にも惹かれる。(心の底から興味を持っているか、はこの際関係ない。)

 雑談の時、人によって上記の三つを使い分けて見ている。
 お店のチラシを見ながらあれが安いだ何が好きだと適当に喋ってみたり。
 大学の授業やサークルの話を聞いてみたり。(時に恋愛話を聞かされてみたり。)
 「最近どうですか」と聞いて、自分の最近の話もしてみたり。

 別にどれもうまくいかない。
 今日も一人合計40分ずつぐらい雑談を仕掛けてみたけど、四捨五入したら「発声していただけ」だったなと思う。
 それと、自分には明確に「話したいことがある人」が向いていないなと実感した。自分の話しても何にもならない。後々心が罪悪感に潰されるだけ。


#363  雑談バナシ⑥

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