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ニセコでの新婚生活 〜嫁編〜

夫に労働させたくない。


それはわたしの願いのひとつです。

一家の主人には働いてもらい、家族を養ってもらうのが現代のスタンダードですが、うちの夫はご存知の通り堂々たる無職です。
就職して欲しいとも思っていないし、週5以上の8時間労働などもってのほか!頼むからやめてくれ!といったところです。

家族を守ってもらいたいという想いはあるけど、それと労働はイコールではない。
というのがわたしの考えです。


そんな中、夫は働くことにした。

少し疲れていたわたしを支えるために彼から申し出てくれた。
その気持ちが嬉しかったので今回は甘えることにして、
今年の冬は仕事をせずに、家で旦那の帰りを待つ主婦という「よくある夫婦ごっこ」をやってみました。


どのような暮らしをしていたかは、夫が前回の記事で述べているので割愛して、
いつもとの違いをザックリいうとこんな感じ。


⇩いつものわたしたち⇩
居住地…その日の気分
家…モバイルハウス🚛
仕事…フリーランス(ほぼ無職)
いつも一緒にいるのが基本🙆‍♂️🙆‍♀️

⇩今年の冬のわたしたち⇩
居住地…北海道ニセコ
家…一軒家(airbnb用に借りている)
仕事…夫はスキー場で朝から夕方まで仕事。
嫁は宿番と主婦。
昼間は一緒にいない。。。


まあ、あれですよね。普通です。


「よくある夫婦ごっこ」をやってみて感じたことは、


…夫婦喧嘩増えたやん💔



夫は、過酷な仕事ではないにしても多少のストレスを溜めて帰ってきます。
がんばった証です。

わたしはわたしで、知らない土地のことを少しでも把握しようとしたり、家計をやりくりしたり、夫のケアをしたり、よき妻になろうとがんばります。


朝は、夫の方が早く起きて本を読んだりしています。貴重なひとりの時間です。
わたしは邪魔をしないように布団の中で大人しくしてます。(シンプルに言うと二度寝)
わたしが起きてきて一緒にコーヒーを飲むのも束の間、出勤時間となります。

夜は、夫は仕事から帰ってきて晩御飯を食べると家に居る安心感からすぐ眠くなってしまい、早々に床につきます。


いつも一緒の気ままなモバイルライフ生活から一変して、コミュニケーションの時間が圧倒的に減りました。

そこから気持ちにズレが生じて、
本当はお互いがお互いのために仕事や家事をやっているはずなのに想いが通じずすれ違い、モヤモヤとしてしまう。

そんなことが多かった様に思います。


そう、これが「夫に労働させたくない理由」です。


わたしは、
立派な一軒家を建ててもらうために結婚した訳じゃない、
大きな車やテレビや沢山の化粧品や洋服を持ち続けるために結婚した訳じゃない。


自分と同じくらい大切で、
2人で居る時間がなによりも尊く、
この人の一生を見届けたいと思ったから
結婚した。


きっと他のご夫婦も同じような気持ちだったはずです。


しかし、女の人は現実的なところがあると思います。
子供が産まれたらよりそれは強くなる。

家族の安定を保ちたい。将来の不安を無くしたい。
そのためのマイホーム、貯金、保険。
沢山のお金が必要。
そのためには夫に沢山働いてもらわないといけないし、自分も働かないといけない。
それが日本の現状です。

状況は人それぞれなので必要な人は必要だと思います。


だけどよく考えてみてほしい。
本当の本当にそれは必要なのか?
大切な人との貴重な時間を割いてまで手に入れたい安定ってホンモノ?


今のわたしたちの暮らしには沢山のお金は必要ありません。
少しあれば生きていけることがわかっています。


心を込めて作った食事をゆっくり楽しむこと、
朝日や夕日を一緒に眺める時間、
お互いの想いを感じ取れる心のゆとり、
そういった「今」をていねいに重ねていくことが大切で、
根底から湧き出る安心感はこういったコミュニケーションから生まれるのではないかと思います。


人が本来の力を発揮して輝いて生きられるとき、
それには揺るぎない安心感=愛が不可欠です。

世界平和はまず家族平和から。


今回の冬の経験を通してその考えがより確かになったように思います。


擦り減らす労働ではなく、愛から生まれる創造を。それが本当の「仕事」。
愛に仕える事。

家族で協力しながらそんな仕事をしていきたい。

2ヶ月半に渡る労働を終えた夫。
任期を終えて一安心リラックスして毎日を過ごしてます。
とっても嬉しそうでなによりです。
ありがとね。


生きる実験は続く