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35才で疑った発達障害。生きづらさの理解は、私を自由に楽にしてくれた。前編

36歳になった今、昨年書きかけた草稿を仕上げる気になった。

 それは、私の「書く」姿勢、方向性、使命感のようなものがやっとつかめてきたからだ。大きな転換である。ごく個人的な成長ストーリー、伝記ではなく、その体感から得た本質、普遍的な希望を共有すべく、人々の心の平和とそこからつながる地球との共生のために、書く。

 そしてタイムリーなことに、グレタさんの存在もこの記事を書ききる力になってくれていることを敬意と共に書いておきたい。

 私はある性質が、その人にとっての障害となるか才能となるかの違いは、自覚にあると思っている。

 ある性質に生命や生活が振り回されているのであれば、その人の命にとって確かに障害になりうるだろう。しかしその性質への理解と付き合い方を深めていけば、障害にはならず、それは美点にすらなる可能性を秘めている。

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 夏休みの終わりには、自殺者防止のキャンペーンが山ほど行われる。まさか、それらが私に関わることだとは思いもしなかった。

 夏休みが終わる。子どもたちの朝は学校が早いし、幼稚園バスの時間も守らなくては。その「時間を守る」ということが、私にとって「死ぬほど」ストレスだと気づいた。まさかこんなことでと信じられないくらい大きく落ち込み、「できない」ことだらけの自分と真正面から向き合うことになった。

 10年前、仕事をはじめて一年後初めて「死にたい」という気持ちが湧いてきて、家にも帰れず、職場にもいられず、道端でカバンを地面に置き呆然としたりすることが増えた。居場所がなかった。自分でこれはおかしいと精神科医を探した。

 当時の診断では、過労、仕事のストレスということで、すぐに仕事を辞めることになった。確かに泊まり込んだり、そもそも夜の仕事だったので、生活リズムの狂いや、だんなとの同棲をはじめたストレス、ストーカー騒ぎなど心当たりがたくさんあり、その他の可能性、例えばそもそもどうして過労にならざるを得ないような仕事の仕方しかできなかったかを疑うことはなかった。研修では新卒トップだったのに。できるはずなのに、なぜ?現場では混乱するばかり。

 その時の感覚がよみがえった。同じだった。もう少しマシに生活できそうなのに、ただただ落ち着きのない自分に気づいてしまった。もう自分ではどうにもできない何かだと絶望した。

 どれだけ自分というものを掘り下げ、抱えている悲しみや、葛藤や、怒りに気づき、それを書く、話す、踊る、声をひびかせるなど全身で感じ切り手放すことに取り組んできた自負もあった。授乳や日々の家事育児の疲れや、我慢していることなども洗い出し、実行できることはすべてやった!と思ったのに。

 最も愛すべき家族に対してのぶっきらぼうな八つ当たり、自分でもコントロールできないくらいの発狂、それらを含んだ「本来の私」の姿とかけはなれた日常はすぐには終わらなかった。絶望した。

どうしてもっと穏やかに、ただ暮らす、ということができないのか。

そのうえ、そろそろ経済活動に身を入れようなどというプレッシャーもないではなかったが、そういう次元でなかった。

昨年の記事 生きづらさの性質的な原因がわかる前後の心境と意欲https://note.mu/livebooksou/n/n4cf2265167e5

 そんなときにふと目にしたのがADHDの特徴と簡易診断のページである。思い当たることも多く、傾向が極めて強いわけではないが、こうして何かを発信していく気持ちがある以上、自分のことをより正確に客観的に説明したくなった。私は10年ぶりに精神科を訪れることにした。

 すでにそのころには、気づきが次から次へ押し寄せ。同時に相当の感情が滝のように体の中をダダ流れていた。

 自覚する中で一番ショックだったのは、物心ついてから彼女が亡くなるまでずっとどこか人としてズレているというか、違和感のあった祖母のこと。話がかみ合わなかったり、人の気持ちを察せないものいいとか、短気、おおざっぱなどなど。ずっとめんどうで許せない存在だった祖母と自分が年を重ねるにつれ、似てきてる。って気づいたことだ。

 自分についてきちんと知る、ということが、祖先や子どもたちの理解にもつながると直感的にわかっていた。それはとても大きなことだ。

やっとゆるせる。あぁ私と一緒だ。

どうしようもなく、ああして振舞っていたんだ。なんで許せなかったかと思うとそれは後悔にもなり、今でも涙が出る。

そして子どもたちの素直な感覚や、ありのままの反応にも寄り添えるようになった。自分もそういうところがある。あれやこれやと面倒に感じていた訴えも、そうかもね。と聞けるようになる。 

後編  https://note.mu/livebooksou/n/n7c27cce71b54




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