見出し画像

付き合う条件

 こんばんは、乙訓野添です。帰省の時も伊達巻気をもらって帰ったんですが、今だにオカズなのかデザートなのか分かりません。

 さて、初体験の5日後に初失恋?を忙しく体験した訳ですが、動き出した出会い希求マシーンは止まるところを知らず、今度はヤフーチャットで仲良くなった子と会う事になりました。たしか、写メ交換はしませんでした。なのでどんな子が来るか分からなかったのですが、ちょっとキツネ顔のちょっとキャバっぽい感じの人でした。でも、前の人よりは美人でした。
 こんな子と付き合えたらいいなぁ、と思いつつウチに帰り、メッセンジャーで付き合って欲しい事を伝えると、まさかのOK。早々と次の彼女が出来ました。まぁ、物事がうまく行く時は、何でもかんでも上手くいくものなのです。

 さて、2回目のデート。その時、その彼女から衝撃の事実を告げられました。というか、女性って後出しジャンケンする生き物なんですかね。その事実というのは、

「私、実は鬱病なの」

 というものでした。今でこそ、鬱病は誰にでもなる精神の風邪みたいな感じですが、この頃はまだそこまで認知がなく、心の弱い人、みたいなイメージでした。また、身の回りに鬱病の人なんていなかったので、鬱病もちがどんな感じなのか分かりません。知らないのをいい事に、「そんなの気にしないよ」と答えていました。彼女欲しい欲は、“少々”の障害など、たやすく乗り越えるのです。
 しかし、話しはこれに止まりませんでした。次に彼女の口から出たのは、ちょっとひっかかる言葉でした。それは、

「他の男友達の事を詮索しないで欲しい」

 というものでした。まぁ、人間生きていれば人付き合いもあるでしょう。彼女といえども、人の付き合いを制限するほど、自分は狭量な男ではありません。それも了承しました。が、ちょっとだけ、心に引っかかるものがあったのも否めませんでした。

 こうしてスタートした彼女(以後、キツネと呼ぶ)とのお付き合いですが、付き合い出したのが12月だったという事もあって、さっそくクリスマスがやってきました。そこで鬱病のなんたるかを、初めて体験しました。
 というのは、二人してルンルンとクリスマスケーキを買って帰り、キツネがテーブル(といっても足の畳めるやっすいの)に置こうとした瞬間、何をどうしたのかケーキの箱を落としてしまい、真っ逆さまに落下。ケーキが見るも無残な格好になってしまったのです。そしてそれを見たキツネが、

「もう嫌! こんな世界、なくなっちゃえばいいのに!」

 と泣き出し、その後はもう、鬱々タイム。「いやいや、これ、あんたのドジやないの」と内心思いつつ、どうにかこうにか宥めようとする自分。結局安定剤飲んで、ベッドで寝てもらう事になりました。性なる、いや、聖なる夜は、とんでもない鬱病の人の身勝手さを思い知らされる事になったのです。まぁ、まだこの時は、好き好き大好きでしたから、まだ我慢出来てましたが。しかし、この手の人は、すぐに世界を滅ぼしたがるんだな、というのも、この時初めて知りました。

 鬱病といい、詮索しない条件といい、冷静に考えたら、「ちょっと待て」と思える事です。「惚れた弱み」という言葉がありますが、自分の正規彼女との付き合いは、惚れた弱みに振り回され、引きずりまくる8年間の始まりだった訳です。

 今回のnoteはここまで。キツネさんとのエピソードは、これからもちょくちょく出てきます。流石に今は吹っ切れてますけどね。いいねやコメント頂けると励みになります。最後まで読んでいただき、有難うございます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?