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国語のテストで時間が足りない、を解決するたった一つの方法を見つけた。

こんにちは!
国語特化の個別指導「ヨミサマ。」代表の神田直樹と申します。

高校に通わず完全独学で東京大学文科Ⅰ類に合格し法学部を卒業後、この前までMcKinsey & Companyでコンサルタントをしていました。

「ヨミサマ。」でこれまで数百人の生徒を見てきた中で、「試験時間」に関する悩みは毎日のように目にしてきました。

「国語のテストでいつも時間が足りなくなる…!!」
「最後の方の問題に取り組む時間がなく、適当に解いてしまう」
「時間を気にして焦ってしまい、落ち着いて文章が読めない」

2025年から共通テストの国語の大問が現行の4つから5つになるという話もあり、時間通りに解けるか解けないかは、試験の成否を決める大きな変数となることは間違いないでしょう。

私が国語特化のプログラム「ヨミサマ。」で数多の生徒を観察する中で、時間通りに解ける生徒と解けない生徒の間には、ある一つの解き方における決定的な違いがあることに気づきました。

実は時間がいつも足りない人は、「解く順番」を根本的に間違えているのではないか…?

今回は、時間に余裕をもって解き終わるためにはどんな「解く順番」が適正なのか、私の考えを綴ってまいります。

今回紹介する手法は、決してテクニック論ではなく、解く時間を短縮する方法としては一番本質的なものだと感じています。もちろん、今回の手法のみですべてが解決するわけではありませんが、方向性としては大きな助けになると思います!
次のテストからぜひ試してみください!

ライター:神田直樹(ヨミサマ。編集部編集長)
高校にも塾にも通わず、完全独学で東京大学文科Ⅰ類にトップクラスの成績で合格。
東京大学法学部を卒業後McKinsey & Companyで研鑽を積み、その後現職。

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なぜ時間が足りなくなっているのか?

まず、なぜ時間が足りなくなっているのか、を分析するところから始めていきましょう。

本質的でない仮説①「読むスピードが遅いから」

多くの生徒や保護者様から
「読むスピードが遅いから、時間に間に合ってない」
という話をいただくことがあります。

しかし、一方で時間通りにテストを解ける生徒を観察していても、特段普段の読書スピードが速いというわけではありません。
「ヨミサマ。」の講師を見てみても、いわゆる「速読術」のような技術を持っているわけではなく、文章を読むスピードそのものは速いわけではないにも関わらず、十分な余裕を持って問題に取り組めているのです。

思うに、文章を読むスピードが、試験全体の時間に与える影響はそこまで大きいものではありません。
例えば60分間のテストがあったとすれば、ヨミサマ。講師が文章を読んでいる時間はおよそ15分程度だという感覚があります。仮に読むスピードを1.5倍にできたとしても、5分程度しか縮めることはできません。

そういう意味で、読むスピードが全体に与える影響は軽微だと考えており、第一に手を付ける部分ではないと思います。

本質的でない仮説②「解答の型を覚えていないから」

次に多い意見が、
「そもそもどういう風に解けばいいか知らないから」
です。

世の中には「こういう質問にはこう答えればいい。」「直前から抜き出せばいい」という言説が多くあります。しかし、そうしたテクニックの活用によって一筋縄で解ける問題ばかりではないこと、皆さんもご存知かと思います。
こうした付け焼き刃のテクニック論ではなかなか問題は解決しにくいのです。

最大の原因は「問題文を何度も読んでいる」こと

では、ちゃんと国語が時間通りに解き終わる生徒と、そうではない生徒。
一体どういった差があるんでしょうか?

観察の中で、面白い違いが一つあることに気付きました。

時間通りにできる生徒と、間に合わない生徒では、
問題文を読む回数が全然違う
ということに気付いたのです。

以下のグラフをご覧ください。
これは、国語のテストが時間通りに解ける人と、解けない人の時間の使い方を示したものです。

青の時間が文章を読んでいる時間。
時間に間に合わない人は1問を解く間になんども問題文を読んでしまっていることがわかる

時間通りに解ける人は、そもそも文章を読んでいる時間が少ない、もっと正確に言えば、読む回数がそもそも少ないのです。

時間通りに解ける人は、問題となっている文章を合計で2周分程度しか読みません。一番ありがちな順番としては、まず1周読み、その後設問に答えるために線部の近くを読む、という順番が多いかと思います。
つまり、計2回程度しか問題文を読んでいないのです。

一方、国語のテストで時間が足りない(往々にして正答率も低い)人の場合、問題に答えるために、文章を何度も何度も読みなおし、4,5回も文章を読んでしまっています。

文章を理解出来ていない、それゆえに内容を覚えていないから読み返す、を繰り返し、時間が無くなっていってしまうのです。

「問題を解くために文章を読む」という過ち

ではなぜそのような読み方の違いが生じてしまう根本的な原因とは何なのか。

なぜ、できる人は2回しか文章を読む必要がなくて、できない人は何度も何度も文章を読むのか。

実はこれ、ものすごく単純な話なのです。

時間が足りない人は、問題を解く順番を根本的に間違えています。
時間が足りない人は、「問題を解くために文章を読む」ことをしてしまっています。

そんなのあたりまえじゃん?と思うかもしれません。

実は、それが大きな過ちであると私は考えております。
「国語のテスト」の本質は、「この文章は何を伝えるためのものか」という問いを通じて、読解力や深い思考力、表現力を測ることにあります。つまり、究極的には、国語のテストとは何を伝える文章なのかを理解できているか否か、ということに還元されます。

それゆえに、国語ができる人の国語の問題への取り組みは、「文章を理解するために文章を読む」という、もっと当たり前でもっと本質的な営みなのです。

そもそも、テストで用いられる文章もほとんどは国語の問題として出題されるために書かれたものではなく、何かを伝えるために書かれたものなのです。

答えを探しに行く人行かない人

具体的に言えば、時間が足りない人は最初に設問を見て、その設問に答えよう、という頭でどこに答えが書かれているかを探しに行ってしまう

例えば、以下のような問題が出たとします。

問題⑴
下線部①「こんな子だなんで知らなかった」とあるが、太郎は花子に対してどのような考えを抱きつつあるのか?

このようなときに、反射的に下線部①の周辺を見に行き、「思った」とか「考えた」みたいな言葉がないか探しに行く、といったやり方をする人がいます。
これだと、結局文章の内容というものが読めていないため、文章に納得できることもなく、しっかりした答えを見出すことは難しいでしょう。

よしんばこのようなやり方で⑴など序盤の設問に答えられたとしても、文章の内容が腑に落ちていない限りは、その後の全体観を問われる設問に答えていくことは難しいでしょう。

答えを「探し」にいってしまうと迷ってしまう

つまり、文章を「文章」として理解できておらず、文を設問単位にぶつ切りにしてしまっているんですね。

そうなってしまうと、結局設問に答えるたびに、
「あれ?どんな話なんだっけ?」
「あれ?この話いきなり出てきたな?」
ってなってしまうと、グルグル文章に戻ってしまい、何度も何度も読む羽目になってしまうのです。

解く順番がすべてである

では解決法は何か。

それは非常に非常にシンプル。
解く順番を変えましょう!

まずは以下のような順番で解いてみる練習をしてみましょう。
①試験開始と同時に、設問の形式”のみ”を確認する
②一気に文章を読んで、文章を理解してみる
③各設問を読み、それにこたえるために、該当箇所になりそうな部分を再び読んでみる

厳密にいうと、ここは意見が分かれる部分ではあり、人によってはすべての文章を一気に読まない人もいます。ただ、その場合であっても、設問に沿っていきながら、文章を理解するために文章を読む、という点においては共通しています。

私の提案としては、まずは一度文章をしっかり読んで腹落ちしてから、問題に取り組んでいく練習をしていき、その後に細かい順序を考えていくのが良いのではないかと思います。

一度文章を読んでみて
「なんだこれ、何 を言っているのか全然わからない」
と思ったら、設問に進むべきではないと私は思います。
まずはじっくり文章を読む
なぜなら文章が理解できない限り、設問に答えられないからです。 

実際にはどのように運用するか

おわりに、実践編としてどういう運用ができるか、という話を少しだけしておきます。

「文章をまず読んで納得しよう!」といっても、全く設問を見ないとなると少し怖さを感じるかもしれませんね。
「どんな設問なんだろう」とずっと不安に思っているのも気が散ってしまい、もったいないです。

ですので、最初に設問をチラッと見るべきです。

とはいえ、本当にチラッと確認するくらいで大丈夫です。
いつもと毛色の違う設問が出てきてないか、別の形式になっていないかといったことだけを確認するに留めるのがおすすめです。

ここで、いつもと違うかをすぐに判断できないのであれば、過去問の演習が足りていません。即判断できる準備をしておくことは大切です。

十中八九、過去問と形式は変わらないので、文章そのものに進みましょう。その後着実に1問1問を解いていき、見直しをして完了という流れであれば、十二分に時間はあるかなと思います。

もし、今日まで設問を先に読んでそれを解こうとして文章を読む、あるいは一つ一つの単語の塊を追うという頭の使い方をしていた方は、一度それを忘れていただいて、しっかりと文章に腹落ちした状態で解いていただくということを大事にしてもらえればと思います!

さらに効果を高めるには

さらに、上記の解き方の効果的に学べる場があります!
それこそが、国語に特化したプロ講師との対話を通じて、国語力を身につけるオンライン個別指導「ヨミサマ。」です!

ヨミサマ。では、1問の文章を深く考えることで、自然に上記のような思考様式が身に付きます!

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