ピタゴラスの定理

次の直角三角形を見てみてください。


このとき、$${3^2+4^2=5^2}$$が成り立ちます。
実際、$${3^2=9}$$で、$${4^2=16}$$ですから、左辺は$${9+16=25}$$となります。これは右辺の$${5^2=25}$$に一致します。もう一つ具体例を見てみましょう。


このときも、$${5^2+12^2=13^2}$$が成立します。
実際に確認すると、$${5^2=25}$$であって、$${12^2=144}$$です。よって左辺は$${25+144=169}$$です。これは右辺の$${13^2=169}$$に一致します。

以上の例からもわかるように直角三角形において、斜辺の二乗とその他の辺の二乗の和は一致します。これをピタゴラスの定理あるいは三平方の定理といいます。

ピタゴラスの定理

$$
図の直角三角形においてa^2+b^2=c^2が成立する。
$$

これを証明できますか?
ここでは、次の図をつかって説明します。



大きい一辺$${a+b}$$の正方形に小さい一辺$${c}$$の正方形を埋め込んだような図です。この図形の面積を二通りで考えてみます。

まず、分割して面積を求めたいと思います。
次のように三角形4つと正方形一つに分けれます。

これらの図形の面積の合計は

$$
\frac{1}{2}ab\times 4+c^2=2ab+c^2
$$

となります。

一方、全体として一辺$${a+b}$$の正方形であったので、その面積は$${(a+b)^2}$$とわかります。これを展開すると、

$$
\begin{align*}
(a+b)^2 &=(a+b)(a+b) \\
&=a(a+b)+b(a+b) \\
&=a^2+ab+ba+b^2 \\
&=a^2+2ab+b^2
\end{align*}
$$

以上から、

$$
2ab+c^2=a^2+2ab+b^2
$$

つまり

$$
c^2=a^2+b^2
$$

がしたがいます。

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