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今日は’ポルケッタ’!

この写真は2019年、コロナ大流行の前に訪れたペルージャで撮ったもの。
聞けば、このお兄ちゃんは、本社がフィレンツェにある会社に勤めていて、チェーン展開しているそう。

約30年前は、違った。

街角の、小さな食品店のドアに大きく手書きで’Oggi porchetta’(オッジ ポルケッタ)と書いてあった。 それはよく、土曜日に見かけた張り紙。

いったい何かな? 
それは、一日かけてゆっくりと焼き上げる豚の丸焼きの事。

大きな豚一頭を、一日かけて焼いたものを切り売りしていた。
脂の多い部分、少ない部分、買う時にリクエストをする。
好みではあるけれども、私には脂身の多いほうが、断然美味しく思った。

ポルケッタの週末が、楽しくなった。

韓国料理にある、ゆで豚も、この様な買い方をする。
ゆで豚も、とても美味しい。

豚肉の脂は、決して健康に悪いわけではない、と聞いてからは、なお一層好きになった。 現金なものです。

また豚肉のものは何度か食べたことはあるけれど、ペルージャで初めて食べた、イノシシのサラミも、とても美味しい。
内陸部での、肉の加工品の工夫は、歴史を感じて素晴らしい。

そのサラミに合うパンが、これもまた、この土地独特の、塩が入っていないパン。 それだけを食べると、なんとも味気ないけれど、塩味、旨味がぎっしりと詰まっているサラミには、ベストマッチ。

好きな人なら、赤ワインと一緒に楽しむのかもしれないけど、いかんせん、私はアルコールに極端に弱い。 残念。
でもきっと、すごくおいしいだろうなあ、、と容易に想像できる。

塩の入っていないパンはまた、水分を含んでもドロッとしないのを活かして、そのパンを、サラダの中にちぎって入れて食べることができる。 
スポンジのようになって、ドレッシングで柔らかくなるので、食べやすかった。

塩の入っていないパンが生まれたのは、遠い昔、貴重だった塩不足からと知る。 日本でも’敵に塩を送る’という表現があるから、どこでも昔は塩が貴重だったんだなあ。


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