【BGP入門】BGP-PICについてまとめてみた

 こんにちは。ネットワークエンジニアとして働いている「だいまる」です。
今回は、BGPの機能の1つである「BGP-PIC」についてまとめてみました。

BGP-PICとは

 BGP-PICとは、データプレーンのFIBにバックアップパスを保持しておく機能である。CiscoのIOS-XRでは、以下の制約と利点がある。

制約

  • ラベルがついていないグローバルプレフィックスはサポートされていない

  • Traffic EngineeringやSegment Routing、Flex-ESPは未サポートである

  • IPv4, IPv6, VPNv4, VPNv6はサポート

利点

  • プライマリパスの障害時に、フェイルオーバによる高速切替が可能

  • トラフィックロスの軽減

  • 全プレフィックスのスイッチング時間は統一

BGP-PICのイメージ

高速化の仕組み

 BGP-PICによる切替とコンバージェンスの仕組み・流れをこれから説明したいと思います。
 この機能は、ネットワークの遅延やネットワーク間の収束状況、機器の負荷により数secから数minでコンバージェンスします。

①障害検知

 物理・論理IFやBFD、IGP等のイベントを検知し、障害を学習し、RIBとFIB、dFIBからwithdrawを送信し、影響のあるルータで経路を消し込みます。
その後、ネイバーにwithdrawを送信し、経路を消し込みます。

②ベストパスの計算とRIB/FIB, dFIBの更新

 障害によって影響のある経路へのベストパスを計算し、③のRIB/FIB, dFIBの更新に対応します。
 この更新までの時間が数secから数minかかる想定となります。

 

設定コマンド(IOS-XR)

今回は、IOS-XRの設定コマンドを以下に記載します。

router bgp <AS番号>
 address-family ipv4 unicast
  additional-paths <receive or install> 

最後に

 最近、投稿が減っていたのは、仕事が夜遅くまで長引いている関係とCMLの構築がなかなかうまくいかず、実践的な知識も踏まえて投稿できなかったためです。
 CMLの構築もうまくいったので、これからは実践的な知識も踏まえて投稿していきたいと思います。

 


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