おはようございます。

米金利は引き続き低下しましたが、株式市場や為替市場では米休日を控えての調整色が強い印象。株は米小売の業績見通しの弱さが意識される中軟調、為替市場ではアジア時間から続いたドル売りが、米国時間には巻き戻しています。ドル円は一時は147円台前半まで下げましたが、一日を終えてみればアジア時間の水準まで値を戻しています。

その他頭に入れておきたいのは、ロウズ、ベストバイ、コールズなどの米国大手小売業の業績見通しが複数社でネガティブだったこと。足元米国の個人消費に大きな綻びは見えないものの、企業側が今後の消費活動の減速を見込んでいることは、市場で支配的な”来年ＦＲＢが利下げをする”という見方を裏付ける材料として意識されます。

さらに、今年のＡＩ関連ブームで大きく上昇してきたNVIDIA株が急落しています。決算の内容自体はかなりの好決算。ただ、NVIDIAの決算が強いだろうことはすでに皆の知るところで、むしろ売上高見通しに目が行っていた様子。そんな売上高見通しもBloombergの事前調査値179億ドルを上回る200億ドルとなっていました。ただ、一部の高い予想値を上回れなかったことで売られたという整理です。市場はコンセンサスよりもだいぶ強めの業績見通しを期待していたということで、NVIDIAの人も大変だなと、、、、

https://www.barrons.com/articles/nvidia-earnings-stock-price-6041a02c?mod=hp_LEAD_1

加えて、昨日は前回のFOMCの議事要旨が公表されました。下は議事要旨の原文のリンクです。根気がある方はぜひ読んでほしいですが、特にFRB関係者から出てきた発言内容と比較して目新しい話はありませんということで発表後に市場の反応が見られることはありませんでした。

https://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/files/fomcminutes20231101.pdf

日が明けた今日も市場の大きなテーマは不変です。
引き続き、米金融当局が早期に利下げを行うという思惑を背景に金利には低下バイアス、ドルには売りバイアスがかかると思いますし、米株式市場は米国の景気がまだ腰折れしそうにないとの見方で堅調そうです。ただ、米休日前ということもあり、大局とは異なった調整的な動きが出てくることに注意したい一日です。