救急車を呼んだ話

転職した企業の新人研修を受ける中で、緊急時の応急処置のことについての講習がありました。実践演習として、心肺蘇生とAEDの利用を訓練用の機器等を使ってしました。これまでに何回か受けてきたことなので、ある程度はできます。久しぶりにすることなので、やり方が分からなくなっている部分もあるな、と感じます。

実際のところ、そんな場面に出くわす場面はそこまでないと思っています。配属先によっては、そこそこの頻度でAEDを利用する事案が発生するらしいです。まあ、利用する機会がゼロではないのは分かります。意外と起きるんですね、と他人事のように思ってました。




AEDを使うかはさておき、いつ緊急事態になるか分からないものだと思います。この時も何事もなく楽しい時間を過ごすだけだと思っていたのです。たまたま現場に居合わせたのです。

これは休日に職場の同期の人たちとある場所に行った時の話です。ちょっとした出来事で急患が発生しました。私も含め周りの人たちもどうしたらいいか分からない状況にいました。救急車を呼んだほうがいい、という声が聞こえましたので、私のスマートフォンで119番通報をしました。

通報先の人の指示に従って状況の説明をしました。最初に救急車と消防車のどちらの要請であるかを聞かれ、救急車を依頼しました。その後、住所を聞かれました。分からなかったので、その時いた施設名を伝えました。質問に答える形で現状を伝えました。途中、同伴者がいたら代わって欲しいとのことでしたので、患者のご家族の方に電話を代わりました。その間、同期の人たちが急患の応急処置を行ってくれました。

ご家族の方からスマートフォンが戻ってきた時には電話が切れていました。その数分後、知らない電話番号から電話がかかってきました。一瞬、何かなと思いました。数秒後、119番通報した電話番号に折り返しの電話が来る、という話を思い出しました。その時に電話に出ました。救急隊員からでした。患者の様子はどうなっているかという内容を伝えてください、とのことでした。患者の様子を説明しました。

救急隊員が到着後、患者の容態とご家族の方に状況の確認をされていました。薬の服用歴等、でしたね。ご家族の方はパニックに陥っていました。応急処置に当たっていた同期の1人が患者の状況を説明してくれました。1人の同期がご家族の方に「こういうことありましたか?」と聞いて、落ち着いて対応できるようにしてくれました。

一通り容態の確認が終わったころに警察官もやってきました。事件性があるかもしれないので現場の確認をしにきたそうです。数問の質問で事件性は無いと判断されました。通報者は誰ですか、ということで私も話をしました。急患との関係性を聞かれました。たまたま居合わせただけなので、それだけ伝えました。警察官の持っていたメモ帳に個人情報の記入を求められました。記入後、「帰ってもらって大丈夫です」と言われました。

その後、救急隊員が患者を連れて救急車に向かいました。ご家族の方も何名か付き添うようでした。その様子を見送って、私たちはその場を後にしました。しばらくは現場から少し離れた場所にいて、体感で10分後に救急搬送されたことをサイレンの音で確認しました。

その後、患者がどのようになったかは分からないです。回復することを祈るばかりです。




冷静に対応するの難しいな、と当時の状況を振り返って思います。現場の住所を聞かれた時に、その場所の名前を伝える、という判断しました。正式名称が分からないために何回か同じことを言ってしまいました。このタイミングでごたついたと感じています。後で知りましたが、スマートフォンで緊急通報したら、位置情報が発信されるらしいです。スマートフォンの通知画面で知りました。

電話で状況の説明をするのも、見たままを伝えればいいのです。電話で聞かれる1つ1つの質問が見たら分かることばかりでした。それでも答える時に伝え方が分からない部分がある、と思う時もあります。応急処置に当たっていた同期の人が周りの人にどうなっているかを知らせてくれましたので、それを電話で伝えるということをしていきました。とりあえず、見たままを思いついた言葉で伝えたらいいと思います。到着後は救急隊員が判断して対応してくれます。




以上、救急車を呼んだ時の話でした。警察官が私の個人情報を聞いたのは、誰が通報したのかを確認するためだと思います。実際はどうなのでしょうね。この日は私も同期の人たちもこの出来事が一番印象に残っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?