A·····ない。本当にない。ビビるほどない。芸術ってこんな何かの下位互換になることあるんだってレベルでない。ほんまに無い。ないです。

ねぐせ。名古屋発のロックバンドでtiktokを通して話題になったらしい4ピースバンドです。らしい、というのは軽く調べたのですがあまり詳しいインタビュー記事などが無く(2つあったけどそんだけ)、しかし、tiktokで調べたら予想通り、このバンドが投稿してバズっていたり、女子高生とかカップルがこのバンドの曲を動画に使ってエモを表現していました。

でも、いいですよね、tiktokで適当なエモそうなバンド音楽を背景に自分の彼女と動画撮ってさらにエモそうに見えるやつ。音楽の消費のされ方が、オナニーして出た精子の処理に使われるティッシュみたいで凄くいいと思います。別にエモい雰囲気出せればどんな音楽でもいい訳ですからね。鼻セレブで汚れたチンコを拭く理由は特にないわけで。

もちろんtiktokでバズってる音楽が全部駄目という訳では無いです。HoneyWorksの『可愛くてごめん』だって「生まれてきちゃってごめん」という歌詞に非常に共感できますし、オレンジスパイニクラブの『キンモクセイ』は紛れもない名曲です。あと、なんだろ……。さとうもかのmelt betterとか？tiktok音楽にあまり精通してないので語るは難しいですが、誰かにとってはそのtiktokで流行った曲が、人生を変えた1冊のようになることもあると思う。

ただ、tiktokはシステム的にゲームのBGMのように、投稿者の届けたい映像の裏側に音楽を乗せる感じなので、中華製のピカチュウみたいなバンドも人気になりやすいのも事実。いますよね、独自性が無く、個性が見えないままメジャーバンドの下位互換にしかなれないけど、音楽をあんまり聴かない中高生は騙せるから、一時的な成功という甘い蜜を吸って人気バンドの立ち位置に居るバンド。10年後が楽しみ過ぎる。

というわけで、今回はぶん殴るためだけに筆を取ってます。ねぐせ。について。

何がホットでグッドな音楽やねん……。Aメロまでは「ん……？」ってなる程度だけど、サビ入る1歩前からSaucy dogの石原慎也がひょっこりと顔を出します。

後で後述する日常革命とか本当にヤバいんですけど、この曲もサビ(例えば、ホットでグッドな音楽をのところとか)歌い方がSaucy dogと酷似してる。  

一度聴いてみて欲しいのですが、この2番の歌詞の部分の歌い方とかホンマにSaucy dogでした。挙句、作曲歌詞全部含めてSaucy dogより優れている点が見つからない。一つも。歌詞で沼りとか書く、浅瀬のような文学性の石原慎也がここにいます。バンド名『Saucy dog。』に改名しろ。

あと、この歌の中に『最低だって思うのは自分が最高だからだ』という歌詞があるんですけど、誰かこの詩の意味が分かる方います？  単なる言葉遊び？

そして、このバンドの何より面白いのがSaucy dogより人数多いのに、全てが劣化版になってるところ。むしろ、Saucy dogの方が音楽性、複雑ですらある……。いや、冷静に考えれば差別化を図れる人間は一人多いはずなんですけど……。

まぁ、別にこれらは僕個人の感想なので「似てない！」と思うなら勝手に思ってくれれば良いと思います。でも、こんな音楽を聴くぐらいなら絶対Saucy  dogを聴いた方が良い。欲しい商品の純正品とその中華製が同じ値段で売ってるのに、わざわざ中華製の製品を買う馬鹿はいない。 でも、音楽はそういう謎現象が結構起こる。由々しき問題です。

改めて聴くと、これ本当に駄目だろ……。イラストレーターだとトレパク問題とか話題になってるのに、これは許されるんですか……！？ 

本当、中高生騙すのに特化した量産型MV過ぎる。どうして、世の中のクリエイターはYoutubeですでに消費され続けた彼女描写型MVを投稿し続けるのでしょうか。それはセンスが無くても簡単に感傷的な気分にさせやすいからですね。

まぁ、それは別にいい。それはもうギターのコード進行パターンみたいなものだと思うから。可愛い女の子に踊らせる、カップルが別れる。これもう全て同じ。パターン化だと思えば全然許せる。

だけど、音楽性を全部トレパクするのは流石にどうなんだと。確かに聴ける音楽ではある。耳にすっと入ってくるし、そこに生理的な拒否感はない。ライブ音源を聴いた感じ声質も綺麗。

だけど、全ての要素がSaucy dogより下。ヤングスキニーの「本当にね」とか、本当にね、最低な音楽じゃないですか。だけど、聴けはするんです。あれだって、マカロニえんぴつという存在が無ければ本気で好きになれる音楽だと思います。

でも、マカロニえんぴつというバンドは存在します。Saucy  dogも。そして、彼らは完全なる上位互換。

分かりやすいとこだと、歌詞の情景描写、例えばSaucy dogのコンタクトケースと聴き比べてください。ねぐせ。の日常革命は形式文打ち込んだだけの文章に成り果ててるけど、Saucy dogは歌詞を読んだだけでその情景が浮かんでくる。結局、彼らはSaucy dogと比べたら、哲学も表現力も進化の化石を持ってない進化前のポケモンレベル。だけど、その進化系統自体の能力が感傷とか青春ごっこに便利だから使えるというだけ。

で、そんな個性が無く人気だけを獲得したバンドが、果たしてこれから先も人気になっていけるのか。ライブ後の物販販売とかの触れ合いを無くした時、Saucy dogとねぐせ。の音楽を聴き比べて、ねぐせ。の音楽の方がいいと言ってくれる人がファンの中でどれだけいるんだろう。勿論、居ないとは言わないけど、そんなに多くはないんじゃないかな。そもそも、tiktokだって、あんな使い捨てのナプキンみたいな音楽の使い方をしてるアプリなんだから、流行の移り変わりは間違いなく激しい。あれは音楽を聴くアプリじゃなくて『音楽を使う』アプリだと思うし。

まぁ、言いたいことはそれだけです。別に個人的には、これからもこれが人気バンドであろうが、ビットコインの株価みたいに失速して土に還るのかはどうでもいい。このnoteを書く為だけに何度もリピートして聴いてただけど、多分もう二度と聴かないし。

唯一、このバンドで良いなと感心できたところは、昔このバンドのボーカルが『下心でしか行動出来ん男は全員死ね』とツイートしていたらしい所でしょうか。知恵袋で書いてあっただけなので真意は不明ですが、本当に共感できる。からかいとかではなく、本気で。逆にこれで炎上する理由が本当に分からない。#日曜日だし邦ロック好きな人と繋がりたいとか投稿して性行為しようとしてるやつ、性病にかかって尿道から壊死して欲しいよな……。

まぁ、総合的に言うとただただ嫌い。挙句、売れ筋バンドとして名前が上がってるから、本当に腹立つ。このnoteは私怨です。純度100％の。

以上。