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赤血球ができるには栄養が必要・その2

からだの中で赤血球ができるまでに栄養が必要というお話の続き。

骨髄の中で、血球の種である細胞(造血幹細胞)からオトナの赤血球となって血液の中を巡るようになるまでに、前赤芽球という赤ちゃんの段階がある。
この前赤芽球に分化するまでに必要なのが、前回のビタミンAに加えてビタミンD。

そう、ビタミンDもまた、細胞の分化にとっても大きく関わる栄養素。

日本ではまだビタミンDと骨の関係のほうが注目されているみたいだけど、貧血との関係は無視できませぬ。
ググってみると、海外ではビタミンDの欠乏と貧血の有無に関する研究がたくさん!子供の貧血とビタミンDの欠乏に関する研究もたくさんあった。

ビタミンDが不足することで、赤血球の細胞の分化がうまくいかないことが貧血の原因の一つだと考えられる。
だから、ビタミンDもとっても大切!

そして、実は、子供だけでなく、大人でもビタミンDの欠乏は多い。
あえて言うけど、とっても多い

最近、日本でも血液検査でビタミンDの量を調べることができるようになって、私も検査してみた。

驚くほど低かった(o_o)

私の母や叔母はもっと低かった!(◎_◎;) (←高齢になるとビタミンDの合成能力が低下する)

私がケアさせていただいている方たちにも検査を受けていただいて、みなさん低かった。
足りている方はいらっしゃらなかった(*_*)

ビタミンDの欠乏による症状が他の病気と誤診された例も多いらしいから、気になることがある方は一度調べてみるといいと思う。

◆まず、ビタミンDってなんだっけ

赤ちゃんのくる病を防ぐために日光浴をさせましょう、って少し前(ん?だいぶ前か??)まで言われてたよね。

最近は、日光浴は危険だから外気浴で十分、という意見もあるみたいだけど、赤ちゃんのくる病はこのビタミンDと関係があって、そもそも、ビタミンDはくる病の研究で見つかったらしい。

くる病は骨の発育が不十分になる病気。
そう、ビタミンDは骨にも関係のある栄養素ということ。
ビタミンDが不足すると、骨の正常な石灰化が行われず、しっかりとした骨に成長しにくいのだそう。

くる病に限らず、ビタミンDは骨にとって重要。
それには2つの理由が。

骨と言えばカルシウムだけど、そのカルシウムを口から取り入れて、小腸から吸収する時に、ビタミンDのコントロールが必要。
つまり、ビタミンDが足りないとカルシウムは吸収されずに排出されてしまう。
これが1つめの理由。

そして、小腸から吸収されたカルシウムが血液に入って、そこから骨に入って行く時にもビタミンDのコントロールが必要。
これが2つめの理由。

分化だけでなく、骨にも重要。
ほら、ビタミンDって大切なんだなって思えてきたでしょ。


そして、なぜ日光浴なのかっていうと、
この骨に大切なビタミンDが、
皮膚が日光(紫外線)に当たることでからだの中で合成される栄養素
だから!

人の皮膚って、からだを外界から守るだけでなく、からだに必要なものを作ることもやってくれてる。すごい臓器だよね。
皮膚もマルチタスク!
大事にせねば♡

でも、皮膚は、ジーニーじゃないんだから、何もないところからビタミンDを作り出せるわけではない。

◆じゃあ、ビタミンDの元ってなに?

皮膚の中で紫外線が当たってビタミンDになる材料は、なんと、
コレステロール!!

コレステロールから作られたプロビタミンD3が、皮膚の中で紫外線に当たってプレビタミンD3になり、その後、肝臓や腎臓で処理されて、実際に使える活性型ビタミンDとなる。

だから、何度も言ってるけど、
コレステロールは悪者ではない。減らせばいいってものじゃない。過度に酸化させることが問題。

あとね、プレビタミンD3になってから、肝臓に届けられる前にもう一つステップがあって、そこで必要なのが
熱、つまり体温。
なので、低体温はマズイ。改善しておこう♪

最近は紫外線のネガティブな面が大きく取り上げられて、日焼け止めなどでとにかく紫外線に当たらないように、と言われているけど、ビタミンDの欠乏が私を含めてこんなにたくさんの人にあることを考えると、あまりに紫外線を避けるのも問題がありそう。

さて、
コレステロールからビタミンDが作られる以外にも、ビタミンDを補う経路がもう一つ。

それは、食べ物。

鮭とかきのこに含まれているそう。

食べ物に含まれているビタミンDは、そのままではビタミンDとしてからだの中で利用されにくいという研究もあるので、干し椎茸のように、一度日光に当ててね。
(私は、キクラゲを日干しにしてそのままにしていたら、雨に降られて生のキクラゲに戻っちゃったことがあったので、日に当てたら取り込みましょう)

栄養は食べ物から摂ることが理想で基本だけど、欠乏状態になっている人にとっては、食事からの量ではまかないにくいんだと思う。(まかなえてたら、欠乏している人がこんなに多くないはず)

ビタミンDもマルチタスクで、そのはたらきは多彩。
皮膚の健康や、ガン予防、血圧の調整、免疫機能の調整、認知機能の維持、精神の安定などにも関わっているらしいので、伝えたいこと満載なんだけど、話がそれていくので、これは次の機会に。

◆赤血球の赤ちゃんのその後

前赤芽球まで育った赤血球の赤ちゃんは、さらに他の栄養素のサポートでオトナの赤血球となっていく。

その栄養素もとっても大切なので、次回に続く!




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