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「マジ肉」と「記憶」:北川麗ショートインタビュー

「マジ肉」こと『マジカル肉じゃがファミリーツアー』俳優陣の「旅」にまつわる「記憶」を紐解いてゆく、ロロ主宰・三浦直之によるショートインタビューシリーズ。3人目となるのは、町田めくるめくの幼馴染・石川このを演じる北川麗。

三浦:家族でピクニックとか出かけたりしたことある?

北川:結構行ってた気がするなあ。お兄ちゃんが中学に上がる前までとかで、わたしが幼稚園生だったころとかかな。家族4人で、休みのたびに毎週、多分羊山公園のあたりにも来てたと思う。クルマで出かけるのが好きなお父さんだったから、休みのたびによく山とか川とか行ってたなあ。

三浦:そのときのことって結構覚えてるもの?

北川:うーん、覚えてるものもあるなあ。でもね、ハプニングを覚えてるからね。こう、大人になると綺麗な景色とかを覚えてるけど、子どものころって景色を堪能する楽しみ方じゃないから。例えば覚えてるのは、クルマの中で、わーいやったーって喜んでて、それはすごい飲みたかったジュースを買ってもらって、やったー飲めるーって思ってたからで。梅ジュース的な飲みものがすごい好きだったのね。なかなか普通の自販機で売ってないから、見つけたーやったーって楽しみにしてて飲もうとするんだけど、クルマの中でこぼしちゃうとか。そういうハプニングはすごい覚えてるけど。缶のジュースで、すごい好きだったんだけど、いまはもう売ってないんだよね。

三浦:思い出ドリンクだね完全に。こぼしちゃってからの記憶って残ってる?

北川:もう、号泣だね。地獄に落ちたような。人生終わりだってくらい落ち込んで。泣きすぎて、お父さんからそんなんだったらクルマから下りなさい!って怒られたりして。最悪の思い出に切り替わるっていう。それは幼稚園のころだったかな。どこに行くときだったかは覚えてないけど、こういう山っぽいところだと思う。

三浦:じゃあやっぱ楽しかったなーっていう思い出より、アクシデントの方が残ってるんだ。

北川:そうだね……。好きだった場所とかあったかなあ。あ、そんなビッグイベントじゃないけど、小手指の西友で、外にクルマに乗りながら映画見れるイベントがやってて。そこで『ジュラシックパーク』とか色々観てたんだよね。定期的にやってたと思う。それが超楽しくて。西友のケンタッキーでケンタッキー買って、そこで『ジュラシックパーク』を観るっていうのがすごい大好きだったの。

三浦:最高の映画体験の記憶じゃん。西友とドライブインシアターとのミスマッチ感がいいね。めちゃくちゃ羨ましいなあ。

北川:でも、もうなくなっちゃったからね。すごい残念なんだけど。子どものころは映画館行った記憶あんまないから、映画は全部そこで観てたんだと思う。「ドラえもん」シリーズとかもそこで観てたし。だから、映画を観るのは家族とクルマの中にいるのとセットになってる。お父さんが運転席で、お母さんが助手席で。後ろにわたしとお兄ちゃんがいて、真ん中にケンタッキーが置いてあって、食べながら観るっていう。それはすごい楽しかったなあ。

三浦:最近は旅行行ったりする?

北川:最近だと、今年シンガポール行ってきたのが一番旅行っぽい旅行かな。旅行は結構好き。それに歩くの好きだから、一日休みとかあったら、ひたすら歩いちゃうんだよね。代官山から新宿とかも全然歩く。2時間くらいかけて。歩きながら考えごとしたり、途中のお店寄ったり。でも歩くのがとにかく好きだから。

三浦:そういえば、昔富士山とか登ってたもんね。なんで登ったの?

北川:ひとりで登ったね。7年くらい前だったかな。中学から大学まで、部活とかお芝居をやってたから夏休みっぽい夏休みを経験したことなくて。初めて一週間くらい休みができたときに、家族と過ごそうって思ってたら、お父さんが富士山登ろうって言うから。それでお父さんと一緒に富士山登りに行ったの。5合目までクルマで行って、次の日の朝から登るんだけど、お父さんが浮かれちゃって。わたしと一緒にいるのが楽しすぎたみたいで、早く寝なきゃいけないのにビール買って酒盛り始めて。それで次の日の朝出発したら、お父さんは7合目着く前に高山病になっちゃって。ダメじゃんって。でもわたし登りたいからお父さんここで休んでてって言って、ひとりで登ったっていう。食料とかお父さんがもってたから、そのまま登って、また7合目まで下りてきてお父さんといっしょにラーメン食べたのがめちゃくちゃ美味しくて。それはすごい覚えてるなあ。

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