人間らし子(凜音)

ナルシシスト地雷女のノンフィクション風エンターテインメント。脱ぐフェミニスト。死に損な…

人間らし子(凜音)

ナルシシスト地雷女のノンフィクション風エンターテインメント。脱ぐフェミニスト。死に損ない素人。 🐦 https://twitter.com/lnntnsi?s=09 📷 https://www.instagram.com/li_n_ne_?r=nametag

マガジン

  • 『と、ヌード』─なぜ裸を撮るのですか?

    裸を撮るひとびとはいったい何を考えているのでしょうか?どうして撮りたくなったのでしょうか?どうして撮っているのでしょうか?これから何がしたいのでしょうか?実際に、聞いてみることにしましょう。

最近の記事

【通販】「表裏一体プリント」を販売します

セルフポートレートに言葉を添えた「表裏一体プリント」を販売いたします。 それぞれの写真に合わせた詩や散文をプリントの裏面へ手書きします。内容は唯一無二、且つ届いてからのお楽しみ。 興味のある方はTwitterかInstagramのDMまでお願い致します。お問い合わせなどもお気軽にどうぞ。 ✅売上は、ヌード・写真に関する書籍と下着などの衣装の購入に充てさせていただきます。 ✅L版一枚500円から購入できますが、お心づけも上乗せしていただけるとありがたいです。 ✅注文を受け

    • 初めてサポートをいただきました。自分が生み出したものに対価をもらった事自体が初めてで、感動しています。 改めて、私の言葉を慈しんでくれる皆さんに感謝します。

      • ざわめきと、ヌード。

        この人は、一体何を考えているのだろう。彼の型破りな写真を見て、そう思わない人はいないのではないだろうか。 そういう人々は、この記事を好奇心たっぷりに読み始めるのかもしれない。しかしこの人は、それさえも楽しんでいるのかもしれない。 どうしてヌードを?ざわめきさんがカメラを持ち始めた頃は、バンドのライブ写真を撮ることが多かったという。女装家の人びとに声をかけて撮らせてもらっていた時期もあったそうだ。その中で、写真は人びととコミュニケーションをとるために役立ってきた。この人は「

        • 猫撫と、ヌード。

          彼女にしか撮れない写真がある。 撮影の翌日に送られてきた写真は驚くべきものだった。私のよくよく知っている、柔らかで、ごくいつも通りの、“わたし”としか呼びようのない私が、そこにいた。 どうしてヌードを?猫撫さんは、“脱いで写る”側として活動を始めた人である。写真と関わるようになり、そして撮るようにもなったいきさつはご本人のnoteを参照することをお勧めする。彼女は普段から写真やヌードについて考えを巡らせているし、それを言葉にして発信することにも長けている。だからこそ、向か

        【通販】「表裏一体プリント」を販売します

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        • 『と、ヌード』─なぜ裸を撮るのですか?
          4本

        記事

          蒲生ススムと、ヌード。

          「わたしゃ写真家ではなくあくまで趣味で撮ってるオジサンですけど、お役に立てるのであれば。」 撮影をしながらヌードについてのお話がしたいとお願いすると、彼はこう言ったのだった。 どうしてヌードを?蒲生さんが写真を楽しむようになったのは、旅行先で見た風景を肉眼に写るままに残したいと思ったことがきっかけだという。独学でカメラについての知識を得ながら、日常的な風景の中で「なんかいい」ものをスナップする。いつしかそれが趣味となった。 次第に人物も撮ってみたいと思うようになり、ポー

          蒲生ススムと、ヌード。

          新企画『と、ヌード。』─なぜ裸を撮るのですか?

          服を脱いで、その姿を撮ってもらう。私人間らし子は、それを趣味のひとつとしております。 ヌード写真とひとくちに言っても、作品によって与える印象はさまざまです。「脱ぐ」ということや、人間の裸体というものは、万人にとってあたりまえなものごとであり、それなのに、そしてそれゆえに、様々な意味を持ちうるのでしょう。 さて、それでは裸を撮るひとびとはいったい何を考えているのでしょうか?どうして撮りたくなったのでしょうか?どうして撮っているのでしょうか?これから何がしたいのでしょうか?

          新企画『と、ヌード。』─なぜ裸を撮るのですか?

          モノローグ

          ひと月半。なんて刺激的。なんて魅惑的。 家の事情だと嘘をついて、ここを離れる。 綺麗に化粧じた女の子たち。酔った男たち。 教室で見るあの子たちは知らない世界。これこそが世間。 送りの車から降りて、少し歩く。爪先の鈍痛が煩わしくなって、ハイヒールを脱ぐ。ストッキング越しに、歩道のつめたさを感じる。 深夜1時半、眠るベッドタウン。もうすぐさよならをする、ベッドタウン。良い子の町を、はだしで歩く。道端のベンチで、そっとたばこに火をつける。すぅ、はぁ。そろそろ満月だ。 あそこは、

          ペテン師

          赤い髪をしたピエロ、此方をみてわらうな 木の葉が枯れて落ちるよりも先に彼は離(か)れて行った 車のいない横断歩道、赤信号で静かに止まっていた 私の背中を押したのは御前なのに 唆した舌の根が乾かぬうちに一途な愛をかたる 私の頸に手をかけようともしない、涙をわらうだけ 御前は何故そこにいる? ペテン師めが。

          人はおんがくをころせない

          くそったれ。大学の同期が新しいバンドを組んだ。プロを目指している実力派シンガーと一緒に、精力的に活動するらしい。「おめでとう」だとか「ライブ楽しみ」とか、出てくるのはそんな言葉ではなく「くそったれ」。あいつは音楽を生きがいにしている。私はどうだ。生きがいにする勇気なんて一度も持てたことがなかった。音楽と真剣に向き合うのはおそろしい。音楽ってやつは、どんな美男美女よりもモテるのだ。数え切れないほどの人々が、素敵だなあなんて憧れの眼差しを向けている。見ているだけじゃ我慢できなくて

          人はおんがくをころせない

          マゾキズム

          自由は時に人を苦しめる。何にも縛られていない人間は、しばしば惑う。人々は規範を求める。宗教が欲しい。神が欲しい。SMも、ある種の宗教である。苦しみからの解放、あるいは救済である。ワルい言い方をすれば逃避である。合理性を以て生きようとすればするほどに、精神には小さなひびが入ってゆく。ひびは網目のように広がり、すっかり自分を覆い尽くしてしまう。そんな自分をいっそ粉々に砕いてしまおうと考えたとき、SMはとても便利である。合理的な契約を根底におきながら、その上で“壊れた者ごっこ”をし

          被写体って何?

          被写体って何?私は自分が大好き、顔も身体も大好き。だから自分を撮るし、好きな作風の人に撮ってもらう。それから自分の頭の中も大好き。頭の中のものを可視化するために、ポージングや衣装なんかも考える。それが楽しい。素人の私に、楽しくない撮影なんていらない。撮り手にとっては、モデルの表現なんていらない?私にとっては、撮り手の独りよがりなイメージなんていらない。概念でセックスしましょう。傷つけ合ってでも擦り合わせることを怠るな。それが面倒臭いなら金を払え。私は一般人、あなたはプロフェッ

          被写体って何?

          “脱ぐフェミニスト”として某ミスコンに出場するか本気で迷った話

          こんにちは。凜音です。 普段はここで詩や散文、小説なんかを投稿していますが、今回はエッセイとして、最近考えていることについて書いてみようと思います。 実は、私は少し前まで某ミスコンテストに応募しようか迷っていました。女の子の個性の尊重し、多様性を謳う、一風変わったあのミスコンのことです。 今回ここでは、応募しようと思った理由と、応募をやめた理由についてお話させていただきます。 私はフェミニストです。「フェミニスト」と言うと、あなたはどんな印象を受けるでしょうか。 Twit

          “脱ぐフェミニスト”として某ミスコンに出場するか本気で迷った話

          何もない

          昼夜逆転は極まって、容易く迎える午前五時。 ひとからズレて生きているのは、別に元々からだが。 ひとびとが次第に目を覚まして、私たちに用意されたスペースは少しずつ窮屈になってくる。 有神論なんて戯れに過ぎないし、この小さな居場所を作ったのも、窮屈にしているのも、私たちだ。寂しがり屋なのも、情けないのも、私たちだ。 それを上手く隠そうと、いつも君は「神様」とやらに悪態をつく。 夜が明けさした空の薄蒼にこっそり有害物質を混ぜる。 覚えたてながらも、この時間の煙草はいちばん美味し

          R.T.L.

          コンビニ越しの夕焼けが 生活の一部になった スーパーの閉店時間も もう忘れないよ 今日はすごく嬉しかったな お願い お願いさ どうかな 深夜、車のいない交差点で 赤信号を静かに待つ君のこと 信じていたいなあ コンビニの上の満月が 僕らのスポットライトだ スーパーの袋取り合って 最後には笑う 明日もどうぞよろしくね お願い お願いさ そうだね 深夜、車のいない交差点で 赤信号を無視して駆ける僕のこと 信じてくれるんだね コンビニから漏れる光が ふたりの淡い影を作った

          ビールケース

          1日の授業が全て終わって、今日もサークル棟へ向かう。軽音サークルの部屋の前では、今日もサークルメンバーが数人たむろしている。雨ざらしにされてボロボロになったデスクチェア、ひっくり返した瓶ビールのケース、機材運搬用の台車。何人かがそこに座っていて、他は地べたにあぐらをかいている。 「おつかれさまです。」 私も鞄を肩から降ろして、地べたに座る。おつかれ、と数人が返してくれる。輪の中には煙が漂っている。 「Tさん、喫煙者でしたっけ。」 彼がタバコを吸っているところを初めて見

          液体関係

          あの人と私の関係は、なんと呼べば良いのでしょう。 友達だけでは足りないけれど、恋人と呼ぶほどの勇気はありません。友達と恋人は同一直線上に並んでいるとは思わないから、「友達以上恋人未満」なんて表現は的外れです。「セックスフレンド」なんて俗っぽい言い方をすれば、いい顔をしないのはあの人も同じでしょう。 いつかはこのふたりにも、名前がつく時が来るのでしょうか。 例えばもし、一緒に街中を歩いていて知人と遭遇したとしたら。「そちらの方は?」と聞かれたとしたら。私はその時、なんと答えれ