解決できない謎と開かれた世界|「引き寄せの法則」研究所

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これまで「引き寄せの法則」について、できる限りの現実的な解釈を行ってきました。

大枠では、無意識的な自己イメージと周囲の人間との間での相互作用が、願望実現の確率を高めるといったような内容となっています。


しかし、人間の意図や意識が、他人に与える影響や情報を感知する能力については、まだ解明されていない部分も多くあります。

そこで今回は、そうした例を三つほど挙げ、またそれらから得られる「世界を捉える仕方」についての所感を述べたいと考えます。


人間の思いがもたらす影響について、解明されていない例の一つめは、祈りの効用についての話です。

患者の集団を二つに分け、一方には普通の治療を行い、もう一方にはそれに加えて、本人たちには知らせずに祈りを捧げる人間を用意したという内容の実験があります。


結果としては、祈ってもらっていた集団の方が、より強い病気の改善が認められました。

具体的には、抗生物質や利尿剤を必要としたり、あるいは合併症を起こす確率が低いといったことです。


この結果は、患者の方では、自分のために誰かが祈っているという事実をまったく知らないにも拘らずに生じたものです。

他の患者よりも重んじられているということが医者や看護師の態度などを通じて患者に無意識的に伝わったという可能性も考えられますが、実際は、医者も看護師もどの患者が祈ってもらっているかを知りませんでした。


つまり、そもそも祈りの効能を調べるために行ったため、かなり厳密な実験が行われていたということです。

こうなると、何が効果をもたらしたのかは現代の科学では説明できないということになります。

もちろん信仰を持っている人からすれば、「神に意志が伝わった結果だ」という解釈になることでしょう。


アファメーションやヒックス夫妻版の「引き寄せの法則」で勧められている「節目ごとの意図確認」というのは、言ってみれば日常的に繰り返される「祈りの言葉」です。

すでに説明したとおり、ポジティブなイメージが好ましい影響を与えるという現実的な解釈は可能ですが、この祈りに関する実験を見れば、それ以上の効果が期待できる可能性があると考えられることになります。


例の二つ目は、気功についての話題です。

気功においては、遠隔治療と呼ばれるものがあり、施術者である気功師と患者の物理的な距離がどれだけの距離に及んでも、治療行為が可能であると言われています。

こうした治療については、大学の研究者なども同席し、データを取ったりというようなことも行われています。


注目すべきは、治療を始めたりやめたりするタイミングなどが気功師と患者との間で、シンクロしている点です。

実際の動画では、あらかじめ打ち合わせなどをしてある程度できるような範囲を超えて、同期している様が見て取れます。

なお、気功師は自身の手から何かが出ており、それが患者に影響しているかのような動きをするものですが、実際に何が出てどう作用しているかについては分かっていません。


対面で行うような気功については、「引き寄せの法則」を現実的に解釈した場合と同様に、気功師と患者との間で、互いに影響を及ぼし合っている結果として起こるものと考えることができます。

つまり、それぞれが気功の存在を信じて、暗示を与え合うことで体の動きなどの何らかの反応が起きたり、実際に病気の症状が改善するというようなことです。

しかし、このような考えでは「遠隔治療がなぜ可能なのか」については説明することができません。


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