好きなオールタイムアルバム30選 2023年春Ver

友人シロシビンズさん(@shiroshibins1)が「好きなアルバム30選」を列挙しており、洋邦問わず順不同で、との主旨であった。硬派な選択であるよ。
で僕もやってみようと思ったわけだが、既に「邦楽編」とも言うべきものは済ませていることを思い出した。

いまのところ固定ツイートをちょっと似たふうに設定している。
「#みんなが選ぶ邦楽オールタイムベストアルバム100_In2020」のお題に従い「自分なりの邦楽ベスト30アルバム」を順位つけたのだが、「そうか、それじゃ洋楽編をやればバランスとれて良いかもね」と考え、以下こんな感じにしてみました。
なお、自分の名刺代わり!というほどの気負いでもなく「今日さしあたり思いつくベスト」みたいなゆるさで、基本サブスクで聞けるものに限定しました。これを読む方が気軽に試聴できるとより良いと思ったので。
ではいきます。




①The First Of A Million Kisses/Fairground Attraction


一生聴けます。もう何も言うことないです。


②Substrata/Biosphere

併録の”Man with a Movie Camera"はちょっと蛇足だと思わないでもないが、その辺は飛ばしてこの冷涼な世界に浸って下さいな。アンビエントを語る際に必ず特筆される(と聞いた)のも納得。


③In The Light+In The Light Dub/Horace Andy


俺の知ってるやつとジャケ違いだ…どういうこと?白主体のクールなジャケだったのだが、まあ、いいか…。アルバム全曲ダブミックスの「In The Light Dub」も併録でお得!こっちの方が聴き応えがあって満足よ!


④High Land,Hard Rain/Aztec Camera


アズテック・カメラのファーストアルバムです。
これ自体の素晴らしさ、ロディ・フレームの瑞々しい才気の煌めきは勿論だけれど、フリッパーズ・ギターというフォロワーを産んだことによって再評価を決定づけた(と僕は強く思う!)。



⑤You Can't Hide Your Love Forever/Orange Juice


上記アズテックのファーストと対になるともいえるオレンジジュースのファーストアルバム。いろいろ理由はあるが日本盤で買って欲しい、そして訳詞を読んで欲しいと心の底から思っています。
これ以上は、これまで素晴らしいレビューや評論が山ほどあるので、屋上屋を重ねるだけなんで略!



⑥City Slicker/Ginger Root


みんな大好きジンジャー・ルート。
そんな彼のブレイク作(というか一定の知名度の臨界を超えてマニア向けからオーバーグラウンドに至った)といっていいのかな…あれ、でもこれアルバムじゃなくEP扱いだ…。6曲入りだからミニアルバムみたいな感じなのか…。


⑦Selected Ambient Works  85-92/Aphex Twin


どちらかというと静かめのトラックばかりだが、自称するほどアンビエントというわけでもなく、もっと彼の精神みたいなものがビシビシ伝わってきます。環境音楽的な使い方には向かないと思うんだが…もっと相対して聴くべきなような気がするよ。


⑧Live/Donny Hathaway


ソウル名盤で必ず挙がるこれですが、ライブというよりもっとアーティフィシャルな編集の産物だった…みたいな話があって、にわかにはまだ信じられない私ではありますが、例えそうだとしてもこのアルバムの価値はそれでも落ちないと思う!"The Ghetto"聴けば細かい事は割とどうでもいいよね!


⑨Idlewild/Everything But The Girl


「以前は無かった「もう話したくない」(カバー)がしれっと1曲目に入っているぞ…?それとも記憶違いか?」というのはともかく、彼らがAORに接近した最初のアルバムですよね。ただ殆どの曲でドラムが打ち込み(リンドラムあるいはヤマハRXではないか…?と思っている)なので受ける印象は非常に簡素で冷涼ですね。この温度低さがたまらない私はよりゴージャスさにブーストがかかった次作以降しばらく「なんか段々好みから逸れてきちゃったな」と敬遠気味になり、ドラムンベース化した「Walking Wounded」で「思いもかけない方向で、でもまたクールで攻め攻めのEBTGのセンスは健在だった!」と狂喜したものですが、それはまた後の話で。



⑩João Gilberto/João Gilberto


邦題アルバムタイトルは「3月の水」。困ったことにこのお方はセルフタイトル「ジョアン・ジルベルト」という作品が複数あり(編集版が多すぎるせいもあるけど)、「これ」を特定するのがちょっと難しかったりしますが「白っぽいジャケで’73リリース」とおぼえておけば取り敢えず大丈夫です。
俺などより詳しい人が仰山居られるので評するのも憚られますが、いわゆる一般にイメージされるボサノヴァから相当逸脱しています。ジョアンの歌とギターの他はほんの少しのパーカッション(ドラムスのハイハットだけか?)のみですが何故か緊迫感とスピード感がただ事ではないのです。何度聞いても解析できません。暖かいパーソナルなアルバムにしようと本人思ったのかもしれませんがもっと異質な逸脱があります。でも僕はまだ感覚的に追いつけず語彙も少なく、なぜこんなにも異様なのか言葉に出来ないままです。それでも数限りなく聴いてしまうし、これがなければ生きていけない。


⑪Reach Out/Burt Bacharach


ちょっと緊張を解いて落ち着きましょうか(笑)
イージーリスニングというには楽曲が立ちすぎており快適さの限界を超えてヤバいので、何に使ったらいいんでしょうねこのアルバム…?



⑫Remember This/Dolly Mixture


最近知ったので知識が少ないけどすごく心地よいですね、これ。
スクーターズとかマリ・ウィルソンみたいなコンセプチュアルなガールズバンド(少々ポストパンク感あり)か?と安易に考えそうになるものの、少なからぬ比率でピアノインスト曲や「雑な室内楽」みたいなインスト曲もあり、どう考えたらよいかモヤモヤしてしまう…今後少し検索などしてみようかと。どういう人達なんだろう…?
個々の楽曲に傾注というよりアルバムを流しっぱなしにして少々不穏な気持ちよさを味わうのがいいのか…な…?


⑬No.1 In Heaven/Sparks

名前だけは知ってたものの具体的にあまりよくわかっていなかったのですが昨年、映画「スパークス・ブラザーズ」(非常に雑に言えばバンドドキュメンタリですが、もっと見せ方に高い技巧とセンスがあります!))を偶然観て、映画の良さもさることながら、彼らスパークス自身の魅力にうっとりとして…
「キモノ」よりこっちだろ!
ということでエレクトロポップ期のヒット作、これをどうぞ!
時間ない人は(本来のボリュームだと)ラスト曲(6曲目)でありタイトル曲「The Number One Song In Heaven」だけ聴いてください!
天上的な荘厳ささえ漂うミドルスロー曲の陶酔、だがしかし数分経過しちょっと飽きてきたかなと思った頃に突然のそしてダメ押しのテンポアップ、幾分前ノリのドラムが煽りまくりでブチ上がることをお約束します。最高!



⑭Solid Ether /Nils Petter Molvaer

推しておいてなんですが、僕このひとのこと全然知らないんですが、このアルバムは昔からすごく好きで、リミックスアルバムまでも買いました…。
基本的にはジャズ…なのかな…フュージョンとは別系統で、テクノやブレイクビーツや時々ノイズと混淆する…みたいな…?
こんなにわかんないことばかりなのに、買ってからもう20年くらいずっと聴き続けてるんですよね…。
「とっても体温低い近藤等則」みたいな位置なの…かな…?それすらわかんない。ただ名前に「ペッター」がついて、そしてトランペッターだからわかりやすくていいっすね!(殴られそう)


⑮Beneath The Buttermilk Sky/中村まり

すいません洋楽縛りなのに敢えて破ります、「中村まり」さん。
なぜこれを挙げるか、1曲聴けばすぐに判ると思います!なんか「日本人離れした」的な卑しく雑な賛辞を送りたくないのですが語彙が足らず的確に評せないっす。汎地球的に素晴らしい、みたいに言い換えたら、少しはね…あたってるかな…。
なんか凄すぎて洋邦すっ飛ばす勢いで素晴らしいです。なので許されたし!


⑯Songs Before Bed/Pudding Club

これもよくわかんないながら、何かある気がしてます。さいきん床に就いてからよく流してますね…タイトル通りの用法に近いのかな…
そしてこのPudding Clubというユニット(なんでしょうね)、よくわかりませんね…。
Otto Bensonという人のソロプロジェクトらしいですが、ドゥルッティ・コラムをUSオルタナに寄せた感じ、あとダウナー系の何かお摂りになっている感じがあります(婉曲)。
ダニエル・ジョンストンとかジャンデックみたいな不穏かつゆるい感じはもちろんしますが、左記よりは少し正気が勝ってる感じ…か?そしてアートワーク素晴らしいですよね。


⑰ The Srement's Egg/Dead Can Dance

僕はとことん疲れて憂鬱な時、コクトー・ツインズじゃ足りない時、現世と完全に没交渉な完全な異世界気分に放り込んでくれる彼らの音楽を聴きます。そして寝落ちします。
1曲目「熾天使軍」最高~。
いま思ったけれど彼らは「青い瞳の芸能山城組」かもしれないな。


⑱Funky Serenity/Ramsey Lewis

ジャズファンクならまずこれ的な超基本という評価が確定した秀作、ベタではあるのですが心地良すぎて外せない…
「My Love For You」の粘りつつもスムースな流れ、たまらんですよね。


--------後編に続く-----------


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