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漫画「チ。」を読んで滞っていたnoteをまた書き始めた話。/5lack「5xL (Feat.LEX) 」

こんにちは。個人的な話を100人ぐらいの方々に読まれることを目標に書いています。ローカル100人Club(名前は仮)です。

今回取り上げる漫画は、「チ。-地球の運動について-」です。といっても、本作は2020年にビックコミックスピリッツにて連載開始し、2022年に既に完結しております。かなり今更感がある、かつ先週から読み始めて、まだ3巻(正確には3巻も途中)しか読んでいない状態で、語る資格ないのですが、1巻から激アツすぎて、また滞っていたnoteを書きたくなったのでご紹介いたします。



舞台は15世紀前半、天動説が信じられた世界

本作は地動説をテーマにした作品で、舞台は15世紀前半のヨーロッパの「P王国」という架空の国になります。P王国では「C教」という宗教が力をもち、天動説が信じられている世界。地上で物が落下するのは地球が宇宙で最も低い地点の中心で、神がそのように創造したためと信じられていた時代。地動説は、教義に背くため異端とされ天文学の研究するだけでも苛烈な拷問や火炙りの刑をうけるなどかたく禁じられておりました。
ちなみに冒頭はこんな感じの拷問シーンから始まります、、、最初何をしてるかよく分からなかったぐらい、インパクト大です。

引用:「チ。-地球の運動について-(第一話より)」

苛烈な時代で「地動説」を信じた人たちの熱い物語

そんな時代の中で、本作は、地動説を信じた人々が自分がダメでもまた誰かに託し、研究と信念を繋いでいくお話なのです。そのため主人公は章ごとに異なります。冒頭申し上げたとおり、まだ3巻しか読んでいないですが、どの章も本当に熱い(3巻までしか読んでないけど)そしてやはり第1章をピックアップいたします(3巻までしか読んでないので)。
第1章のあらすじはこんな感じです。

孤児院育ちのラファウは、合理的に生きることを信条に生きてきた。その信条故に世渡り上手なラファウは、12歳の若さで大学進学を控え、神学を専攻し、人生を謳歌する予定だった。そんなある日、天文学を研究した罪で捕まっていた異端者フベルトを、義父の家で引き取ることに。義父に頼まれ、フベルトの身柄を引き取りにいくことになったラファウだが、その帰り道に、フベルトに脅され、天文学を研究するはめになる。渋々フベルトの研究につきあうラファウだったが、フベルトに宇宙の本当の形と「地動説」を説かれ、そのあまりにも合理的な説に魅了されたラファウは一転して天文学を学ぶことを決意するのだが、、、

ここからぜひ本作を読んでみてください。ラファウとフベルトの問答シーンは本当に白眉ですよ!「不正解は無意味を意味しない」「神が作ったこの世界はきっとなにより美しい」、このフベルトさんのセリフはどれもカッコ良すぎて、多分我々のような漫画や映画で自分たちを奮い立たせてきた人間には全て刺さりますよ!笑

引用:「チ。-地球の運動について-(第一話より)」

そしてフベルトの意思を継ぐことになるラファウも最初はイケすかないヤツだったのが、こんなに熱い人間になってしまいました。このシーン大好きです!

引用:「チ。-地球の運動について-(第一話より)」

ちなみにラファウくんの初登場シーンはこんな感じ

引用:「チ。-地球の運動について-(第一話より)」

自分が死んでも世界は続く、それが希望

地動説を信じる人々の神に対する信仰心も興味深いです。「地動説」を唱える人々のいう「神」と、「天動説」を唱えるC教の「神」も、両者同じ「神」を指していると思われますが、「地動説」を唱える人々も、神を否定するどころか、宇宙の形や地球の動きを論理的に捉えなおすことによって、逆に神の存在を感じ、神への信頼が強まっている点です。また厳しい弾圧を受けながらも、彼らの行きつく境地は、自分が死んでも世界は続くこと、そのことに希望を感じているのです。論理的に考えた結果、最終的にものすごくポジティブな結論に到達してる点に勇気づけられました。本当に熱い漫画なので、ぜひ読んでみてください。

少し話がそれますが私が大好きな本、佐々木中さん「切りとれ、あの祈る手を‐<本>と<革命>をめぐる五つの夜話‐」に非常に似たテーマ性を感じました。「チ。」に感動した人は、ぜひこちらも読んでみてください。


「チ。」の担当編集者さんの動画も面白かったです

今回「チ。」を知るきっかけになったのは、こちらの動画をみたからです。「チ。」の担当編集者さんを扱った動画です。「チ。」の作者、魚豊先生の作品はもちろんですが、千代田修平さんの関わる作品もチェックしていきたいと思います(私もこんな感じの人になりたかった)。


【エンディング】5xL Feat.LEX / 5lack

天才、5lackさんの新曲です。心地よくて、最近鬼リピ中です。


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