図書館でも利用者からのクレームは日常茶飯事です。

図書館で働いてる方でカウンターで利用者の対応をされたことがある方なら一度は経験があるかと思いますが、公共図書館では利用者からのクレームやご意見というのは日常的にあります。

クレームという言い方はその印象も良くないですし、あまりしたくないのですが...
こちら側のミスや不備のため利用者の方に迷惑をかけてしまって明らかに悪い時もあれば、利用者側の一方的で理不尽な要求や意見というのも存在するのです。

図書館が今よりもずっと良い図書館というものを目指していくためには利用者からの意見というのはとても貴重なもので、大事にしたいものです。

気軽に意見を発せられない場所であればそれはよくないと思います。

しかし何でもかんでも利用者から言われたことを鵜呑みにして受け入れてしまうというのも良くはないと思います。

理不尽なクレームや要求に対しては毅然とした態度で臨み、拒否するということも図書館そして図書館員を守る上で大事だと思います。

カウンターで働いている図書館員、書架で本の整理をする図書館員というのは利用者が声を掛けられる存在であり、利用者から一番近い存在です。

そうした図書館員は実は図書館の中でも末端の図書館員であり、給与も低く、立場の低い存在であったりします。
利用者からのクレームや意見を受けることが多いのはそうした責任を持たない、図書館の中では立場的に低い位置にいる図書館員です。必ずしもそうではありませんが。

利用者からのクレームまたはご意見の中には理不尽な要求や、声を荒げてクレームを言ってくる人もおり、精神的に辛い思いをする時があります。

こちら側に非がある時ももちろんありますが、そうした場合でもやはり声を荒げられてしまうと対応してる図書館員は辛いものがあります。

上の立場にいる人たちはカウンターで立つ図書館員、書架で本を整理する図書館員が利用者に近い存在であり、意見やクレームをまず一番最初に受ける存在であるということをしっかり認識してほしいという気持ちは強いです。

精神的に辛い思いをした図書館員を守れるのは同じ図書館員だからです。

また利用者からの意見を聞けるのが立場的に低い図書館員であるというのはある種の問題をはらんでいます。というのは利用者からの意見を聞いて上司に報告しても、そこで終わってしまうことも多いからです。

悲しきかな、利用者からの意見を聞いて、それを図書館運営に取り入れるということがとても難しい状況になっていると思います。意見を聞いた図書館員がその意見を取り入れて図書館を変えていく権限があれば別ですが、権限を持たない図書館員がほとんどではないかと思います。

権限のない図書館員がカウンターワークやフロアワークをしていることで起こる問題は他にもあるのでまた別の時にそれはお話ししたいと思います。

それともう一つ悲しいことは利用者から強く言われたクレームや意見の方が聞き入れられやすいということです。
その強弱で聞き入れやすさが決まってしまうことはとても悲しいことですが、主張の弱い方より強い方の方がそうせざるをえない状況を作り出し、その意見が尊重されるということは稀にあるのです。

上司もそうでなければ重い腰をあげてくれない...ということもあります。

利用者からの意見というのはとても貴重であり、時に図書館をよりよい環境にしてくれる力があります。ですので、もっともっと柔軟に利用者の意見が図書館運営に取り入れられるような環境作り、住民と共により良い図書館を目指していけるような環境になればと感じています。

一方で利用者が声を大にして意見を言ってきたからといって、どんな意見も受け入れてしまうことは図書館や図書館員一人一人にとって悪い影響を及ぼすと思います。図書館員一人一人を守るためにも理不尽な要望に対しては拒否をする毅然とした態度を取ってくれることを望みます。

noteでは公共図書館に関わる情報を中心に、他にも様々なことを発信していく予定です。新しいもの好きで、新型のPCやスマホ、カメラ等に興味を持っており、サポートしていただけるようでしたら、そちらの機材購入費に充てていこうと検討しています。