何故、オステオパシーで全身が影響するか〜三焦経の調整から考える水へのアプローチ

オステオパシーの思想の中に
身体を一つのユニットとして考える、というものがあるけど
これがなにせ西洋医学との相性が悪い。
それぞれの臓器、筋肉などなどの連動性みたいなものは
まだまだ分かっていないことが多すぎて
説明がつかない、というのが実情だからだ。

例えば、ホルモン分泌に関して
腸内環境の影響を受けるというような話が
一般化したのもここ10年の話に過ぎない。

つまりこれはエセ科学とかではなく
説明のついてない話だけど
実際に起こっている事象なんだということが分かる。

この身体を一つのユニットとして考える
という話を東洋医学的な視点で考えると
三焦で捉えることは出来ないだろうか。

三焦は特定の臓器を持たず
様々な身体にある膜に影響し
気と水を通す水道のような役割をする。

頭蓋仙骨療法が督脈の調整をすると見ると
三焦も同様に影響を受けることとなる。
つまり、オステオパシーの手技の中で起きている
弱い圧で全身に変化が起こるのは
結果的にそういう様々な滞りに対して
横断的に経絡へアプローチをしているから
と説明が出来るのではないか。

膜というのは、硬膜や腹膜や筋膜も含まれるわけで
これにより滑走制限が取れて
ROMが改善するということは十分考えられる。
あるいは、硬膜の動きを取り戻すことで
脳脊髄液の循環に支障が出ていたことが治まるのかもしれない。

水滞の主な症状としては、むくみが分かりやすいが
めまい、もやもや、倦怠感、下痢など
じめーっとした湿気みたいなイメージが分かりやすい。

先程触れたように
腸内環境と脳の関係はここ近年で
研究が進んできた話題ではあるが
東洋医学で水の問題を見た時に
腹部と頭周辺で症状が出ているのではないか。

先日の記事で、アクアポリンが
神経や認知機能に影響するという話をしたが
頭蓋仙骨療法というのは
この水と脳(神経)、膜に対するアプローチなのかもしれない。


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