僕はこの世界の何なんだ
彼に僕が出会ったのは綺麗な夕焼けが見える雨上がりの春だった。日本にある芸術大学に進学した僕は彼の風変りさを耳にして彼と友達になりたいと思ったのだ。彼がよくいると言う大学の敷地でも特に奥にあるアトリエに僕は足を運んだのだった。
胸を高鳴らせながら僕はアトリエのドアをノックした。けれど返答はない。古びたアトリエのドアを少し押すと、ドアを開けるためにはかなりの力がいることが分かった。僕は力を振り絞ってドアを押した。ギィっと鈍い音がしてドアは開いた。雨の匂いをかすかに残しながら神々し