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「考えるだけ」ではなく「アウトプット」する #03【株式会社ACSL CMO六門直哉】

ロジ人では物流テックに分類される業界の著名人、サービスにフォーカスしていきます。今回は株式会社ACSLでCMOを務める六門 直哉さんにインタビューしました。#03では、今後目指すべき姿やビジョンについてお話しいただいています。

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<プロフィール>

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▼株式会社ACSL CMO 六門 直哉氏
京都大学工学部を卒業後、ローム株式会社に入社。主に、大手電機メーカーへの半導体販売、その後、経営企画・事業企画室にて事業再編等を担当した後、2017年8月より株式会社ACSLに参画し、現職。


ドローンを社会インフラに押し上げる

ー 会社として、今後目指すべき姿やビジョンについて教えてください。

私たちが目指しているのは、やはりドローンを社会的なインフラにすることです。言い換えれば、ドローン産業を提供している弊社が、自社サービスを世の中のスタンダードな存在になるまで押し上げていくことが必要だと思っています。そのためには、既に社会に普及しているインフラがそうであるように、人々の役に立てるようにならなければなりません。

ー 確かに言葉の意味通りインフラは、生活や産業の基盤となる存在です。

ドローンをインフラにするためには、まずは世の中のためにどんなことができるのか、どういった問題を解決できる可能性をドローンが有しているのか、といったことを証明していく必要があります。お客様からのご要望を提供できるサービスへと昇華させながら、より多くの人々の役に立つ形にブラッシュアップさせていきたいです。ドローンのサービス自体を社会に浸透させ、当たり前の存在になるまで成長させたいですね。

ー では、六門さんが個人として今後目指していきたい姿やビジョンはありますか。

個人的にはドローン市場でトッププレーヤーになりたいと考えています。これまで前職も含めていろいろな方と出会い、ご協力いただきながらドローン開発や営業を経験してきました。今後もドローンをもっともっと人々の生活に身近な存在にしていくために、より多くの方のお力をいただきながら、ドローン業界での存在感を強めていきたいです。

社会課題の解決やドローンをインフラにするにあたっては、全ての課題を単なるドローンの導入だけで解決できるとは考えていません。ドローンとロボットを連携させたり、地上走行音の軽減を試みたり、ドローン以外のものも含めて社会に浸透するプロダクトを作り、リリースすることが社会に参画できる一番の近道だと感じています。

ー ドローン単体にこだわるのではなくて、ドローンを中心としたサービスを柔軟に考えていくということが大切なのですね。

そのように考えています。現状でも、ドローン単体では解決できない課題が散見されています。「ドローンを世の中に普及させたい」という共通のビジョンを持った会社さんと協力しながら、これからも事業を進めていきたいですね。

インタビューの様子

「考えるだけ」ではなく「アウトプット」することが重要

ー ロジ人では、大学生や新社会人に向けて物流の大切さやキャリア形成についての発信を行っています。これから社会人という新しい市場、人生のステージに挑む若者に向けてアドバイスをお願いいたします。

常に頭に思い浮かんだアイデアを実行してみる、トライしてみることを心がけてください。学生という立場から、社会人という新しいステージに進むにあたって、もちろん事前準備や日々考えることも必要です。ただ、最も大切なのは、考えたことを実際の行動に移すことです。私であれば、考えたアイデアをもとにしたドローンの試作や、新しいサービスの形をお客様に提案してみることがそれにあたります。自分の頭にあるものを試す、行動に移す一歩を踏みだすことが、社会に出ていく上で最も大事なことだと感じています。

ー ただ考えるだけではなくて、実際に行動することが大切だということですね。

はい。自分の考えたことを実行した結果どうなったのかを振り返りつつ、アウトプットすることを恐れずに勇気を持って仕事をしてほしいと思います。

ー 次にキャリア形成についてお伺いします。これからキャリアを築いていく方々は、どのように自分の進路を選ぶことをおすすめしますか。

自分の気持ちに素直に、やりたいことの方へ進んでいってほしいと思います。私自身、新卒時からやりたいことが明確にあったわけではありません。最初から自分のやりたいことが決まっているのであれば、その想いを実現できる道に進めばいいと思います。ただ、現時点でやりたいことがないからといって焦る必要はありません。仕事をしながら模索して、もし「これだ!」というものがあれば、機会を見つけて転職や独立をすれば良いと思っています。

ー タイミング関係なく、自分がやりたいことが見つかった時に、その道に進むことが重要ということですね。

はい。働いているうちに「もっと社会の役に立ちたい」「お金を稼ぎたい」といった欲求が出てきます。そのタイミングで怖気づかないで、自分のやりたいことのできる進路に迷わず進んでいってほしいです。

進化したドローンをリリースし続ける

ー 今後、どのような活動や取り組みを展開していくか教えてください。

直近であれば、レベル4飛行に対応した機体や物流専用の機体の開発を進めています。よりさまざまな方にご利用いただけるよう、進化した物流専用ドローンを将来リリースする予定です。ほかにも、既存商品である小型空撮ドローン「SOTEN(蒼天)」も進化し続けており、お客様のフィードバックをもとに、スピード感をもってバージョンアップしています。これから弊社サービスの利用を検討されている方も、現在ご利用いただいている方も、ぜひ期待してお待ちいただければと思います。


ー レベル4飛行による物流ドローンだけではなく、現存商品のリニューアルもお考えなのですね。ほかにも御社は海外企業とのお取引も行われていると伺いました。今後は国内のみならず、海外に向けたサービス拡充も検討されているのでしょうか。

そうですね。現在も海外からのお問い合わせも多くいただいています。もちろん日本国内の市場がメインターゲットであることは現状変わりませんが、今後は海外への販売も加速していけたらと考えています。ただ、今すぐに全世界に向けてサービスを提供することは難しいのが現実です。現地の法令対応やサービス体制構築も必要になるため、徐々に対応する国を増やしていきたいと思っています。

ー 具体的に、現在取引のある海外地域を教えていただくことは可能でしょうか。

現状取引があるのは、アメリカ、インド、台湾です。それぞれの地域で事情が異なるため、日本には無いドローンのニーズを知ることができるのは面白いですね。そのため、国によって戦略は異なり、例えばアメリカ市場では電力をはじめとしたインフラ系の点検作業にサービスを絞り、将来的に他分野へ進出していこうと考えています。

ー それでは最後に、今自分がやりたいことや働く意義を考えている若者に向けたメッセージをお願いします。

繰り返しになってしまいますが、アウトプットすることを常に心がけて仕事することをおすすめします。アイデアを思いつく人は想像よりたくさんいるものですが、ほとんどの人が思っているだけで実行に移しません。

正直アウトプットしなければ、何も考えていない人と結果は同じです。少しきつい言い方に聞こえてしまうかもしれませんが、そのくらいアウトプットすることは重要だと思っています。だからこそ、できるだけ思ったことや思いついたことはすぐ発言や実行につなげるようにすることで、ご自身の成長につなげられます。

ー 失敗を恐れずに、まずはやってみると。

やってみなければ、自分の考えが正しかったかどうかわかりませんし、経験も得られませんからね。あとは「いろいろな人に出会うこと」「わからないことはすぐに聞くこと」です。こちらも先ほど申し上げましたが、直接人に会って話を聞かなければわからないこと、情報はたくさんあります。仕事をしていて行き詰まったら、素直にわからないことを認め、他者に聞きにいく。インターネットには載っていないことを人から聞くことができれば、仕事でぶつかっている障壁を崩すヒントになるかもしれません。

ー 物事を実行する、アウトプットすることの大切さを実感しました。今後、何か迷った際に教訓として意識していきたいと思います。貴重なお話ありがとうございました!

ドローンと六門さん


<取材・編集:ロジ人編集部>


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