会議4

チームとグループの違い知ってる?(組織の形:プログラム制)

ロゴスウェアでは「チーム」と「グループ」を区別しています。
具体的には、プログラム制、という方式をとっています。これについて、書きます!

1.プログラム制とは?

ロゴスウェアには、プログラムタスクフォースグループという3つの組織単位があります。

画像4

これらは、目的が異なります。

画像5

プログラムは「長期的なミッション達成のための集まり」です。
タスクフォースは「短期的なミッション達成のための集まり」です。
グループはもう少し緩やかで「同じジャンルの仕事をする人々で、成長していくための集まり」です。

画像6

メンバー構成でいうと、プログラムやタスクフォースは「いろいろな職務(グループ)の人」で構成されます。一方、グループは「同じ職務を持った人」で構成されます。エンジニアグループ、検証グループなどです。

画像7

例えば、eラーニングシステム開発のプログラムであれば、エンジニアだけだけでなく、検証担当者や、マーケティング、営業担当などが参加しています。「組織横断的なプロジェクトチーム」のようなイメージですね。

2.制度の意義

なぜ、このような組織構造にしているか?

「意思決定を含むリーダーシップを分散し、スピードを出すため」です。

画像3

従来のトップダウンのピラミッド型の組織の場合、計画を立てるマネジメント層とそれを実行する層に役割分担されていました。現場からの情報を上層部に伝え、それをもとに上層部で意思決定がなされ、その決定事項や計画が上層部から現場に降りてくる、といった上下のコミュニケーションラインで、情報伝達ラインの安定性や確実性に主眼が置かれていました。シンプルなので、達成すべき事柄が固定されている場合には強力です。しかし、達成すべき事柄が変わりやすかったり、要素の増減が多い場合には、動きが遅くなります。すべての決定がトップに集中するためです。

一方、メッシュ型の組織の場合、意思決定者(リーダー)がさまざまなラインから情報を得て、自分の担当領域で判断し、他のリーダーやメンバーに影響を及ぼしていくためスピードが速くなります。逆に、達成すべきことや、やり方が決まり切っているときには、意思決定者が多いのはコスト増になってしまうかもしれません。

さて、現代のビジネスは「状況が固定されている」「状況は常に変わっている」どちらでしょうか?

企業を取り巻く市場環境は大きく変化しています。「良いものを作れば売れる」、「顧客の要望をかなえれば売れる」という時代は終わりました。市場は多様化し、変化のスピードは速く、未来は不確実で、そして競争は激化しています。これに対応するために、ロゴスウェアはメッシュ型の組織を目指しています。このメッシュ型組織のノードを構成するのが、プログラムと、タスクフォースというわけです。

一方で、職能別の専門スキルも高めていく必要があります。
職能別グループは、プログラムで決定した方針を各メンバーが遂行する際の手段や、実装方法の選定を助ける役割があります。例えば「営業系プログラム」でマーケティング的アプローチをとることになったときは、マーケティンググループに所属するプログラムメンバーがその部分を遂行します。その際、マーケティングの専門的テクニックとしてどれを使うかの選定は、マーケティンググループで支援を受けながら進めます。このように、グループは、プログラムからの要請に各メンバーが最適に応えられるように、メンバーの成長を支える活動を永続的に行います。

3.実際の運用

プログラムの運用って?

プログラムの最低限の構成要素は以下の通りです。

・ ミッション (何のために存在するのか)
・ リーダー (イシュー発見と対応方針策定の責任者はだれか)
・ メンバー (プログラム活動として実働するのはだれか)
・ プロジェクト計画 (何をいつまでにやるか)
・ レビュー(うまくいっているか、次どうするか)

リーダー候補の人がこれらをそろえて、プログラム活動がスタートします。特に大切なのは「ミッション」で、以下の3つの点で整理します。

・ 何をするためにこのプログラムは存在するのか?
・ このプログラムが目指すとびっきりすごい価値とは何か?
・ 他の人やプログラム対してどのような貢献をするのか?

これが整理されていることで、プログラムメンバー間の認識のズレをなくし、他の人たち、他のプログラムとの相互作用を活性化できます。

プログラム活動は長期的な活動を想定していますが、メンテナンスは定期的に実施します。足りないプログラムを新規に立ち上げたり、役割を終えたプログラムはクローズしたりします。

タスクフォースの運用って?

タスクフォースは短期的な活動で、「これを絶対に達成しないとまずい」という事柄が発生したらすぐに立ち上がります。最低限の構成要素は以下の通りです。

・ 解決すべき課題
・ 成果物
・ 達成期日
・ リーダー
・ メンバー

課題を解決したり、時間切れになったらクローズします。

グループの運用って?

グループはいろいろな区切り方が可能で、一長一短があります。専門スキルや、ロケーションを考慮して構成しています。

グループのリーダーシップをとるのは「コーチ」です。

画像6

もともとは「マネジャー」と呼んでいましたが、「メンバーとグループの成長に責任を持つ者」という側面を強調するために名称を改めました

多くのグループで、週に1回のミーティングを実施しており、そこで業務の具体的な計画や、困難の解決などを行っています。それとは別に、コーチとの1on1が定期的にセットされるようになっています。

4.プラス面

・ 社内に多くのプログラムがあるので、挑戦の機会が多いです。「グループコーチ(いわゆる部署マネジャー)にならないと、リーダーシップのある仕事ができない・・・」といった状況とは無縁です。
・ プログラムがミッションで区切られているので、自領域に集中できます。

5.注意点

・ リーダーシップと自律を前提しているため、高度です。
・ イシューを見つけるのは簡単ではありません。
・ すべての領域が一つの意思決定ルールで整理されているわけではないので、自分からは見えにくいところも出てきます。また、部分的にミッションが重複したり「どっちのプログラムがやる?」といった場面も出てきます。
・ 通常、一人の人間が複数のプログラムに参加します。つまり、グループ(いわゆる部署)の中だけで完結できる仕事は少ないということです。マナーにのっとった率直なコミュニケーションが求められます。

6.今後の課題

リーダーシップと、自律性をどうすれば強化できるか?」は、常にある課題です。この中でも特に「イシューを見つけ出すこと」が最も基本的で、難しいです。プログラムリーダーたちがもっと効果的にイシューを見つけ出せるような仕組みを考案できるといいと思っています。

プログラム制では「マナーにのっとった率直なコミュニケーション」が非常に大切です。新メンバーが増えると、特に難しくなっていきます。なぜ大切なのか・具体的なテクニックは? といった内容をもう一度整理し、定期的に伝えられるようにできるといいと思っています。

おわりに

ロゴスウェアの組織構造のメインとなる「プログラム制」について、そもそもの意図の部分から詳しく解説しました!

OKRもプログラムやタスクフォース単位で割り当てられるので、社内にいると空気的なあたりまえ制度ですが、あたりまえだからこそ大切なのです。


そのほかの「成長の仕掛け」はこちらのマガジンから☆彡

人事 高濱(メンバー募集中、お気軽に

この記事が参加している募集

オープン社内報

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?