卵巣がんかもしれないと言われ不安です

卵巣がんかもしれないと言われた

少し体調が良くなく病院でCTを撮ったら卵巣が大きくなっており「卵巣がんのかもしれないので婦人科を受診するように言われた」。
腹痛があり内科を受診したところ「卵巣が痛みの原因かもしれない、卵巣がんかもしれないと言われ婦人科を受診することになった」。

「卵巣がんかもしれない」「卵巣がんの可能性がある」といわれたら驚きますよね。
そしてインターネットや書籍で卵巣がんについて調べると「7割程度の人が再発する」「同じ婦人科で扱う子宮頸がんや子宮体がんと比較すると死亡者数が多いがんである」など「知らなければよかった」と思うような情報ばかりが目につき不安になると思います。

どこの病院にいけばいいのか悩んだ時は

婦人科に行くようにと言われてもどこの婦人科にいけばいいのか。
これまでに妊娠・出産や子宮筋腫など婦人科疾患で産婦人科を受診した経験がある人ばかりではないので悩まれる方も少なくないと思います。

1つの目安になるのは「日本婦人科腫瘍学会」が公開している専門医制度のページ
婦人科腫瘍専門医の先生方のリストが都道府県ごとに公開されています。
婦人科腫瘍専門医がいるお近くの病院を知ることができます。

1つはイシュラン婦人科がんのサイト
こちらはドクターをタイプ別に分類して紹介しています。
私は聞き上手な医師の方がいいなとか少しそういうところの考慮もしながら病院を検討できるかもしれません。
私も「この先生はインチキ治療をしているので問題がある」などという情報をイシュランに提供させていただきリストから外していただくなど協力させていただいています。

手術ができる施設であること、レントゲン、CT、MRIなどが撮影できる施設であること(提携している施設で撮影という場合もある)、複数の診療科がある大きい病院の方が良いかと思います。
卵巣がんとなると術前・術後の検査も多数出てきます。
大きな病院では治療の際にはカンファレンスといって複数の婦人科医や患者をサポートする看護師や薬剤師などが話し合うため「独断で治療の方針を決める」なんてことはなく多くの目が入るという点でも安心です。
また卵巣がんと診断されたのちに抗がん剤で副作用などが出た場合、腫瘍内科医や緩和ケア医の助言を受けたくなるかもしれません。
そういったことも考慮して病院を選びましょう。

婦人科を受診してもすぐには卵巣がんと診断できません

紹介状を持ち婦人科を受診してもその日のうちに「卵巣がん」と診断が下る人は少ないです。

卵巣がんは腫瘍マーカー(腫瘍ができた時に血液中に分泌される特徴的な物質を測定する)やCT・MRI・PETなどの画像診断も行いますがそれだけでは正確に卵巣がんと確定できません。

卵巣は骨盤内の深いところにあるため、がんの診断、ならびにその広がりを手術前に正確に知ることは難しく、多くの場合、手術により腹腔内を詳しく観察し、摘出した腫瘍を検査することではじめて明らかになります。
(患者さんとご家族のための子宮頸がん子宮体がん卵巣がん治療ガイドライン第2版、p152、日本婦人科腫瘍学会/編、金原出版株式会社)

手術をし摘出した腫瘍を病理診断してはじめて「卵巣がん」であると診断されます。

卵巣がんではない可能性はあるのか

2018年1月1日から12月31日の1年間に卵巣がん体験者の会スマイリーが相談を受けたうち5件が卵巣がんと診断される前の不安を訴えるご相談でした。
1件が患者さんご本人、4件がご家族からでした。

とくにご家族からの場合は
「卵巣がんではない可能性を教えて欲しい」
「どういう場合は卵巣がんなのか」
「どういう場合は卵巣がんじゃないのか」
がんで「ある」か「ない」かをを知りたい、がんではないと否定して欲しいという願いが強いご相談がほとんどです。

しかしながら、私は医療者ではありません。
多くの患者さんと1年を通し接していて「それぞれの患者さんの物語」を伺うことはありますが、それは私にお話くださった患者さん固有の経験であり、それをいまご相談をしてくださっているひとに「同じです」と適用することはできません。

だから回答は
「主治医の先生にご確認してください」
「卵巣がんは腫瘍マーカーや画像診断だけでは正確にはわからないので手術をし摘出した腫瘍を調べるまで待つしかないんです」
ということしかできません。

もちろん患者さん、ご家族の不安は理解できます。
インターネットを調べたら良くないことばっかり書いているがんですから卵巣がんになりたくないのはわかります。
主治医に尋ねても「手術をするまでは診断できない」というものを患者会が診断できる技術は持ち合わせていないこともご理解ください。

手術の前に少し気分転換をしてみてください

「卵巣がんかもしれない」と指摘され不安で不安で仕方がなく一日中インターネットを調べているというお話を伺うこともあります。
その気持ちは本当に良く理解できます。
ただ手術をするまで診断できないのであれば待つしかないのが現実です。

私は患者さんやご家族に以下の提案をします。

手術になるとしばらくは入院となり病院食を毎日食べることになります、食欲があるようでしたら今のうちにおいしいものを食べてください。
(糖尿病や高血圧など生活習慣病にならないよう気をつけてください。)
入院生活では好きな時間にのんびり入浴ということは難しいと思います。手術後はシャワーのみOKと言われる場合がほとんどだと思います。特に疲れがひどいなど問題がなければ温泉など行ってみてはどうでしょうか。

卵巣がんかもしれない と言われたのは現実。
しかし「かもしれない」なので今のところ「どちらとも診断できない」のが現実。
だからこそ手術で腫瘍を摘出し正確な診断を必要としている。
インターネットにはあなたの腫瘍がどうかという答えはないのです。
少しインターネットから離れて気分転換してみるのも良いのではないかと思います。

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片木 美穂

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