ドリームハイツ(10)
秘匿されたサスペンス。言語郎はそれから十年の間、王宮の地下牢に幽閉された。神たるコーン・フレークを踏み割った者は年齢性別問わず全てこれを死罪とする、というこの地方の法律が、結果的に彼の身を極刑から守ったことになる。言語郎の罪はコーン・フレークに水をかけてふやけさせたことであり、彼は決してそれを踏み割りはしなかったのだから。王宮の裁判官たちは前代未聞のこの犯罪に対する処罰の決定に思い悩み、結論が出ないまま彼を地下牢へと封じ込めた。そして無為の十年が経ち、言語郎は牢で五十歳の誕