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BLMの背景にあるブラックミュージック

【BLMについて】

BLMブラックライブズマターとは、人種差別に対する抗議運動の事だ。昨今、とある事件が起きた事からBLMという言葉をよく耳にする人も少なくないだろう。
今回はBLMについてです。LotusTVでは関連楽曲をお聞きいただけます。
こちらから↓

その事件とはジョージフロイド事件とのことで、2020年にある1人の黒人が無抵抗の中警察に絞殺されという内容で、その動画は瞬く間に世界中に広がり大きな反発を生んだ。日本のニュースなどでも度々取り上げられた事からショッキングな事件として、またその事件に抗議する運動として、ブラックライブズマターを耳にするようになった人は多いのではないだろうか?

BLMの歴史は特に2020年から広まったものではなく、もう少し遡った2013年、同様の人種差別による事件に対する抗議としてブラックライブズマターにハッシュタグをつけて広まったのが始まりだと言われている。
だが、人種差別自体の根はもっと古く長く暗いものであり、黒人の人種差別への抗議運動の歴史は深い。
ブラックミュージックの歴史を語る上で、この人種差別と抗議運動は避けて通れない話題であり、自分の好きな1曲にどのような思惑があったのか思いを馳せるのも大切な事だろう。

【ストレンジフルーツ】

BLMを背景にした1曲というと、やはりビリーホリデーのストレンジフルーツを思い浮かべるだろう。
ストレンジフルーツとは、黒い死体が木にぶら下がり南部の風に揺れている、と歌われており差別によって命の選別をされた黒人を果実に例えている壮絶な1曲だ。

筆者が初めてこのストレンジフルーツという言葉を耳にしたのが元トニトニトニのドゥエインウィギンスのこの曲だ。PVの中でも人種差別による抗議運動を示唆する内容になっており、この中で繰り返しストレンジフルーツというフレーズが出てくる。ギターの天才が綴るこの曲のフレーズから南部の黒人の歴史を知るキッカケになった。

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Dwayne Wiggins「What's Really Going On (Strange Fruit)」

【N.W.A.「Fuk Da Police」】

BLM運動以降、ストリーミングなどの再生回数が飛躍的に上がったと言われている、N.W.A.のFuk Da Policeだ。タイトル通り、真実を証言してやる、と言った内容のマイクリレーものだ。ヒップホップ好きなら避けて通れない道だろう。

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N.W.A.「Fuk Da Police」

チャイルディッシュガンビーノのこの曲もBLMの話題以降良く聴かれる1曲ではないだろうか?PV内でも実際の事件を用いて、これがアメリカだ、と目の前に突き付けてくる衝撃の作品。

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Childish Gambino 「This Is America」

【黒人である事の誇り】

BLMブラックライブズマターを、黒人の命は大切だ、とか黒人の命も大切だ、と日本語訳する事にしばしば議論される事がある。
オールライブズマターという言葉も生まれたが、黒人差別の根はとても深く、気安く語るつもりもない。己のルーツを捨てたいと思う人がいてもおかしくはない。

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Jay-Z 「The Story of O.J.」

Jay-ZのThe Story of O.J.では、黒人である誇りを忘れたくない。色んな黒人がいるが、みんな一緒じゃない、と自嘲的に歌われている。差別に対峙する解決は多用であり、簡単に根絶やされる問題ではないと感じた。

ただ、問題の多様性はあるにせよ、根底に潜む差別的な苦しみに差異はなく、これからもブラックミュージック愛する者として、知る機会を与えてくれたこの問題にこれからも目を背けてはいけないのではないかと感じる。

LotusTVブラック ヒストリカル レコーズ編集部

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