Surround me music, Feel Good #2 -Rainy Mix-

完全に気分でやる音楽のクイックレビュー。私の住んでる地域は雨で、一時特別警戒レベル5に至っていたけど、ようやく解除。日をまたいでしばらく雨が続くらしい。

直接的に雨がモチーフでなくとも、何となく雨の雰囲気や気持ちに合うと思ったものをセレクトしました。

F.ショパンのピアノ名曲。日本的な雨の印象とは違う、西洋音楽/クラシック音楽の優美さがある。

こちらはクラシックギター曲として有名な『雨だれ』。アマチュアによく弾かれている曲で、そのぶんピアノのそれに比べるとプロに扱われる機会は少ないものの、名曲に違いない。匿名の演奏者による動画だが、クラシックギターの、特に高音のナイロン弦の美しい響きやスラー(グリッサンド)の効果がよく録れていると思う。


salyu × salyuは実験的なプロジェクトとしての見られ方が強いけど、普通にポップだし、salyu自身の声をあらゆるニュアンスでコラージュしているという意味でもフィジカル志向だと思う。明らかにリズムの規則性の機能美を活かしながら、奔放で感情的な趣がある。


昨年からオフィシャルな動画としてアップされているZAZEN BOYSの新曲。まだレコーディング音源はリリースされていない。ザゼンにしてはニュートラルで歌もの寄りの一曲に聴こえるも、やや長めの尺を飽きさせず、それでいて粛々と聴かせてくれる。


リズミカルなベースとギターリフがサビで柔らかに広がるのがいい感じで、メルヘンな歌詞とポップロックなアレンジとの相性もよい。もともとはガールズバンドをモチーフにした漫画が、アニメ化したことで実際の音楽や演奏するキャラクターが生まれたわけだが、ある意味で匿名性のある職業音楽家的な仕事が、バンドやソロシンガー、ソロミュージシャンたちの個性に迫っていると思う。

アニソンからもう一曲。昔から好きな林原めぐみさん。冒頭からのシンセが雨だれのような印象。曲・アレンジ共に秀逸だと思う。センチメンタル。


「Best of U2 1990-2000」に収録されているウィリアム・オービットによるミックス版。筆者はこちらを推してる。


雨をモチーフにした詩的なスロウバラード。このようなアンサンブルの立体感や、長尺の曲でそれに見合う構築感を作れるバンドもなかなかいないと思う。


スペインの作曲家、F.モンポウは後期ロマン派の時代に現れた【国民楽派】に位置づけられており、民族手義的な作風である。しかし、そのようなカテゴライズが意味を失うほどに、詩的で美しい組曲。全体像は20分に迫るものの、静かな雨のように構築されていく。

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