スーツのルール
基本の基本編
ちょっとショップで聞くのは恥ずかしい、そんなルールからご紹介します。
1.ボタンのルール
スーツの上着のボタンは、基本「一番下は、留めません。」
何故なら、動きにくいからです。
椅子に座る時は、ボタンを全て外します。
何故なら、そのまま座るとシワになるからです。
立ち上がったら、上のボタンだけ留めます。これは、ダブルのスーツ、3ボタンのスーツ、礼服でも同じです。一番下は留めません。
(ただし、3ボタンスーツの最近流行りのタイプ、「3ボタン段返り」は例外で上と下を外し真ん中だけ留めます。)
それと、忘れがちな3ピーススーツのベスト。
スーツのベストも一番下は、留めません。
2.スーツ色柄の格式
スーツの色柄には格式があります。会う人、使う場所によってふさわしい色柄を選ぶ必要があります。ポイントは、大事な人、改まった席では格式を高めにするという点です。
格式が最も高いのは、濃紺の無地、チャコールグレーと呼ばれる黒に近いグレーの無地です。
(黒無地ではありません。黒は礼服が最高位ですが、これは日本だけの話です。)
これを基本として、色が明るくなり、柄が入るほどカジュアルダウンして行きます。
太めのストライプが入っている派手な物ほど、格式の高い場面には不向きとなり、逆に細くて、目立たないストライプで無地に近くなるほど、格式は高くなるということになります。
また、余談ですが世界的にはスーツの色は紺かグレーが基本になり、黒はマフィアの色という考え方が多いようです。(一部ブランドを除き)
3.靴下と肌着
靴下はスーツか靴の色に合わせます。白はダメです。
肌を見せないのがマナーの為、ふくらはぎくらいある長めの靴下であること。
無地が場面を選びません。
肌着もマナーとして肌を見せないために着ます(透けないように)。白無地Vネックがベストです。日本は湿度があるので着用が望ましいです。
4.靴とベルト
靴とベルトの色は同じ色を使います。
黒の靴なら、黒のベルト。茶の靴なら、茶のベルト。
黒のスーツに茶の靴は避ける人が多いです。色のバランスが難しい為。
ベルトも格式が高い場面は、ピンを穴に通すタイプのベルトがふさわしくなります。
ピンバックルで黒、革に型押しなどがない、ツルッとしてエナメルでないものが安心です。
ピンが無くどこでも止められるタイプなどはカジュアル寄りになります。
革靴は形に格式があります。
簡単に名前だけで説明します。
最高位 内羽式ストレートチップ 内羽式プレーントゥ
その次が 外羽式ストレートチップ 外羽式プレーントゥ
ストレートチップはつま先に横一文字の切り替えがあるもの。
プレーントゥはつま先に何も切り替えがないものです。
内羽式とは紐を通す部分が靴本体にくっついているタイプで、外羽式はその部分が靴から離れていて、紐を結ぶことで固定されるタイプです。
靴はこれら4種類が格式高めと覚えておけば大丈夫です。
つま先に「U」の切り替えがあるもの、2本線の切り替え、模様が刻まれていたりするもの、ストラップ付きなどはカジュアルダウンします。
紐靴でない靴は最もカジュアルよりになり、ローファーなどは基本スーツには使えません。
「改まった席では、黒の紐靴」でないと失礼になるので、注意して下さい。
5.乗り物での移動
車に乗るときは上着を脱ぎます。
シワになるためです。
また、シートベルトの摩擦でスーツにテカりが出ることもありますので、注意しましょう。
電車に乗る時も、新幹線など長時間乗る場合は脱ぎます。
6.ポケットに物を入れない。
スーツのポケットは基本使いません。
使うとしたら胸ポケットです。ヒップポケットに物を入れると、座った時にスーツが簡単に破れます。シルエットが崩れる為、上着の腰ポケットは無い物と思った方がいいです。
保管の際も型崩れを防ぐために、ポケットの物は全て出します。
7.連続着用をしない。
スーツはウールで出来ているものがほとんどです。
これは、ウールが持っている回復機能を使うことを目的としているからです。
この回復機能は、一度着用したら、2日休ませる事で利用できます。
「1着2休」と覚えて置くと便利です。
毎日使う人は休ませて使うことで、スーツの持ちが良くなり、見た目も常に綺麗な状態にすることができます。
使った後、上着は厚みのあるハンガーに掛けて、ポケットの物を出して通気性の良い場所で休ませます。日のあたる場所は厳禁です。
パンツはベルトをつけたまま、パンツハンガーに裾を挟んで逆さまにして掛けておきます。ベルトの重みでシワが伸びます。
ブラッシングもできれば完璧です。強いシワは市販のしわ取りミストなどを吹きかけて置くと回復します。(霧吹きに入れた水でも大丈夫です。)
このような使い方をする為、毎日使う人は3着を使いまわすのがベストとなります。
ここから下はおまけです。サイズ感とトレンドについて少々。
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