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年金の繰り下げ受給は損か得かのおはなし


年金を1年以上繰り下げ受給すると、1ヶ月遅らせるごとに0.7%増えることになっています。
一見、できるだけ繰り下げた方が得な様に思いますが、さてどうでしょうか。
考えやすいように、65歳から受け取った場合の年金が月あたり100円とします。
例えば1年繰り下げた場合、66歳から受け取れる年金は、毎月
100円×0.7%×12ヶ月=8.4円 増えて、一見オトクな気がします。

でも、66歳から受取に変更した場合、65歳からの1年間で受け取らなかった年金は、100円×12ヶ月=1,200円にもなります。

つまり、65歳からの受取る8.4円の累計が1,200円を超えると、それ以降はお得ということになります。
月数でいうと、1,200円÷8.4円=約143ヶ月後以降は受取総額が+です。
143ヶ月=11.9年なので、年齢でいうと「76.9歳以上生きるとお得」ということですね。

ちなみに、
・厚生年金の受給を繰り下げると、加給年金*も消滅するので、お得になるのはもっと後です。
*加給年金:御本人が65歳になってから、奥様が65歳になるまでの間もらえる追加の年金。厚生年金を受給していないと加給年金は支給されません。

・65歳以降も働いて厚生年金を納めると、年金の受給額が減額されますので、繰り下げによる減額は少なくなります。




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