2021年も始まったばかりの木曜日、
ひどい二日酔いで目を覚ます。

「オッス！オラ悟空！よろしくな！」
「オッス！オラ悟空！よろしくな！」
「オッス！オラ悟空！よろしくな！」
耳障りなオレンジ色の目覚まし時計を壁に叩きつけ黙らせる。

頭の奥深くに残る鈍痛に慣れ始めた頃
背中に違和感を覚える。

熱した鉄を押し付けられたような痛みを我慢し
鏡に背中を映すと、
そこにはポケモンのホウオウのタトゥーが入っていた。

寝ている間に掘られてしまったようだ。

テーブルの上を見ると、そこにはレイモンドからの置手紙だ。

「ハローキッズ、君はもうたっぷりポケモン捕まえた？
151匹捕まえたきみも、まだまだのきみも
ポケモン言えるかな、に挑戦だ！」

レイモンドとは網走で知り合った。
やつは今でも山寺宏一との面会を唯一の楽しみとしている。
レイモンドは頭を強く打った衝撃のせいで
山ちゃんと初代151匹のポケモン以外の記憶が曖昧だ。

ひょうきんな外国人はさておき
財布をポケットに入れ、家を出る。
この財布は小学生の頃にお年玉で買ったものだ。

1999年が終わり、2000年を迎えた時
今は亡き祖母に小さな白い紙の袋を渡された。

祖母「開けてみんしゃい。これで好きなもん買いんしゃい」

開けてみると中には
「死のデッキ破壊ウイルス」が5枚。

そうやって手に入れたのがこの財布だ。

お気に入りの財布に
お気に入りの靴（瞬足）を身につけ
サンマリノの街に出る。

バイきんぐの小峠と兵藤ゆきが今日も言い争うこの街。
サカグチアンリシティ。ロンリープレイス。
ここが私のアナザースカイ。

そこに暴走したトラックが突っ込む。
血を流す志茂田景樹。もう何色かわからない。
名前も聞いてもわからない。

緑色のコンビニで米と炭酸水を買う。
店員に「炭酸水で米は炊けませんよ」と言われるが無視だ。
ここの店員は千利休の弟「千図利休（せんずりきゅう）」の末裔だ。

家に帰るとカラフルな和装の落語家たちが
TENGA EGGのように並んでテレビに出ている。

「え～、ハイボールとコンドームは薄い方がいいと言いますが～」
今日も志らくはキレが悪い。

テレビを消し、アダルトビデオを観るとする。
今日は新人女優と夜を共にしよう。

どれどれ、ジャンルは
「触手」、「放尿」、「ふたなり」、「デビュー作」っと。
これで検索。

～～～～～～～～検索結果１件～～～～～～～～
椿鬼秘呼（つばきひめこ）← NEW!!
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なかなかの面構えだ。
さて、中身を拝見。

そこには、ルギアのタトゥーを入れた女が
男の上で踊っていた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Fin