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引っ越しのドタバタの最中に飼育放棄されちゃってやってきた猫、SWANNY ー猫で始まって猫で終わった友情 前編

ガンジーの有名な名言、“The greatness of a nation and its moral progress can be judged by the way its animals are treated.” って言葉を知っていますか。ざっくりとですが、動物の扱い方でその国の程度がわかる、みたいな意味なんですが、これって個々の人間にもあてはまるよな、といつも思ってました。会社で、社会でどんなに地位が高くて尊敬されてたとしても、動物にひどいことする人間はろくなもんじゃない。どんなに取り繕っても人間の本性がそこに現れると、個人的には思っています。


この引っ越しのドタバタの真っ最中に飼育放棄されてやってきた猫、スワニーの飼い主たちは、元友人でした。というか、5年前に彼女たちがスワニーを保護したことがきっかけで友達になったのです。
旅行先の箱根でボロボロのスワニーを見つけ、放って置けずに保護したのですが日本に来たばかりで知り合いもいない、日本語も話せず、どうしたら良いかとラブコに相談があったのです。
最初はラブコで引き取る予定で、通訳が必要だったので私も病院に同行して、必要な医療ケアはやってもらうことになったのですが、情が湧いてしまい、手放せなくなり、このまま自分達が引き取る、ということになったのです。

猫を見つけたんだけど、かわいそうだから保護してあげてくれないか、という相談はよく来ますが、それにいつも応えることはできないし、丸投げしないでくれよ、と思ってしまうのですが、放って置けなくて保護しちゃったんだけどどうしよう、って言われると出来るだけ力になりたいと思ってしまう性分なのです。なので、後先考えずに旅行先で猫を保護した彼女たちが好きでした。ベジタリアンだったり、いろいろ意気投合して仲良くなり、彼女たちが旅行に行く時はキャットシッターとしてスワニーのお世話に行ったこともありました。

3年前に彼女たちがフランスに滞在することになった際にはスワニーも連れて行ったし、一緒に帰国してきました。滞在中、私もフランスに行って泊めてもらったりしてね。フランス滞在中に犬も家族に迎えて、スワニーとわんことみんなで楽しく暮らしていたと思ってました。

帰国してしばらく経って、急にスワニーを手放そうと思ってるみたいなメッセージが来て、背中が凍りました。夜鳴きがうるさくてずっと睡眠不足が続いている、限界だと。
びっくりしてFACETIMEで話したら涙ながらにもう辛くて無理と言う。
何があった?いつからなのかと聞いても、実は保護した当初からずっとそうだった、と。え?っていうか私何度も家に泊まったけど全然そんなことなかったじゃん。
何年も一緒に暮らしてきた猫を手放したいと言い出したことが本当にショックでした。と言うよりドン引き、と言う方が正解かな。心の中で「our friendship is over と思ったっけ。
スワニーのせいでどれだけ大変な思いをしているか色々説明してたけど、一つも同情できなかった。。。私という人間に向かって何を言ってんだ?相手を間違えてない?人である前に猫の味方でありたいと思ってる生き物ですよ?NO MATTER WHAT 私は猫の味方だし、そもそも私たちの友情は猫で成立してるって言うのに。世間一般的にはどうか知らない。もしかしたらそれは大変だね、手放しても仕方ないよ、あなたは悪くない、って言ってくれる人もいるのかもしれないけど、NOT ME!!!!! I thought I made it very clear that I am always on cats side, no matter what.

とは言えなかったけど、夜鳴きの原因があるはずだし、獣医さんに相談したり、もっと色々努力してみたらどうかと話してその時は終わりました。
そして程なくして、色々やったけど効果がなく、このままだと仕事にも影響するので(コロナ禍の真っ最中でリモートワークになっていた)、ペットホテルにしばらく預けたいんだけど、どこか安い場所は知らないか、と連絡が来ました。私の本心は仕事に影響が出るとか知らんし、はっきり言って、I don't give a shit だし、安いホテルとかスワニーがかわいそすぎる、と思い、だったらうちで預かる、と申し出ました。それがちょうど一年前のこと。

スワニーはうちではとってもいい子で、夜鳴きも全くなし。何が問題なのかさっぱりわからずにうちでの2週間の滞在を終えて帰って行きました。
この時はまだ愛情は感じられたんだよな。。
色々と解決策が見つかって、思いとどまってくれることを期待していました。

しかし、事態はあまり良い方向には進みませんでした。
その後、お気楽なメッセージが何度か来たのですが、スワニーのことが書いてなかったのが気になり、スワニーはどうしてるか聞いてみたら、ベストを着せられて道路を歩いているスワニーの動画が送られてきました。。。
日中、外に出して遊ばせていると夜静かなので、外に出していると言うのです。あり得ないんですけど。車に轢かれるかもしれないし、喧嘩したり事故にあったり危ないからやめた方がいいとは言いましたが、一緒に暮らしているワンコが見張っているから大丈夫、と聞く耳を持ってもらえず。。。
そしてスワニーは近所の人たちからも可愛がられて人気者でハッピーに暮らしてる、と。ラブコから譲渡した猫でもないし、もうそれ以上、強くは言えませんでした。

でもそんなこんなで彼女たちのスワニーの扱いにすっきりせず、たまに来る食事の誘いも忙しいから無理、と断ってました。 もう無理でしょ。

そして、それから数ヶ月。
久しぶりにメッセージが来て、私が松本に移住することを伝えました。最初のやりとりではスワニーの話題にはなりませんでしたが、それから数日後にスワニーの夜鳴きがひどくて、近所からもクレームが来てしまっている、大家に追い出されそうだから、やっぱり手放すしかないから引き取ってくれないかと連絡が来ました。
もうこの時にはさほど驚きもしませんでしたが、これから引っ越しだし、今すぐは無理だけど、松本に引っ越して落ち着いたら引き取る、と伝えました。

ところが、もう今すぐにでも大家に追い出されそうだし、来週連れて行きたい、と勝手なことを言い出してきた。
そんな急には無理。待てないならI can't help youと伝えると、ごめん、そうだよね、待つから大丈夫と返事が来ました。大体、猫OKの一戸建てに住んでるんだし、そんな急に追い出されるとかないから。

そういえば、京都に家を買うって言ってたし、長野にも別荘をキャッシュで買うとか言ってたよな、と頭をよぎりましたが、場所の問題じゃなくて、これから先、スワニーと一緒に暮らす意思がきっとなかったんだと思います。

長くなってしまったので、続きはまた後半で!

スワニーと我が家のけろくん 一年前



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