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vol.7 『振り返り』〜サッカー・フットサルづくりの教室2020〜

2020年10月から始まった「サッカー・フットサル場づくりの教室2020」もあと1回を残すのみとなりました。

第7回となった最終回は、これまでの振り返りをメインテーマとして、これまでの教室で自分の学びになったことや考え方が変化したこと、逆に学んだことで疑問に感じたこと、皆さんが考える理想の場づくりを始めるうえで何が課題として浮かび上がってきたかなどについての共有の時間となりました。

(第0回〜第6回の様子はこちら)


初めはこれまでの教室を振り返る時間ということで参加者同士によるディスカッションを行いました。

参加者の皆さんはどの教室も印象的な回としていた中で、初回の「施設のコンセプトを策定する」が記憶に残っているという方が多かったように思えます。
代表の加藤さんも毎回の教室が始まる前に必ず自分が作りたい場のコンセプトを今一度思い出してから教室をスタートさせており、コンセプトというものがいかに大切かということが回を重ねるごとにその重要性があらわになった様に感じました。

また、その後行われた現状の課題共有・課題解決の案出しの時間では、マネタイズに関しての課題と、土地に関する悩みを抱えている方がたくさんいらっしゃいました。

特に費用面に関してはこれまでの教室を通して施設を作る時や買うときの費用、運営でかかる費用、借り入れで必要になる費用などのリアルな数字を知ることができました。
だからこそコンセプトと同じく場を作って終わりではなく、その後どのように継続するかの部分を考えることが大切だということに参加者の皆さんが改めて理解されていました。

その後、各々が興味のあるテーマに沿ったディスカッションを行い、最後の取り組みとして、これまで学んだことを踏まえて自分がどういう場所を作りたいのかを改めて考える時間を取りました。

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第1回では主に参加者の皆さんが作りたい場のコンセプトを考えましたが、今回はこのコンセプトだけでなく、なぜその場を作りたいのか、その場は誰をどのように幸せにするのか、という観点も加えられました。
この教室での学びやディスカッションを通して、参加者の皆さんが作りたいと考える場のイメージが初めのころと比べてより具体的になり、一方で初期のころには見えなかった課題を発見された方も多く、第1回で作ったコンセプトがより具体化、言葉化されていました。

代表の加藤さんがこの教室を通して感じたこととして、みんなで個々の思いを共有することは心が満たされるし、学びもあります。でも自分の思いを話せる・他人の思いを聞ける環境は、当たり前のようで当たり前ではなく、意識的につくっていく必要があります。場づくりは、地域との関わりの中で育つもので、自分たちの思いを伝えるだけでなく、地域の人たちの思いを聞く環境づくりがベースとしてあることが大事だということを参加者の皆さんへ伝えました。

また、love.fútbol Japanとしてこの教室事業は2017年から始めていますが、その背景にあるのは子どもの貧困や機会格差をなくしたいという思いです。

1月25日よりlove.fútbol Japanが新たな事業として「子どもサッカー新学期応援事業」を始めました。

経済的・社会的な理由でサッカーをしたくても諦めている、または続けることに悩んでいる子ども・若者を対象に、安心して新学期を迎えてサッカーを続けられるように奨励金の支給、社会との繋がりをつくるプロサッカー選手とのオンライン相談、用具の支援を行う事業です。


「サッカーをしたいけど経済的・社会的な理由からあきらめなければいけない子どもに出会ったときに皆さんはどうしますか?」、と加藤さんは聞きました。

誰かに相談する、資金援助をする、サッカーコミュニティに誘う…色々な方法があります。
その中のもう一つの選択肢として、スポーツの場づくりに携わる皆さんだからこそ、そのような子どもに出会ったときに、「この場所においでよ」と言えるスポーツの場所をつくってくれたら嬉しいと加藤さんは言いました。
子どもたちが不自由なくサッカーができる環境を作っていく中で、皆さん自身がその担い手になれるようになってほしいということを伝え、最後の教室を終えました。

今年は新型コロナウイルスの影響もあり、初めての全教室オンライン形式での実施となりました。
オンラインならではの難しさもありましたが、オンラインだからこそ日本全国から場づくりをしたいという方々がたくさん集まり、抱える問題点などが地域によって違ったり、いろいろな地域の事例に触れたりすることができました。
この教室で得た知見などをこれからの場づくりに生かすだけでなく、何か困ったときや協力しでできることがあればまたこの教室に戻ってきてコミュニケーションを取りながら日本に一つでも思いの詰まった場ができるきっかけになれば幸いです。

3か月間ありがとうございました。

<文:島ノ江耕平>
twitter: @koheishimanoe
Instagram: @koheishimanoe


<サポーター募集中!>
サッカーをしたくてもできない子どもたちの「環境」を変えよう。
現在114人 !あと6人で、120人!!!!!!!
サポーターが100人になると、1つのプロジェクトでゴール・照明・フェンスを設置できるようになります。

<love.fútbol Japan>


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