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【読了】「作家」と「魔女」の集まっちゃった思い出 | 角野栄子

最近また本を読む習慣がついてきたところ。

母が脳の病気で字を読めなくなってしまったので、毎晩少しずつ音読して聞かせている。

わたしとしても、積読の消化になって丁度いい。

角野栄子さんは「魔女の宅急便」の原作者。

最近はよくメディアにも出られているようだ。


今回読んだこの本は彼女の幼少期から今までを綴ったエッセイ。


戦前生まれの彼女は東京の、商人の家庭育ち。

私から見るといいお宅のお嬢さんだったのだなと感じたエピソードも多かった。


角野さんが魔女に興味を持った理由、そして魔女をテーマにした物語を書き始めるまでが書かれていてとても面白い本だった。


私がよく読むエッセイは、どこか庶民臭さを感じる、それでいて自分の身近にも転がっていそうなエピソードが多い。

だけれど角野さんのは時代背景もそうだけれど、ちょっと風変わりで(1960年代頃に船旅でブラジルへ行ったり)なかなか共感はしにくい。


でもこの人の生きてきた過程で出会った人たちのことや世界や、なんとなく目に映るようで、さすが児童文学作家だと思った。


ちなみにひとつ驚いたのが、私が小学一年生の頃に国語の教科書で読んだ『りっちゃんのサラダ』も角野さんの物語だったこと。

思わず母そっちのけで、

「えっ!?りっちゃん?角野さんだったの!?」

とひとり興奮。

私が学生時代に読んで、今でも一番好きなのが『りっちゃんのサラダ』だったから。


ひと月くらいかけて読了して、数日前からは私の大好きな梨木香歩さんの本に移った。

まずは『西の魔女が死んだ』。魔女繋がりにしてみた。


梨木さんの本は好きな小説がたくさんあるけれど、音読で読むのは初めて。

また違った発見を楽しみます。それでは。

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