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#1 夢叶日記

Hさんは、私が 副業を やっていることが気に食わないみたいで、帰って来て シャワーを 浴びて、ベッドに
寝ている 私にのしかかると
" 私だけでは 不服か?? "
とか言う。私は " そんなことないよ 。
でも自分でも稼ぎたいと 思ってるから "
と 答える。彼は、夜の湖畔に 伸びる月の影 みたいな 冷たい ため息を吐くと、うつ伏せで スマホを いじっている 私の 頭に 顎を 乗せる。バスローブ越しの
胸板が 背中に 当たる。
" うう、重いです ... " と 私が 言うと 、
" 悪いな、ワザとやってる " と 少し 笑う。顔が見えないけど、ちょっとふざけてる 様子が 口調に 出てる。
" Hさーん 、嫉妬ですか?? "
" 当たり前だろう。何故 他の男たちと 君が 疑似恋愛をしているのを、黙って見ていられると思う?? "
" ... それは、困ったな。私だって 自分の力で 豊かになりたいと
思っているんです "
皆さん チャトレって 知ってますか??不特定多数の 男性とバーチャルで 仲良くなって お金を貰う 仕事。私は そんな、簡易 遊郭 みたいなとこで、お金を 貯めているんだ。
" そうか。自立するのは 良いことだろう。しかし 私は 君にもっと頼って欲しいとも 思ってしまうよ 。
君の 愛情の矢印が 向いているのは 、
私だけで 良いなんて 、、そんなことを言いたくなる "
そうですか。じゃあ 今だけは めっちゃ イチャイチャ しましょう。うつ伏せの 状態から、身体を捩って仰向けに なると、私を 囲うように上に乗った Hさんと 目が合う。私は おちゃらけて、両手を 広げる。悲しいような、怒っているような、救われたような、そんな顔。気が付けば 頭を抱かれたまま、深く口づけされていて、伸ばしていた 両手は、だらんと ベッドの上に 落ちる。Hさん、Hさん、大好き。そんなに くっついたって 、
二つの身体が 一つに なる訳じゃ無いのに 。首に チクっとした 痛みが 走って目を遣ると、Hさんがドラキュラみたいに 歯を立てて いたことに 気付く。
" すまない。痛かったか? "
罪悪感 と興奮を 混ぜたような
色合いの 瞳が揺らぐ。私は 小さな傷に 手を当てると上目遣いで 怒ったような 顔をしてみる。
" ダメだな、どうも "
Hさんは その手を取ると、指先に 優しくキスを 落とす。そして 再び 私に 覆い被さると、耳元で 囁く。
" どうも キミの前では 、大人で いられないようだ。悪いが 先に謝らせてくれ "
軋む ベッド。沈むシーツ。Hさんの 硬い 理性で コーティングされている 筈の 獣性が、青い炎のように仄暗く 燃えているのを 感じる。Hさん、Hさん。今日は いいよ。貴方の奴隷でも。私の
同意を 得る前に、法に聡くあるべき
彼の 指先は、私の 肌と
服の間に 滑り込んでいた。----- 続? ------


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