見出し画像

月曜日の憂鬱

 毎日毎日同じ道を走っている。バイクにしがみつきながら思う、それは人生の可能性を踏みつぶすことだろう。

 かつて旅していた時とは乖離した日々。一直線に目的地に向い進む。それも一生に違いはないが、どうも本質が抜け落ちる。「孤独」だということ。孤独だからこそわかるどうにもならんアホなこと。

 旅の朝の期待に満ちた気分は、今朝は微塵もない。幻想も入り込む余地がない。さまよえばコイツが何の才覚もない凡庸な人間ということがむき出しになるのだが。

 きっと今日も抑圧的な社会の現実を「己」のことだと言い訳する。自殺や鬱といった隙間風が吹く社会のことを統計的な事実なんだとか言って。

 職場に到着しコーヒーをいれながら、こんなささやかな毎日が幸せだというのも一理かも知れないと思う、思うが、満たされない気持ちが沸騰して溢れでる。
…なら、ヤケドをしていろ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?