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失恋をしたので文章にしてみた 前編

失恋したのをきっかけに文章を書いてみた。

別れても

あれは12月の初週の週末だった。
ちょうど、世間ではワールドカップが盛り上がりを見せていた。

当時付き合っていた彼女に電話で別れを告げられた。理由は、自分のことに集中したいからと。その時、彼女とは遠距離恋愛をしていた。電車で1時間くらいの距離だった。彼女はバイト先の後輩だった。

当然、返事は、即答出来なかった。彼女の気持ちを繋ぎ止めることができないかなどと考えもした。しかし、彼女のことが好きである以上、彼女の負担にはなりたくなかった。スッキリ後ずされなく終わらせてあげたかった。

だから、次の日に最後の電話をかけ別れを承諾した。この電話をかける前までは、泣が止まらなかった。それくらい好きだった。最後までカッコいい男でいたかった。最後のセリフを涙が出ないように練習をした。
だだ、今思えば、別れ際には泣いても良かったとかもしれない。なぜならそれが本心だから。

当時の僕は、別れを切り出された理由が「本業忙しい」だったから、もしかしたら、またやり直せるチャンスがあるんじゃないかと思っていた。自惚れていたんだと思う。別れても彼氏ヅラする男いるよねーの状態だったんだと思う。

失恋した気持ちを感じながらも、やるべきこと(課題や就活など)が沢山残っていたからそっちに集中することで、失恋を紛らわせた。

だだ、この時はまだ知らなかったんだ。この後に大きな災難に悩まされるなんて。




悪夢の始まり

時が2ヶ月ほど過ぎた2月の中旬。それは起こってしまった。大きな災難である。

元カノに新しい彼氏ができていた。それを知った僕は、その時は気丈に振る舞っていたが、内心はモヤモヤとするものがあった。
このモヤモヤは、次第に大きな心の痛みに変わっていった。
これを感じたのは、バイト終わりに車を運転してる時だった。いつもはしっかり時間を感じる運転も、その日は、[そのこと]が頭を離れずあっという間に家に着いてしまった。一瞬の出来事のようだった。

そう、元カノに彼氏が出来たことによって、また失恋をしてしまったのだ。
いや、これは、もしかしたら嫉妬心だったのかもしれない。もう彼女が戻ってこないとわかった瞬間に現実に引き戻され、心はいとも簡単に崩れ落ちた。今まで味わったことのない強烈な痛みだった。今思えば、人生で1番の痛み、人生で1番のどん底だった。
心にぽっかり穴が開くって比喩表現じゃないんだなと感じた。本当に心臓付近をえぐり取られ何かを失ってしまった感覚だった。
正直、振られた時より、新しい彼氏ができてる方が辛かった。



渦中

何がどん底だったかって?それはもう何もかも世の中の事象全てがそう感じられた。

世界中の皆からそっぽ向かれ、孤独を感じるような感覚もありさえした。
自分の時間だけが止まって、周りの時間だけが動いてる感覚に陥った。
その時は、本当に本当に時間が進まなくて、失恋系の動画を見漁ることでしか時間を進める方法がなかった。

人生で1番時間が進まなかった。寝れば元気になれたかもしれないが、寝ることすらままならない精神状態だった。寝ようとしても、眠ることができず、ずっとそのことを考えてしまうのだ。楽しかった思い出や、彼女がもう戻ってこないという現実、彼女が他の人のものになってしまったという事実を。

やっと眠れたのは朝の5時〜6時の間だった。
ひたすら失恋系の動画ばかり見てた。



友の大切さ

目が覚めたのはお昼過ぎだったと思う。詳細は覚えていないが。

最初は、この辛さを1人で乗り越えようとした。でも流石にキツ過ぎた。
なかなかに、時計の針は進んでくれないのだ。そこで、古くからの友人①に連絡をしてみることにした。

LINEを打った。「今日何してる?」と。

たぶん友達①も様子がいつもと違うことを察してくれたんだと思う。
電話で相談に付き合ってくれた。友達というのは、ほんとありがたい存在であった。起こった出来事、現在の心の内を話すことによって、心が少し晴れた気がした。

しかし、まだ心の傷は癒えなかった。
そこで、近くに住んでる友人②に連絡をした。
その友達は所用で遠くに出掛けていたため、迎えにいってドライブをしながら話を聞いてもらうことにした。

その日、2回目の失恋話。全てを話した。元カノに彼氏が出来たこと、本気で元カノのことが好きだったこと。この時は、不覚にも涙が溢れてきた。人前では泣かないと決めていたのに。昔を思い出すと涙が止まらなかった。
しかし、不思議なことに泣いたら楽になった、心の内をぶちまけたら心が楽になっていった。
泣いて気持ちを吐き出すことも大切なのかもしれない。
絶望の淵から少しだけ前進した気がした。
でもまだ心の痛みは消えていない。和らげただけだった。でもほんとに、友達には感謝してる。

区切りがいいので、ここで一旦やめます。
続きは後編へ

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