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フレディ・マーキュリーの口癖「ダーリン」について

好きなアーティストが外国人の場合、彼らの話す言葉を理解したい、と思いますよね。

私はQUEENが好きで、特にフレディ・マーキュリーのファンなので、書籍などのインタビュー記事を読んだり、手持ちのDVDのインタビューを聞いてどんなことを言っているのか理解しています。

けれど、読んでいるものは和訳された言葉ですし、DVDの彼の英語には全て字幕がついています。

私は英語がそこまで得意ではないので、その和訳を見てフレディの言葉を理解しています。

でも、英語ができる人、ネイティブの人はフレディの話し方の特徴とか、癖がわかるんだろうなと羨ましくなります。


フレディの口癖

フレディの口癖が「ダーリン」だったことはご存知でしょうか。
フレディファンには有名ですね。

身近な人を「ダーリン」と呼んでいましたし、コンサートのMCで
「ダーリン、次はこの曲を歌うよ」
と呼びかけていたり、インタビュアーにも「ダーリン」と囁くシーンがあります。


ダーリン。日本では女性が恋人に使うイメージですよね。男性が使うのは違和感がありますし、使っている人がいたら「んん?」ってなりそうです。



フレディの話し方について


フレディのことを書いている書籍には、フレディの話し方を「なよなよとした頭でっかちのフレディ(書籍のまま引用)」とか「間延びしたアメリカ英語」なんてひどい言われようの記述を度々目にします。

一方でそれと同じくらいよく出てくるフレーズが「上品な話し方」というものです。


そこで私が長年疑問に思っているのは…。少し言いにくいのですが、あれです。

…フレディはいわゆる「お姉さん言葉」を話していたのかしら…?ということです。

日本人ならば、男性が語尾に「のよ〜」とか「わよ〜」をつけると、「お姉さん言葉だ」とわかりますよね。

フレディの口癖が「ダーリン」だったことや、フレディをdivaディーヴァ(歌姫)と表現している書籍がとても多いことから、フレディがどんな言葉を使っていたのか気になるのです。

ちなみにdivaディーヴァ(歌姫)とは、スラングとして「プリマドンナのような我儘な女性」という意味でも使われるそうです。

もちろん、公のインタビューで大っぴらに「お姉さん言葉」を話すことはなかったはずなので、私が知りたいのは普段のフレディの言葉です。



英語の男性言葉・女性言葉

英語にはそもそも男女の言葉の区別はないようですが、アクセントで男女の言葉のニュアンスが変わったり、女性が使う単語、男性が使う単語というのは少なからずあるようです。

「ダーリン」について調べてみると、英語圏では男性も一般的に使うのだそうです。

【darling】①最愛の人②あなた・おまえ(男女問わず呼ぶときに用いる)③かわいい人

ジーニアス英和辞典より


ではフレディの「ダーリン」は英語圏では違和感がないということなのでしょうか。

しかし書籍(レスリー・アン・ジョーンズ著「フレディ・マーキュリー孤独な道化」)でのある登場人物がこんな風に話しています。英語圏の人の言葉です。

「彼(フレディ)は人に"ダーリン"と呼びかけるくせがあるのよ。ちょっとおかしいでしょ。(略)普通だったら気色悪いと思うところだけど、フレディだとなぜかそうじゃなかったの」

という記述があります。

英語圏でも「ダーリン」を男性が使うのは「気色悪い」のであって、やはり一般的ではないのかも。



日本の雑誌のフレディは男らしく訳されている気がする


日本の雑誌ではフレディのインタビューの和訳は「僕は〜だったのさ」という一般的な男性口調で訳されていて、女性口調で訳されているものはありません。インタビューなので当然といえば当然です。


ただ海外の書籍の和訳では、ほんの少しフレディのコメントが女性らしく訳されているものがあります。

フレディが電話でブライアンにお願いしているシーンで、OKがもらえたことを隣にいた友人トニーに知らせる言葉がこんな風に訳されています。

「ブライアン、ダーリン、トニーが今夜うちのステージに出てくれるから『監獄ロック』をやらない?いい?」(←ブライアンに電話で聞いている)

「トニー、ラブ(愛してる)、ブライアンがいいって。全然OKだって」(←トニーに報告している)」


フレディの言葉が少し可愛らしい口調に訳されているように思えませんか?原文はわかりませんが、柔らかな口調で話しているように思えます。

これが男性口調で訳している日本の雑誌なら、「ブライアン、なぁ、頼むよ……トニー、ブライアンが大丈夫だってさ」みたいに訳されていそう。



結論、わからず

結論としてフレディが「お姉さん言葉」を使っていたのか、はっきりとはわかりませんでした。

フレディの恋愛対象が男性であったことや、話し方に女性らしさが見え隠れしていたこと、「ダーリン」という言葉を使う癖などひっくるめて「なよなよとした喋り方」「歌姫」なんて言われていたのかもしれないですね。



フレディの話していた言葉がわかれば、和訳のニュアンスも変わっていたのかな、なんて考えていました。でも「あたしはね、こう思うの」なんてお姉さん言葉でフレディの言葉が訳されていたら…見たくないような。真実ならそれでもいいような…。


ただファンにとって、どんな言葉を使っていたとしてもフレディが素敵な人であったことには変わりないです。(それが言いたいだけ)