見出し画像

鈍い私の「アンテナ」

この日のラジオで、リクエストした、「Mrs. GREEN APPLE (ミセス・グリーンアップル)」「ANTENNA(アンテナ)」が採用され、DJさんが、

「みなさんも、アンテナを張って日々邁進しましょうねー」

というようなコメントで曲紹介をされたのを聞いて、我が身を振り返っていました。

私のアンテナは鈍いのだ。

◆Mrs. GREEN APPLE「ANTENNA(アンテナ)」


女友達あるあるかも知れませんが(男性も?)、友人が求めている反応とはなんぞや?と常にアンテナを張っていても、「ああ、こっちだったか」ということってありませんか?

例えば学生時代、「A君って、態度でかくて苦手なのよね」と言う友人に対して、「わかるー」と返すとする。

「今日も休み時間に席まで喋りにきて、こっちは一人でいたかったのに、くだらない話ばかりしてさ」と続く友人の言葉に、「うわ、そういう人苦手」と返すとする。乗ってくるかと思うと、友人の反応はとても薄い。

あ、そっちだったか、とやっと気付く。

正解は「A君って、Mちゃん(友人)のことが好きなんじゃないの?」なのだ。恐らく。

「A君て私のこと好きなんじゃないのかな?」という、友人の心の中にある淡い気持ちを確かめたくて話しているのだ。と思う。


こういうケースって、学生時代に多かったように思うのですが。この辺のニュアンスは、しっかりとアンテナを張っていないと友人の心の機微を見逃してしまうので要注意なのです。

先日、同級生の幼馴染とお茶をしていた時のこと。結婚し、年頃の子供のいる働くママである。

「B男っていう生意気な後輩が苦手なのよね。ゆっくりしたいのに休憩中に話しかけてくるし、私の方がだいぶ先輩なのに馴れ馴れしく「ちゃん」付けで呼んでくるし」

苦々しい顔で吐き捨てるように話すので、そのまんま受け取って、「うわー、嫌だね」と返した。

「この前なんて、自販機で買った缶コーヒーを机の上に置いてったのよ。気持ち悪くて飲めないっての。鬱陶しいでしょ!」

と捲し立てている。彼女は素敵な旦那さんと結婚していて、とても仲良し夫婦である。なので、心底この「鬱陶しい後輩」に迷惑しているのだと思った。

愚痴のようなエピソードをひとしきり話したあと、「あ、そうだ」「会社のホームページに顔が載ってるんだった」と、彼女。

そして数秒後、ホームページにぼんやり写る若者の顔を指で伸ばしてアップにして見せてくれた。爽やかな男性が写っていた。

「え、イケメンじゃない」

と言うと、彼女の顔がポッとほころんだのである。

あっ、そうか。

とこの時にやっと気がついたのだ。こっちだったか。

「彼はあなたに気があるんじゃない?」

と冗談ぽく言ってみた。すると、「えっ、何言ってんの、気持ち悪いこと言わないでっ!」
と予想通りの反応が返ってきた。満更でもない顔をしている。独身時代に交わしていたこの手の会話をすっかり忘れていた。

旦那さんのいる真面目な彼女が、この後輩とどうこうなろうと考えていることはないだろうが(たぶん)、言葉とは裏腹にちょっと気になる存在なのだ。というより、彼が彼女に気があることを自覚していて少し誇らしく思っている、が正解かな。

私のアンテナはやはり鈍かった。

数日後、彼女から「こんなこと言ってくるの、気持ち悪いでしょ!」とB男のエピソードが怒りマークの絵文字付きで送られてきたが、私からは「気持ち悪っ!」なんて決して返さないのだ。


きっと、「アンテナ」を張って相手の気持ちに応えられる人が人間関係がうまくいく人、好かれる人なんだろうなぁ。

はい、ミセス・グリーンアップルには全く関係ないお話でした。

この記事が参加している募集

私のプレイリスト