君が思い出になる前に
この日のラジオは、「平成の思い出」というテーマでした。
そっかー、平成ももう「思い出」なんだなぁ。としみじみ考えながら、リクエストしたのがこの曲です。
「君が思い出になる前に(1993年)スピッツ」
この曲は平成5年の曲。平成ソングなんですよね。気怠い歌い出しと、メロディが切なくて、しんみりとしてしまう曲です。秋の切ない季節には一人で聴くのはご用心。
2021年11月2週目の、ラジオ番組Bのリクエストでかかりました。
この日のラジオでは、リスナーさんからの様々な「平成の思い出」エピソードが寄せられ、ノスタルジックな気分に浸っていました。
ガラケー、お問い合わせ機能、初代チェキ…、あぁ、懐かしい。
昭和生まれの私には、平成は新しい時代!といった印象がまだ消えないのですが、平成元年はもう30年以上も昔のことなのですよね。
・QUEENの思い出ソング
「思い出ソング」で真っ先に浮かぶのが、QUEENのこの曲。ロジャーテイラーの名曲です。
「These Are The Days Of Our Lives(1991年QUEEN)」
邦題:輝ける日々
この曲は、フレディ存命のQUEENの最後のアルバム「Innuendoイニュエンドウ」に収録されています。
痩せ細ったフレディを見るのが辛くて、MVは未だに数回しか見ていないのですが、この曲はロジャーテイラーの最高傑作だと思います。
Sometimes I get to feelin’
時々感じるんだ
I was back in the old days – long ago
昔に戻れたら…遠い昔にさ
から始まります。
この曲は、ロジャーが昔を懐かしみ、自分の子供たちと人生について書いた曲です。
それが、この頃のフレディの病状と重なり、まるで余命わずかなフレディが、昔を懐かしむ曲のように仕上がっているのです。
You can’t turn back the clock, you can’t turn back the tide
時計は戻せないし針は巻き戻せない
I’d like to go back one time on a roller coaster ride When life was just a game
ジェットコースターに乗って
人生がゲームだった頃に戻れたら
このあたりから、泣けてくる。
でも、決してロジャーはフレディやファンをしんみりさせるために作ったのではないわけで。
ただ、どうしても重ね合わせてしまうのですよね。
この曲は、フレディが登場した最後のMVとなります。フレディの体調は優れず、いつも元気に動き回っていた彼が、上半身を動かすのみで、一切動かずに、立っているだけの映像です。
本来は、フレディの体調を配慮して、アニメーションビデオにする予定でしたが、フレディの強い意思によって、本人が登場しています。
最後に、フッと下を向いた後、ニコリとはにかんで、
「 I still love you」
と囁きます。
これが、フレディから、ファンに向けての最後のメッセージとなりました。
はい、もう泣けますね。
MVではどうしてもしんみりしてしまいますが、ロジャーが昔を懐かしんで書いた、ということだけに集中して、フレディを重ねずに、純粋にこの曲を聴くと、子供の頃の懐かしい日々が蘇ってくるような。
流れるような美しいメロディを聴くと、田舎育ちの私は、秋の風の匂いや、焚き火の匂い、雨上がりの土の匂いなど、子供の頃に近くにあった自然の風景が呼び起こされるように感じます。
歌詞には全く出てきませんが、不思議です。
「輝ける日々」という邦題にぴったりの、ノスタルジックな「思い出ソング」なのです。
#しんみりしてしまう #泣けてくる#フレディマーキュリー