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2024年銘柄分析② タスキ第1Q決算分析(証券コード2987)

2024年銘柄分析②、株式会社タスキ(2987)(以下「タスキ」)の第1Q決算分析です。

※本記事は個別株の銘柄分析であり、特定銘柄の購入を推奨するものではありません。個別株への投資は自己責任ですが、本記事が投資検討の一助となれば幸いです。



○はじめに

タスキの事業内容、業績および今後の見通し、投資対象としての魅力等については、過去に紹介(以下リンク先)していますので、是非ご確認ください。

2024年「負けない投資かつ3年で2倍が狙える銘柄~第2弾~」銘柄分析② タスキ(証券コード2987)


○概要

(1)業績

「タスキHP 2024年9月期第1四半期決算説明資料」より引用
「タスキHP 2024年9月期第1四半期決算説明資料」より引用

 期初計画を達成、売上高・利益は順調に推移とありますが、QonQ対比では、売上高が大幅増にも関わらず、各利益が落ちています。
 
主な理由としては、リファイニング物件の収益が増加し利益率が低下したこと、建築費の高騰が影響したようです。
 個人的に一番重要としている売上高が大幅上昇したのはポジティブですが、売上が増えているにもかかわらず利益減少だった今回の決算は、正直期待外れだったと言わざるをえません。

<短評>
・会社資料では通期計画通りとのことだが、収益構造の変化等により利益率低下。
・売上高大幅増はポジティブ。

(2)販売件数と棚卸資産

「タスキHP 2024年9月期第1四半期決算説明資料」より引用

 販売件数は13件。IoTレジデンスが11件、リファイニング事業が2件で、稼ぎ頭であるIoTレジデンス比較では、4件減少。さらに、IoTレジデンスは用地のまま売却した件数も含まれるということ、IoTレジデンス販売自体は利益率を維持していることから、利益から逆算すると、11件のうち何件かは用地のまま売却したことがうかがえます。
 ここで気になったのは、なぜ数件を用地のまま売却したのかということです。仕入れ場所に問題があったのか、建設業者のキャパオーバーにより手が回らなかったのか、少し不安を感じた内容であります。

 一方、棚卸資産は過去最高の積み上げということで、今年度の仕入KPIも進捗は好調のようです。事業期間の短さから、第1Qの仕入物件は第4Q~翌第1Qの売上高に計上されることが予想できますので、将来的には利益が上積みされていくことでしょう。
 なお、仕入状況と事業期間を勘案すると、第2Qの数値もあまり期待できないかもしれません。仕入件数が増えた昨年度第3Q第4Qの物件が販売開始されるのが約1年後なので、業績が伸びてくるのは、会社の資料にもあるとおり、下半期になる可能性が高いです。
 
また、株価は将来の業績を織り込んでいくものですから、来期の上半期売上につながる、第2Qの仕入件数が非常に重要になってきます。第1Qの仕入KPIが非常に良かったので、次回の決算でどれだけ積んでくるのか、要チェックです。

<短評>
・稼ぎ頭であるIoTレジデンス販売件数減少はネガティブ。
・用地のまま売却したものが数件あったと予想でき、仕入場所の問題や建設ペースについて、少し不安を感じる内容。
・棚卸および仕入れについてはかなりポジティブ。
・第2Qの各利益も過去仕入から期待できない可能性。
・次回(第2Q)の仕入れKPIが重要ポイント。 

(3)需要

「タスキHP 2024年9月期第1四半期決算短信」より引用

 決算短信にある貸借対照表を確認すると、第1Qの売上高が約54億円あるにも関わらず、完成した販売用不動産は約4億円しか増加していません。これはつまり、タスキの販売する不動産は完成と同時にすぐ売れる、もしくは完成前にはすでに契約が決まっている(仕掛販売用不動産から差し引かれている)ことが予想され、事業需要については、引き続き旺盛であることがうかがえます。

<短評>
・事業需要は引き続き旺盛であることがうかがえる。

(4)SaaS事業

「タスキHP 2024年9月期第1四半期決算説明資料」より引用

 SaaS事業においては、マンション開発企業・戸建開発企業を中心に、主力サービスである「TASUKI TECH LAND」の導入社数を順調に増やしているようです。新たな事業の柱として、今後も成長を期待しています。

<短評>
・SaaS事業は順調に成長。

○今後の株価

 今後の株価については、第2Q決算もあまり期待できないこと、株式会社新日本建物との合併前であることから、しばらく軟調局面が続くことが予想されます。ただし、事業は旺盛で、棚卸資産も過去最高であるため、下半期には販売物件が増え、業績が伸びてくることでしょう。
 将来に魅力を感じ、購入を検討されている方は、落ち着いた今が買い時かもしれませんね。

○最後に

 投資に絶対はありませんが、タスキへの投資については、損する可能性
が低く、3年後には株価もかなり成長していることが予想されます。個別株への投資を検討されている方は、本記事が検討の一助となれば幸いです。
 本銘柄については、引き続き四半期ごとに分析を進めていきます。
 「スキ」&「フォロー」をいただけると、大変モチベーションにつながりますので、本記事が気にいっていただけたなら、是非是非よろしくお願いします!




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