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コロナと孤独

コロナが始まった年、私は大学生になったばかりだった。受験を自分なりに頑張り憧れていた分野をこれから専攻できること、新しい友人、サークルなどでの新しいことの挑戦。人生で一番新鮮な時期が待ち構えていると思っていた。

しかし得体の知れないウイルスが蔓延している中で、昔から厳しい私の両親は街に人が出歩くようになってからも私の外出をかなり制限した。大学でみんなが新しいコミュニティを作っていくのをSNSで見たり、遊びに誘ってもらえたのを断らなければならないたびに悲しくなり、家ではずっと不機嫌で、家族とは頻繁に喧嘩していた。

そんな日々は辛かったが、しばらくすると対面の授業も当たり前になり、大学で対面の交流も増えて、自分にとって大切な人が新しくたくさんできた。学校に通い、大事なこともくだらないこともたくさん話して笑ったり泣いたりしている。高校までの友達と近況を共有し、昔みたいに語り合うこともできるようになった。それらは自分のことを気にかけてくれる人たちとのかけがえのない時間だと思う。 

思った以上に時間はかかったけれど、気の合う友人と出会えたし、大学に通えてありがたいと心から思っている。大学で過ごしていると、来なくなってしまったなという人がちらほらいる。このコロナ禍の過ごし方は人それぞれだ。孤独を感じ、心が折れてしまって大学に通うのを諦めた人も中にはいるのかもしれない。

来週には私が代表をしていた団体について、コロナ禍でも団体の活動を守り抜いたということで、とあるイベントでお話しさせていただく機会がある。オンラインの企画でもなるべく顔を出して名前を覚えてもらおうと必死になったり、様々な活動で様々な人と自分から関わりに行ったりした。努力し挫けずに闘ったのも事実だけれど、ここが自分の居場所だと思わせてくれた仲間の存在や、逆にそこでのストレスを汲み取ってくれる別のコミュニティでの友人など、たくさんの人の支えがあって、なんとか歩みを止めずにいられたのだと思う。やはり人のあたたかさは何にも変え難い。今は上手くいっていないこともたくさんあるが、満たされていてとても幸せを感じている。人との出会いの運が良かったのだろうなあ。

今日はなんだか長くなった。

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