とある会話から生まれた物語ー06

『始まらない肝試し』

神社の駐車場。
車から降りる2人

ハジメ:到着!いやー思ったより遠かったな
アキラ:いやいや、どこだよここ。市街地から離れてるし、こんなところでなにするんだよ
ハジメ:そりゃ夜に神社と言えば、き・も・だ・め
アキラ:やらない
ハジメ:最後まで言わせろよ
アキラ:やだよ。聞きたくもない
ハジメ:聞きたくないって、ただの言葉だぞ?
アキラ:聞くと考えちゃうから聞きたくもない
ハジメ:じゃあやるか。きもだm
アキラ:わーーーー!
ハジメ:おぉ元気いっぱい、やる気まんまんだな!
アキラ:どこがだよ!聞きたくないしやりたくないんだよ!
ハジメ:え?じゃあ何で来たんだよ?
アキラ:お前に連れて来られたんだよ!
ハジメ:じゃあ帰る?
アキラ:うん!帰る!
ハジメ:この時間だと当然バスは無いから駅まで歩くしかないかな
アキラ:歩き!?
ハジメ:うん、歩きだね
アキラ:なんでだよ!ハジメの車があるだろ!
ハジメ:俺は用事済ませてから帰るから
アキラ:ようじって・・・
ハジメ:そりゃ、きもだめ・・・
アキラ:うわあぁぁぁぁぁああああ!!
はじめ:うるさいなぁ
アキラ:だから、単語も聞きたくないんだよ!
アキラ:はぁ。ちなみに歩きだとどのくらいかかるんだ?
ハジメ:一時間はかからないかな
アキラ:うーん
ハジメ:一本道ではあるけど、街灯のない暗い道なんだよね
アキラ:え?
ハジメ:あ、あと途中に墓場があったような
アキラ:帰らない!
ハジメ:じゃあ一緒にやる?
アキラ:やらない!
ハジメ:じゃあ1人でここで待ってる?
アキラ:うん、車で待ってるよ
ハジメ:俺の車で?
アキラ:当たり前だろ
ハジメ:窓は開けていくけど、エアコンは切るぞ?
アキラ:なんでだよ!暑いだろうが!
ハジメ:バッテリー上がったら嫌だし
アキラ:そんなに簡単にあがんねーよ
ハジメ:俺の大事な車だし
アキラ:それはそうだが
ハジメ:お前の匂い車に付くとなー
アキラ:え?俺匂うの?
ハジメ:なんてね
アキラ:なんだ冗談か
ハジメ:あとね、この辺出るんだよ
アキラ:な、なにがだよ。不良とかか?
ハジメ:わかってるくせにぃ
ハジメ:白い服の女性のゆ・う・れ・
アキラ:わああああああああああ!
ハジメ:ちょっ!女性ってだけで興奮しないでよ
アキラ:ちげーよ!お前がそうゆう直接的な単語を言うから!
ハジメ:はいはい、ごめんね
ハジメ:それでどうするの?行くの?行かないの?
アキラ:行くわけないだろ
ハジメ:白い服の女性が出るのに?
アキラ:うっ!
ハジメ:窓が開いた車に1人乗って待てるの?
アキラ:うーん
ハジメ:アキラが後部座席でスマホを見ていると、その明かりに吸い込まれて白い服の女性が
アキラ:その女性は虫か何かなのか?
ハジメ:開いている窓の隙間に指をかけて無理やり窓を開けようと力を込めながら「私と一緒にいいことしない?」って声をかけてくるんだよ
アキラ:そ、それで?
ハジメ:いいことって?って聞くと口を大きく開けてニタリと笑いながら「き・も・だ・め・s
アキラ:うわああああああああああ!
ハジメ:な。怖いだろ?だったら一緒に行こ
アキラ:いやだ!絶対行かない!
ハジメ:ここまで来て行かないなんて、わがままなやつだな
アキラ:いやいや、俺一回も行きたいなんて言ってないからな
アキラ:そもそも何するのかも知らずに連れて来られてるからな
ハジメ:で?どうするの?1人で待つか。2人で行くか
アキラ:なんで帰るって選択肢がないんだよ
ハジメ:はい!時間切れ!行くよ!
アキラ:え!?
ハジメ:はい、懐中電灯。お前が持ってて良いから
アキラ:ありがと
(懐中電灯を点けようとするが点かない)
アキラ:おい、これ点かないぞ
ハジメ:あれ?もしかして電池切れ?
アキラ:よし!明かりがないと危ない!帰ろう!
ハジメ:そんなこともあろうかと
アキラ:なんだ替えの電池あるのか。準備いいな
ハジメ:代わりのロウソク持ってきたからそれでいくぞ!
アキラ:ぜっったい行かねぇ!!!

おしまい


とりあえずここにあげて、もう少し長くできたら台本置き場にも置こうかなと思っていたり。

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