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ダイヤモンドはどこで拾えるか?

ダイヤモンドって何?

 ダイヤモンドは希少な鉱物です。その希少性と美しさから、古来より珍重され、権力者の象徴になってきました。よく知られるように,ダイヤモンドは炭と同じ炭素です。炭を,高温で,高い圧力で押し固めることによって作り出されます。自然界で作られる場所は,高い温度と高い圧力が生じるマグマに近い,地中奥深い場所です。


ダイヤモンドって何処で生まれるの?
 地中奥深くから、地殻変動や火山の噴火と共に地表に移動し、掘り出されると言われています。年間に産出されるダイヤモンドは、約30トンです。金の年間産出量が3000トンですから、ダイヤモンドの希少性が納得できます。
 では、地中奥深くには、どれほどのダイヤモンドが存在するのでしょう?

ダイヤモンドがいっぱい!
 2018年、MITから驚く発表がありました。その報告では、地中約200km深いところ、地殻の底の部分に、約1000兆トンのダイヤモンドが存在するとのことです。このダイヤモンドが欠けて、地殻変動によって、地表に移動するのだと。
 この話を聞いたときに、とても納得感がありました。なぜなら、大きなダイヤモンド原石は、皆、いびつな形をしているからです。ダイヤモンドが結晶成長をすると、二つのピラミッドの底の部分をくっつけた八面体になります。しかし、大きなダイヤモンド原石で、きれいな八面体を見ることはありません。巨大な塊から欠けた、と考えると、いびつな形が納得できます。
 もし、これが本当なら、ダイヤモンドは地球に存在する、最も量の多い鉱物の一つということになります。もちろん、今の技術では、地中200kmまで堀削することはできませんから、ダイヤモンドは希少性は変わりません。
 地中奥深くでしか作られないダイヤモンドですが、ある自然現象が起きると、とても浅い地表で作り出される事が知られています。
その自然現象とは・・・


ダイヤモンドが拾える?
 隕石の衝突です。大抵の場合、隕石は、大気圏で、大気との摩擦によって燃えてなくなりますが、稀に地表に到達する場合があります。大きな隕石の場合、地表に衝撃を与えクレーターを作ります。このクレーターの場所に炭素が多量にある、例えば石炭や泥炭などがあると、隕石の衝突によって生み出された高圧と高温によって、地表の炭素がダイヤモンドに変化します。これらは地中から掘り出されるダイヤモンドと区別され、インパクトダイヤモンドと呼ばれます。




 隕石といえばロシアです。2012年、ロシア政府は、シベリアにある直径約100kmのポピガイクレーターに大量のダイヤモンドが存在していると発表しました。その量は数兆カラット!しかも、地表近い浅い場所にあります。もしかしたら、拾えるかもしれません。
 ですが、インパクトダイヤモンドは、瞬間の高温、高圧によって生み出されたため、とても硬く、ジュエリーには使えません。主な用途は工業用です。拾えたとしても、宝石としての価値はありません。残念ですが。

きれいな八面体!
 だた、とても興味深いことに、インパクトダイヤモンドは、きれいな八面体をしています。地表で結晶成長した証拠ですね❗




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