変性意識状態でお散歩した話6 (キンダーガーデン)

川沿いの道を歩いていたら、住宅街の裏道みたいになっていたので、シルバーロードを引き返しました。

また大通りに戻り、少しだけ進むと、青色の道路標示板に、「〇〇遺跡」と書かれていました。

シルバーロードの主が関係した遺跡というところだろう…と想像しながら、

なにか遺跡があるのだろうか…?と、矢印で示された方向を見てみると、広い庭のある幼稚園が見えました。

またシルバーロードが「フォッフォッフォッ!」と出てきました。

「フォッフォッフォッ!これがワシの遺跡じゃ!」と、誇らしげに幼稚園を見て言うのです。

白髪頭でやつれて老いた顔の中のその目は、妙に純粋で澄んで見えました。
笑い顔には生きてきた自信を感じました。

子供が減ったり、世の中には問題だってたくさんあるけど、
どうやらシルバーロードはそっちには目を向けず、
笑って遊ぶ元気な子供だけをみて、
「ワシが作った幼稚園で元気に楽しく遊ぶ子供はええのう!」としか思えないから、
「フォッフォッフォッ!」っと笑って、澄んだ瞳をしているのだろうと思いました。

そんなシルバーロードのあり方は、
今の世の中の複雑さからみたら、随分と無知で暴力的でありながら、同時にとてつもない純粋性と強さ、そして、一面的な見方をしてでも自分の仕事の良い面を見て笑うのだというしたたかな意思があるように思いました。

そんなシルバーロードの両面性を感じながら、散歩を続けていきました。


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