通信制大学の1年を経て思うこと
僕は現在、19歳の大学1年生。通信制大学に在籍し、心理学を学んでいる。
通信制大学は社会人やリタイアされた方が多い。学生という身分である今の自分が思っていることを、主観的に書いていきたい。この一年を整理することが1番の目的だ。
通信制大学を選んだ理由
これは仕方がなかったからというのが一番の理由だ。
高校時代、不登校などでいろいろ大変だった。18歳の冬に高卒認定試験に合格して、一年後の大学受験を目標に予備校に通い出すも、頑張れる状態ではなくすぐ辞めた。そもそも受験制度に強烈な違和感を感じていた。
勉強は好きだし大学には行きたかったけど、もう2月で出願を募集している大学は少なかった。いろいろ調べるうちに、通信制大学というものを知った。全く頭の中になかったが、学費の安さと書類選考で入学できるという魅力に惹かれた。
そして「自分が今一番興味のある、心理学が自分に合っているか見極めよう」くらいの軽いスタンスで通信制大学に入った。3月末で高校は辞める必要があり、4月から宙ぶらりんになるのが怖く、何かに所属しておきたい!という気持ちも強かった。
学習の進め方
僕の大学は基本的にメディア授業(映像授業)が中心で、テキスト授業やスクーリングは少しある程度。科目の取りようによっては大学に行かずに卒業できる。受講期限が決められている以外、いつ何をやるかなども基本的に自由。
どの授業形態でも(対面スクーリングは知らない)オンライン上で小テストやレポートを提出して単位取得となる。毎授業後に小テストやレポートを課されるものもあれば、全講義の後にレポートや期末試験を受けるものなどさまざまだ。
前期はモチベーションを維持するため、興味のある科目からひたすら受けることにした。その結果、全科目終えることができなかった。最後は、負担の重いレポートがある科目を捨て、とにかく単位を稼ぐことに専念した。
後期はその反省を活かし、重たいレポートを最初に終わらせ、進めていった。それでも2科目だけ終わらすことができなかった。ただ、その2科目は期末試験がある科目であり、受講期限が過ぎた後になんとかテキストやネットで勉強できたから単位は取ることができた。
通信制大学のいいところ
1.とにかく自由
ネット環境さえあれば、いつでも、どこでも学べるのがいいところ。
前期は3ヶ月間リゾートバイトに行き、後の1ヶ月は家にこもってひたすら勉強(けっこうきつい)という生活。後期は同様にリゾバに行ったり旅に出たり、家にいたりを繰り返しながらの生活だった。昼夜逆転しても授業を受けられるのもいい。
2.安い
通学生の普通の大学と比較すると破格の授業料。1年間、学費教材費の合計は30万ほどだった。
入学する際、両親は通信制大学に否定的だった。しかし、学費を自分で払うならという条件付きで認めてもらった。バイトで学費を捻出することも可能(2ヶ月で貯まった)。ちなみに今年の頑張りを認めてもらい来年からは両親に学費を払ってもらうことになった。ありがたいありがたい。
3.入試が楽
先にも述べたが、書類選考だけで入学できる。そして、よほどのことがない限り落ちない。
この3つのメリットを最大限享受できた反面、デメリットをやっていくうちに実感してくるようになった。メリットを裏返したものがデメリットであることが多い。
通信制大学の悪いところ(個人的に)
1.孤独
自分から動かない限り友達ができない。今でも大学の友達や知り合いは1人もいない。SNSを駆使したりスクーリングに行ったりしないと本当に関わる機会がない。
「この科目難しくない?」とか「あの教授なんか変じゃない?」みたいな会話ができたらもっと楽にできただろうなーとか思う。また、キャンパスライフやサークル活動とか経験できないから憧れる。
2.モチベーションと自己管理
人間、目標や意思をもっていても、目の前に誘惑があると流されてしまうものだ。
計画を立ててもその通りにいくことは稀で、常に修正しながらだった。時間割が欲しい、縛られていたいと思うことは何度もあった。受講期限の2〜3週間前に終わらせるくらいの計画を最初に立てるくらいがちょうどいいみたい。
本来の意味とは違うけど、欧米の大学で表現される「入るのは簡単、出るのが難しい」ということは通信制大学にも当てはまると感じる。
3.少し引け目に感じる
これは個人的に感じていることだ。
パソコン1台で自由にやっていると話すと「楽しそうだね!」と他人から言われることも多い。その通りだとは思う。しかし「通信」という、普通の大学生と違うことに複雑な気持ちになることも多い。
特に嫌なことを言われた経験はない。だけどなんかモヤモヤするのは今の状態に自分が完全には満足していないのだと思う。
4.不十分な勉強?
けっこうこれも悩みになりつつある。
小テストや期末試験のある科目を勉強するときに、「適当にやっちぇ」とすることがある。なぜならしっかり暗記しなくても、資料を見ながらテストを受けることができるからだ。
学校側も通信制という制度上、資料を見ながらやってOKとしている。しかし、科目によるけどテストの問題がその制度に対応していないことがある。その場合、レジュメやネットを見ながらできるのでテストは簡単にできてしまう。
単位を取る、大卒資格を取るという視点で考えるとむしろメリットだ。でも、しっかり勉強したいという気持ちももっているので、自分のためになっていないと感じてしまう。
完璧主義すぎなのかもしれない。それでも、いざ期限が迫っていると、簡単な方、楽な方に流されてしまうのがもどかしい。
まあこれから先、知識を得ることの重要性は減るとは思う。ただ、今の勉強の状態に不満があるのだから一応デメリットに入るかな。
これからどうするか
とりあえず、1年間お疲れ様と自分自身に言いたい。不満はありながらも頑張ることができたし、単位もけっこう取れたし、通信制の良さは最大限享受できたし、かなり満足している。
noteを書いているうちに改めて思い出したけど、今の大学にはとりあえず心理学が自分に合っているか見極めようくらいの気持ちで入った。一年経って現時点での答えは、「重なってはいるけど完全に自分のやりたいことではない」ということ。
通信制は続けていきたい(逆に通学生になるなんてもう無理と思う)けど、別の環境で勉強してみてもいいかなとは思う。まあ時間をかけて考えていきたい。
最後に、1年次の経験から2年生で1番大事にしたいのは「コミュニティに所属する」ということ。
孤独は自分から動かない限り改善されない。特に通信制は家にずっといても勉強できるので積極的に求めていきたい。コミュニティの中にいる時は楽しいしね。
この一年は全国を旅していろんな一期一会の出会いをしてきた。それもいいけど今度は長期的な関係性を築いていきたいな。
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