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かさかさの踵。


お洒落なお店を見つけてくれてランチして

手を繋いで川沿いをお散歩して、
アートを見てコーヒーを飲んだ。

お家に行って、Netflixで映画を1本観ながら

4回セックスした。

毎回セックスの時は好きって言い合ってしまうけど、今日は大好きだよと言われた。

最中のそんなのは本気にしないけど

曖昧な関係とはいえ、好きから大好きに変化したのは喜ばしい事である。


初めてホテルに行った日、

「あんまり回数出来ないからいつも1回しかしない」

と言ってたのを思い出して聞いてみたら

「そうなんだけど、、なんかしたくなっちゃう」

と言われて可愛いなと思った。


駅まで送ってくれた帰り道、ぼんやりし過ぎて
電車を乗り間違えてしまい帰宅に時間がかかってしまった。

明日は早朝起床の予定だけど起きられるんだろうか、私。



今日は、お手入れが間に合わず踵がかさかさしているのを気づかれないように彼に足を絡ませたけど、多分きっと気付かれていると思う。

だけどそんな事どうでも良いくらいには
温かくて癒された。



「鏡の前でしよ」

壁の大きな姿見で後ろから腰を抱えながら
私の顔を覗き込む彼と目が合った時

大好きだった彼に同じようにされて

〝本当に綺麗な身体だね“

と言われた事を今やっと思い出す。

もう誰かと寝ても、その人と彼を重ねてしまう事も少なくなった。

それが悲しくて

どうしよう、どうしよう忘れちゃう。

記憶の中のあなたの面影が薄くなる。

そう思って記憶を手繰り寄せていたりする。



なんの発展性もない関係。

狭い部屋で貪るようにセックスをする。

無責任な甘さは最大の癒し。


嘘でも、大好きだよと言って甘やかしてくれた

君のおかげだと思う。



またオシャレなカフェでデートしようね。





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