HPVワクチンを接種してほしい〜尖圭コンジローマとHPVワクチン〜

 尖圭コンジローマという性感染症の中でもかなりだるい病気を発症してしまったので、私の体験が誰かの役に立てばと思い、こうしてnoteにまとめてみることにしました。
 自分の体験も踏まえながら、ネットで調べた情報をまとめています。間違いがあれば適宜修正していきますのでよろしくお願いいたします。


1. 尖圭コンジローマ

1.1. 尖圭コンジローマって何?

 尖圭コンジローマとは、性器や肛門周辺、口、喉などに特徴的なできものが出来る病気です。特徴的なできものは、“鶏冠状”や“カリフラワー状”、“乳頭状”などと形容されます。
 これはHPVウイルス(ヒトパピローマウイルス)に感染することよって発症します。どうやってHPVウイルスに感染するかというと、性行為です。なので、尖圭コンジローマは性感染症、いわゆる性病のひとつです。
 

1.2. 尖圭コンジローマがやっかいな理由

 尖圭コンジローマがやっかいと言われるのにはいくつか理由があります。

①感染経路の特定が困難(2024/03/11修正)
 尖圭コンジローマは3週間〜8ヶ月ほどと、潜伏期間が非常に長いです。
 そのうえ、この期間を経て全ての人にできものが出来るかというとそうではなく、感染しても発症しなかったり、自覚なく自然に治る場合があります。そういう人が時間が経ってから再発することもあります。
 このため、感染経路の特定が困難です。

②自覚症状がほとんどない
 他の性感染症はおりものが臭いとか量が多いとか、性器が痒いとかそういった異常が体に表れます。しかし、この病気は自覚症状がほぼなく、痒みや痛みもないことがほとんどです。
 人によっては痒かったり違和感があって気がつくこともあるみたいです。私も少し痒みがあって、またカンジタかな?とか思ってたらコンジローマでした。

③性感染症検査が役に立たない
 コンジローマを早期発見してすぐ治療できるように性病検査を定期的に受けよう!と思ってもあんまり意味ないです。なぜかというと、現在HPVウイルスそのものを体から取り除く方法はないからてす。できものが出来た段階で治療するしかないのです。性器を擦ってHPVウイルスがあるか検査することもできるけど、そこでウイルスがあったとて症状がなければ治療のしようがありません。

④気が付かないうちにウイルスをばらまいてしまう
 コンジローマのできものはウイルスの塊です。痒みも痛みもないので、触ったりしてるうちにウイルスが周囲に広がります。私も「なんかある…?」と思ってシャワーの時ベタベタ触ってました。
 特に女性の場合性器が複雑な構造をしているので、自分には見えない部分(膣前庭や子宮頸部)に出来ているとマジでわかりません。この状態で性行為をすると当然相手にも感染の危険があります。

⑤治療に時間がかかる
 いくつかあるこの病気の治療法ですが、どれも数週間かかるものばかりです。治療法については次の第3節で紹介します。

⑥再発する可能性が高い
 お金と時間をかけてやっと治療してできものを取り除いたとしても、治療後3ヶ月以内に約25%が再発すると言われています。
 ③でもお話しましたが、できものを取り除いても原因のHPVウイルスを体から取り除くことはできません。すっかり治ったと思っていたら何かの拍子に(例えば睡眠不足やストレスで免疫力が落ちてる時とか)に再発することがあります。

1.3. 治療法

 いくつか治療法がありますので紹介していきます。

①塗り薬
 外陰部にしかできものが見られない場合はベセルナクリーム(イミキモド5%クリーム)を塗って治療します。治療の第1選択はこれです。まずできものが消えるのに4~8週間ほど、そこから経過を見ながらまた何週間かかかるっぽいです。
 ただ、効果が大きい分皮膚がただれてしまうことがあります。そのため、寝る前に塗って起きたら石鹸を使って洗い流すのを1日おきに繰り返すそうてす。朝はギリギリまで寝てごはんを食べる時間すらなく急いで家を出る私にはとても無理ですね。

②冷凍凝固
 -196°Cの液体窒素でできものを焼く方法です。冷たさがあるくらいで、麻酔なしでもできるみたいです。これだけだと治療しきれないので、多くの場合はベセルナクリームも併用されるそう。
 これも治療期間が長くて、2~3ヶ月くらいかけて通院して焼いていくらしいです。

③手術(レーザー蒸散や電気メスでの焼灼など)
 あまりにも広範囲だったり、膣の中とか塗り薬が使えないところに症状がでると手術での治療になります。手術にはだいたい30分とか1時間かかり、麻酔が必要です。日帰りでできたりできなかったりします。多分この中でいちばんお金がかかると思いますが、一気に取り除いてしまえるのはいいですね。
 今回私は手術で治療を行ったので、また次の章で説明していきます。

④ヨクイニン
 これはちょっとよく分からないんですが、人によっては漢方のヨクイニンを処方されることもあるみたいです。
 ヨクイニンはハトムギを原材料とする漢方のひとつで、老廃物の排出を促す効果があるそうです。Amazonで“ヨクイニン”と検索してみると、“繰り返すイボに”みたいなキャッチコピーの商品がたくさんヒットしますね。
 Twitterで検索してみたら“ヨクイニン飲んでたらいつの間にかコンジローマのイボなくなってた!”みたいなツイートがあったんですけどホントなのかな……?でもコンジローマが再発する可能性を少しでも減らせるならなんでもしたいので私も飲んでみようと思います。

2. 筆者の体験記

2.1. 症状の自覚

 2024年1月の中旬、性器の会陰にごく近い部分(膣口?)がめちゃくちゃ痒くなりました。この時はかぶれか、もしくはまたカンジダになっちゃったのかな?と思ってました。とりあえず痒みが収まればと思って手持ちの痒み止めの薬を塗っておくことにしました。
 薬を塗ろうと該当部位を触った時に明らかに膣や外陰部のそれではない硬い感触がしました。かさぶたかな?と思っていずれ治ると思っていたのですが、3日くらい経っても硬い何かがあるのでそこでようやく鏡で確認すると、イソギンチャクという表現がぴったりな乳頭状のイボが見えました。
 尖圭コンジローマというイボができる性感染症があることは知っていたので、すぐに「え、これコンジローマじゃない……?」と思いました。爆速で婦人科の予約を取り付けました。

2.2. 「うちではできません」

 婦人科系の異常が表れたときにいつも診てもらってるレディースクリニックがあるので、今回もそこに行きました。
 コンジローマじゃありませんようにと願いながら、診察を待つ間にコンジローマの治療法を調べました。
 塗り薬もあるけど4ヶ月もかかるのか、それは嫌だなー。液体窒素で焼いて貰えないかな。手術は……お金たくさんかかるだろうしやだなあ……。
 そのうち診察の順番が来て、内診をしてもらいました。

👩🏻‍⚕️「尖圭コンジローマだね〜」
😞「あ〜……」
👩🏻‍⚕️「この膣の入口のところと、小陰唇の内側。それから子宮頸部にもできちゃってますね」
😥「えっ、こんなにたくさん」
👩🏻‍⚕️「ちょっとうちではできないので、大きい病院紹介しますね。多分レーザーで、全身麻酔か下半身麻酔かわかんないけど手術になると思うから」
😨「えっ?ここで治療できないんですか?」
👩🏻‍⚕️「うーん、できないことはないけど……時間かかるよ?レーザーで一気にやった方がいいと思うな〜」
🫥「はい……」

 ここで今すぐ治療してもらえないこと、手術という言葉に頭が真っ白になりました。ここでようやく大事になってきてることに気が付きました。

2.3. 紹介された病院で

 2週間後、紹介状を持って大きい病院で診察を受けました。

👨🏻‍⚕️「尖圭コンジローマということで。レーザーでの焼灼になります」
😐(結局手術か……)
👨🏻‍⚕️「で、2泊3日になるんですけどいつ入院可能ですか?」
😱「(あっえっ、入院!?)どうしても入院しないといけない感じですかね……」
👨🏻‍⚕️「うーん、まあそうですね〜……1日目に入院して麻酔科とかから説明受けてもらって、2日目に手術、3日目で退院って感じですね」
😰「ちなみに費用はどのくらいに……」
👨🏻‍⚕️「入院費込みで5~6万円です」
🥲「なるほど……費用少しでも減らしたいんですけど、日帰りとか難しいですもんね……」
👨🏻‍⚕️「費用を抑えたい感じですか……そうですね、下半身麻酔だとしばらく歩けないんで手術後1日入院していただくんですけど、全身麻酔なら経過がよければすぐ帰れるので、全身麻酔で日帰りにしちゃいましょうか。ただ、説明とか受けてもらうために前日は入院していただいて、1泊2日にはなります」
😭「助かります、ありがとうございます!」

 金銭的に余裕がなかったので通常2泊3日のところを1泊2日にしてもらいました。ありがたいです。
 診察が終わったあとは退院までのスケジュールや過ごし方の説明を受けて、入院前検査(血液検査とか尿検査とかX線検査)も受けて帰りました。この日の費用は3割負担で13,000円ちょいでした。
 帰ってからようやく、一緒に暮らしている親に手術しなければならないことを伝えました。できれば言いたくなかったです。だって性病ですよ?親に言うなんて恥ずかしいですよ。でも入院が必要な手術だから家を空けることになるし、保証人の署名も必要だし、あと手術費用が5万円もかかって払うのちょっとしんどいしで言わざるを得ませんでした。親には「なんであんたはいっつも大事なことを事後報告するの!💢」としこたま怒られました。本当にその通りで、ひたすら謝りました。

2.4. 入院〜手術〜退院

 入院説明受けたり入院の準備したり、そうこうしてるうちにあっという間に2週間が経ち入院の日がやって来ました。
 第3節でもチラッと話したように、私の場合は1日目は入院と手術の準備、2日目が手術当日および退院の日となりました。

 1日目は特別なことはしてないです。お昼くらいに入院して病室に入って、やることもないのでずっとスマホ構ってました。この時はまだ食事制限とかなかったので、コンビニ行ってお菓子買って食べたりしました。時々主治医、麻酔科医、薬剤師、看護師の方がいらっしゃって手術や薬の説明をしてくださりました。あとは何時間かおきに血圧と酸素濃度を測られましたね。で、夜ごはん食べてお風呂入って就寝って感じです。

 2日目は手術当日です。
 まずこの日の0時から絶食が始まりました。朝起きてお腹減ってても何も食べられません。10時からは絶飲も始まります。水も飲めないのですが、これが絶食よりもキツかったです。この後ぐらいに、絶食と絶飲によるエネルギー・水分不足を補うために点滴が付けられました。
 手術の開始を待つ間に下着を脱いでおきます。多分心電図の機械を取り付けるためだと思います。ちなみにこの時点ではパンツは脱ぎません、上だけ脱ぎます。
 担当看護師さんに案内されて、いよいよ手術室に向かいます。手術台の上に乗って患者の名前とどんな手術かの確認がされます。そうしてるうちに「ちょっとボーッとしますよー」と言われて麻酔が入ってきました。それから10秒後には目の前がぐわんぐわんとして、あっという間に意識がなくなっていました。
 「終わりましたよー」という声で目が覚めました。時計を見ると13時30分で、手術には30分しかかからなかったとわかりました。終わった直後ですが、痛みは特になかったです。
 病室まで運ばれて帰ってきました。そろそろ水が飲みたかったですが、酸素マスクが止まるまであと3時間くらいかかり、それまでは飲食できないとのことでした。この間も特にやることがないのでスマホを構っていましたが、麻酔の影響なのか手術が終わってからずっと眠たくて、数分スマホを構っては寝るということを繰り返していました。あとは1時間おきくらいに看護師さんがやって来て、血圧を測って、出血がないか確認するためにパンツの中を覗かれました。めちゃくちゃ恥ずかしかったです。
 私は手術後の経過も問題なかったので、酸素マスクが取れたあとは予定通りすぐに退院になりました。抗生剤を朝昼晩3日間飲むことと、2週間後に外来に来るように指示を受けて、普通に帰りました。

 この1泊2日の入院でかかった費用は3割負担で50,000円ちょっとでした。入院すると給付金がでる生命保険に加入していたので、後日申請して50,000円保険会社から貰いました。入院前検査の13,000円は保険降りなかったです、悲しい……。

2.5. 手術の後

 その後も特に問題なく日常をすごすことができました。痛みも全くなかったです。手術後1週間くらいはおりものシートから溢れるほどおりものの量が増えたので、軽い日用のナプキンを着けて過ごしていました。あと血も混じっていましたね。
 手術から2週間後の外来では内診を受けて、「特に問題ないですね」と言われて5分くらいで帰りました。コンジローマがどういう定義で“治った”と言えるか分からなかったので、「これで治ったということでしょうか?」と聞くと「病変は焼灼したので、これで治ったということになりますね」と言われました。というわけで、私のコンジローマ治療はここで無事に完了しました。

2.6. 再発の予感

  コンジローマ治ってハッピーハッピーハッピー🎶となっていた私ですが、手術から1ヶ月後の3月9日、また同じ膣の入口近くにかさぶたの様な感触を覚えます。まさかと思いながら鏡で確認すると、やっぱりイソギンチャクみたいな乳頭状のできものがありました。
 再発率が高いといえ1ヶ月しか経ってないのにもう再発なんて……と信じられない気持ちとともに、普通に悲しすぎて泣きました。明日病院行ってきます。再発でないことを祈るばかりです。また結果は追記します。

2.7. 手術後1ヶ月で再発(2024/03/11追加)

 3月11日、病院に行ってきました。やっぱり再発でした、信じたくなかったけど。今度焼灼することになりました。こんなに早く再発するんですね。できれば再発はもうこれで終わりにしたいです。

3. 尖圭コンジローマとHPVワクチン

3.1. 尖圭コンジローマにならないために(2024/03/11訂正)

 お金と時間をかけて治療してもしぶとく再発する尖圭コンジローマ。この病気で痛いと思うことは少ないですが、

・見た目がグロテスク
・再発を繰り返してその度に治療する
・治療中は当然性行為はできないので、パートナーと性行為ができない

などと、肉体よりも精神に大きな負荷がかかります。一度発症すれば根気強く長い期間治療しなければなりません。

 では、どうすれば尖圭コンジローマを防げるのでしょうか?
 まずは、リスクの高い性行為をしないことですね。不特定多数と性行為をするとか、コンドームを着けずにするとか。恥ずかしながら、私の場合はこれがHPVウイルスに感染した原因だと思っています。マッチングアプリで知らない人と会ったりしてました。パートナーとだけ性行為をしていれば感染経路も特定しやすいし、お互い病院に行って治療することができます。
(2024/03/11訂正)自分が特定の一人のみと性行為をしていたとしても感染する可能性が十分にあります。例えば、自分にとっては初交でも、相手はそうではない場合キャリア(ウイルス感染しているが症状がなく、持続的に感染している状態)であることがあります。私の書き方だと、HPVウイルスに感染する人はいろんな人と性行為をするだらしない人だと誤解されてしまいますね、すみませんでした。
 なので、HPVウイルス感染を防ぐいちばんの方法は結局後述するワクチン接種なのかなと思います。とはいえ、いろんな人と性行為をすればそれだけ感染機会が増えるので、やっぱりやめておいた方がいいと思います。

 もうひとつの方法は、HPVワクチンを接種することです。

3.2. 子宮頸がんを予防するだけじゃないHPVワクチンの効果

 HPVワクチンといえば、子宮頸がんを予防するとして知られています。なぜこれが尖圭コンジローマを予防することに繋がるのでしょうか?
 それは、尖圭コンジローマも子宮頸がんもHPVウイルスが原因の病気だからです。
 正確には全く同じというわけではありません。HPVウイルスにも、6、11、16、18、31型……など150種類以上の遺伝子型があります。この中で、6、11型は低リスク型として尖圭コンジローマを発症します。16、18、31型などは高リスク型として子宮頸がんになることがあります。
 HPVワクチンはこれらの感染を防ぐことができます。現在日本で使用されているHPVワクチンには、2価ワクチン(サーバリックス)4価ワクチン(ガーダシル)9価ワクチン(シルガード9)の3種類があります。○価というのは防げるHPVウイルスの数ですね。
 この3種類のHPVワクチンのうち、尖圭コンジローマの原因となる6型と11型のHPVウイルスを予防できるのは、4価ワクチンと9価ワクチンです。

3.3. HPVワクチン接種の積極的勧奨が控えられてきた日本

 子宮頸がんも尖圭コンジローマも予防できるなんてHPVワクチンはすごい。でも、日本のHPVワクチンの接種率は40%と低いです。それには以下が関係しています。

 日本でHPVワクチンの接種が開始されたのは2009年12月のこと、さらに定期接種が開始されたのは2013年4月のことでした。しかし、定期接種の開始直後に“HPVワクチンが原因とみられる重篤な副反応”を訴える人が相次ぎ、“接種は中止しないが勧奨はしない”ということになってしまいました。この件はニュースでも大々的に報じられ、世間に“HPVワクチンは怖いもの、打たない方がいい”というイメージが浸透してしまったのです。
 その後、調査が重ねられ、国内外でHPVワクチンに関する有効性や安全性の研究も進み、副反応はHPVワクチン特有のものではないことが分かりました。これにより、2022年9月に9年ぶりにHPVワクチン接種の積極的勧奨が再開されました。

3.4. HPVワクチンを接種してほしい

 HPVワクチンに対する恐ろしいイメージは未だ大きいです。今年22歳になる私ですが、私もずっと副反応が怖くて、家庭で「打つ〜?」みたいな話が出ても「副反応怖いから打たない」と答えていました。だから、私はHPVワクチンを接種したことはありません。
 でも、尖圭コンジローマを発症してから本当に落ち込んで、HPVワクチンである程度予防ができることを今になって知って、「どうして中学生のうちに打っておかなかったんだろう」と激しく後悔しました。
 HPVウイルスは性行為を経験した女性のほとんどが一度は感染します。本当は性行為を経験する前に接種するのが一番効果的なんです。
 既に発症した人に対するHPVワクチンの効果はまだよく分かっていないみたいです。効果がないわけではない、みたいな。病院の先生にも、

🥲「HPVワクチン打ちたいんですけど……」
👩🏻‍⚕️「うーん……打ってもいいけど、できればコンジローマなる前に打ってほしかったなあ(苦笑)」

と言われてしまいました。でも、再発を防げる可能性がわずかでもあるなら何でもしたいので、今度HPVワクチンを接種してくる予定です。
 HPVワクチンを接種すれば、子宮頸がんも尖圭コンジローマもある程度予防できるってすごくないですか?本当に、中学生とかの時に打っておけば今こんなにコンジローマで狂うこともなかったのに……。性行為を経験する前にワクチン接種完了してコンジローマを予防できる子たちの事が羨ましくて仕方ありません。感染済みの私はほぼ手遅れみたいなもので、再発に怯えて生きていくしかないわけですから(泣)

3.5. あの時打てなかった人もキャッチアップ接種ができるよ

 接種の勧奨が控えられていて、HPVワクチンの接種の機会を逃してしまった人に対して2025年3月までキャッチアップ接種が行われています。対象は、過去にHPVワクチンを合計3回接種していない1997年4月2日~2007年4月1日生まれの女性です。キャッチアップ接種なら公費でワクチン打てます、うれしい!
 ところで、HPVワクチンは間隔を空けながら2~3回打つんですけど、接種完了には6ヶ月かかります。2025年3月までに接種が終わらなかったら、残りの分は自費で打たなきゃいけないので気をつけてくださいね。2025年3月に接種を完了するには、遅くとも2024年9月には接種を開始する必要があります。
 ちなみに既に自費で接種を完了してしまった人には公費がでることもあるみたいなので、気になる方は調べてみてください

3.6. 男性もぜひ接種を(2024/03/11追加)

 男性は子宮がないので当然子宮頸がんになることはないのですが、尖圭コンジローマは男女ともに発症する病気です。性病にはひと通りかかったことがあるだろう女遊び界隈の人たちが「コンジローマだけはかかるな」と口を揃えて言うくらい、この病気は恐れられています。
 そんな悪名高い尖圭コンジローマを予防するために、ぜひ男性にもHPVワクチンの接種をおすすめします。日本で男性も接種することができるHPVワクチンは4価ワクチンのみとなっています。
 ただし、残念ながら男性のHPVワクチン接種は公費負担の対象外で、自費での接種となります。自分もパートナーも守ることに繋がりますし、金銭的に余裕がある方はぜひ接種してほしいですね。

4. まとめ

 尖圭コンジローマって本気でだるいです。個人的には梅毒よりキツいと思ってます(梅毒なったことないけど)。みんなにはこんな惨めで悲しい気持ちになってほしくないし、お金と時間も消費しないでほしいと思っています。
 今回は尖圭コンジローマがやばすぎるということを主軸に話しましたが、当然子宮頸がんもめちゃくちゃ怖い病気です。ワクチンを打てば予防できる病気で年間およそ3000人が死亡してるって有り得ない話です。
 だからできればHPVワクチンを接種して予防してほしいです。もちろん強制はできないですけどね、でもワクチンの有効性を知ってもらえたら嬉しいです。
 自分の病気を予防するだけでなく、相手を病気にさせないためにも、HPVワクチンを接種することが普通の世の中になればいいなと思います。

 長くて読みづらい文章を最後まで読んでくださってありがとうございました。このnoteが誰かがHPVワクチンを打つキッカケになれば幸いです。

付録(2024/03/11追加)

 尖圭コンジローマを発症した私ですが、同時期にやった子宮頸がん検診も当たり前に異常あり(要精密検査)でした。LSILというやつで、子宮頸がんになる前の前の段階くらいの異常?みたいです。今は特に問題ないので、半年に一回検査に来てくださいって話になっています。
 この歳になって初めて子宮頸がん検診受けましたが、定期的に検診受けるの大事ですね。放っておいていつのまにか癌まで育っていたらと思うとゾッとします。

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