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LHW?に新所属の2組のアーティストを紹介。

8月17日に1st Single "20th bloody birthday"を配信するIIIZ(イーズ)
8月7日に1st EP"Foxescapes"を配信されたEstyy(エスティー)
LOW HIGH WHO?に新たに所属する2組のアーティストをご紹介します。
またIIIZより「影響をうけた音楽」について寄稿していただけました。

この二人の所属から僕は多くを学んでいます。新しいもの、古いものとのバランスをよく考えるようになりました。二人ともパワフルでアクティブです。
そのエネルギーは作り出すものにも込められていて人々にその力を伝えていくのでしょうと未来を想像しています。(nel)


IIIZ 

IIIZ(イーズ)、
from LOW HIGH WHO?
東京を拠点に活動するラッパー兼トラックメイカー。
アングラだが、ハイパーな音楽性は、楽曲に留まらず
相反する物同士の共存を美学とする彼女の独特の世界観を共有している。
IIIZ (this’s pronounced “ease"), from LOW HIGH WHO? STUDIO. A rapper & track maker based in Tokyo, Japan. Her music is underground, but it has a hyper character. It shares her unique worldview, which is not limited to music, but the coexistence of conflicting things as a virtue.

IIIZからデモのメールが届いた時、とても文章が綺麗で感動しました。色んな人が同じ言葉を使っているのにIIIZの文章は他とは違く、文筆の中に宿る言霊もあるのかもしれないと思いました。それから音楽を学び、人と出会って刺激を受けて今作のリリースに至ります。現実の中、インターネットの中でも生きている彼女の文章とリズムを手に入れたラップの技術、"ホラーポップなリリシスト"はきっと成長を続けて凄い場所に行ってしまうような予感がします。(nel)

"影響を受けた音楽"  by IIIZ

音楽の原体験は遅かった。音楽の原体験をしたのは高校2年生の時に、アングラでプログレッシブなメタル、ハードロックに出会った時。それまで音楽は人生の伴奏でしかないと思っていた。
当時、サブスクリプションなんて登録してなかった田舎者で金欠な私は、家に帰ってとにかく、気持ちの悪い、プログレでカルト、アングラな音楽を聴くのが趣味になっていた。高校2年生の時、と言うとまさに鬱の絶頂期であったのだけれど、私は昔から変な体質を持っていて、邪には邪を、と言った塩梅に、ストレスには刺激を持って発散することしか出来ない体質だった。徹夜して気味の悪い音楽を漁った時もあったし、度々プログレHR/HMバンドのライブには足を運んだ。(日本のプログレHR/HMのバンドは数少なく、それでも必死にディグリ続け、生音を浴びに行っていた。)傍から見たら奇妙に見えたかもしれないが、私にとってはそれが救いだった。アングラな音楽は私の救いだったし、蒸し蒸しとしたほんのりとタバコ臭い地下のライブハウス程、心が踊る場所は無かった。鬱々とした私のオアシスはそこ以外に思いつかない。
さて、前置きが長くなってしまったが、ラップの話に移行しよう。私は一切合切ラップの定義についてよく知らずにこの界隈に来てしまった。と言うのも私が最初に胸を踊らせたのは、「喋るロックスター」だった。皆さんもご存知であろう、「ゆらゆら帝国」の『ゆらゆら帝国で考え中』の冒頭や、「ナンバーガール」の『NUM AMI DABUTZ』など一見していただければ分かると思うが、要は「喋り出すロックスター」に憧れを持ったのだ。

これをやりたいがためだけに、自分でトラックを作り、語りを入れ(リズムはとれていたがポエトリー風だったかもしれない)、デモを送ったのがLHW?だった。(何故LHW?だったのかと言うと、私の好きな音楽を芋ずる式に辿っていくと必ず行き着くのがLHW?だったからである。)そして、有難いことにLHW?とのご縁があり、所属させて頂くことになった、というのがこれまでの経緯である。
所属してすぐ、フロウや、ラップの原型というもので、頭を抱えたことは上記の文でお察しであろう。とはいえ、今ではすっかりラップにのめり込み、グルーブに浸っている。今回のシングルもフロウの可能性を探求したものである。是非着目してもらいたい。
話が長くなってしまったが、自身のことを語り出すときっと自叙伝程の長さになってしまうはずだ。ここら辺にさせて頂く。
今回のリリースに当たって、お世話になった方々への感謝は語りきれない程である。ここまで人との縁というのを感じた機会もそうそうあるまい。安い言葉になってしまうかもしれないが、改めてここで、「ありがとうございます。」と意を表明させて頂こう。そして、またこれからも「よろしくお願いします。」との旨も添えさせて頂く。
今回のシングルは説明するまでもなく、豪華な一枚となっている。是非、隅から隅まで堪能してもらいたい次第である。


IIIZ 1st Single「20th bloody birthday」
01. 20th bloody birthday
02. 20th bloody birthday(nel Remix)



Estyy

Estyy
大阪を拠点とするEstyy(エスティー) 自身で透明度の高いミニマムな構成が魅力のトラックを作り、狼や狐のようなハウリングフロウで 心地よく歌唱する。それは都会と自然が融合したようなビジョンを見せてくれるように 彼の音楽性はオルタナティブロックとヒップホップがクロスオーバーしている。 2022年夏に”Foxescapes EP”で LOW HIGH WHO? STUDIOからリリース。

今作"Foxescapes"のデモが届いた時、スピーカーで流しながら作業をしていたら何だか良い空間が生まれていたんです。そのあとにイヤホンで聞いてみたらとても距離感が近くに来て、違う印象を与えるのは初めての体験でした。
僕は最近、歳を取ったせいか、東京を離れたせいかイヤホンより部屋のスピーカーで音楽を聴くことが多くなり、インストゥルメンタルや実験的なサウンドを好むようになりました。Estyyの日本語を少し崩した歌い方にサウンドとして捉え、イヤホンではふと言葉が入ってきます。
そして歌詞テキストを頂いた時、彼も文章がとても魅力的でした。LINEでもSNSでも自分の言葉を構成・構築するということの大切さに気付かされました。(nel)

Estyy "Foxescapes" EP

最後に

IIIZ、Estyyのジャケットを僕(nel)が担当しています。お互いのテーマは「温故知新」僕も古い人としていますが新しいもの・こと・ひとに経験を頂いてものづくりをしていこうと思います。
8月、二人のリリース、よろしければ耳を傾けてみてくださいね。(nel)

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