おすすめのブックカバーフィルムについて

 本を読む人にとって、ブックカバーは千差万別で人それぞれに自分なりの定番を探すのも楽しみの一つかと思います。筆者は手に汗をかきやすいので、蒸れて本のカバーの内側に水分が行ってしまうことに抵抗があるので大抵は布製や防水紙のカバーを使用しています。ですが、本の表紙を隠したくない、見える状態が良いという気持ちになるような本もあるのではないのだろうか。例えば、岩波新書とか。あるいは変形サイズで文庫や新書のカバーが付けられない平凡社ライブラリーなどもある。そんな時には透明フィルムが活躍します。
 透明フィルムといっても、厚さと幅とで何を選んだらよいか戸惑う読者もいると思われるので筆者の定番を紹介したいと思います。それは、厚さ40ミクロンの390mm幅と500mm幅の二つです。長さは読者のそれぞれがどのくらいの量の本に掛けようと思うかにもよるので最初は実際に短めのを買ってみて試してみるのをお勧めします。

 まず、文庫と新書、それから四六判ソフトカバーの150ページくらいまでの短いものは390mm幅のが大体ちょうどよいです。最初にフィルムをかけ始めたころはカバーを外して本についているカバーと全く同じを目指していたのですが、概して390mmのものであればページ数が少ない本も多い本も良い按排で掛けることができます。
 使用する際は、本の高さプラス上下それぞれに2、3センチのゆとりを持たせてまっすぐに切り、いったん本を上端に寄せて本の下端に合わせて折り曲げます。折った部分に本のカバーの下端を揃えて内側に入れて、上をぴったしに折り曲げます。カバーとフィルムカバーの中心を揃えて本に掛け、いったん折り返しに折り目を付け、本の表紙をフィルムの中に入れたら、本がカバーの中で動くことのないオーダーメードのフィルムカバーの出来上がりです。
 ただし、古い岩波文庫や角川文庫はカバーの高さが寸足らずになっていることがあるので、その際は上端を折り返す際に少しゆとりを持たせるとぴったり掛けられるカバーが出来上がります。新潮文庫や古めの角川文庫はフィルム加工がなされておらず、端が傷みやすいのでフィルムカバーをかけるのはお勧めです。

 四六判の単行本から菊版くらいまでのサイズであれば500mm幅のものがお勧めです。文庫と同じ要領で、今度は余白を4、5センチ取るとピタッとしたカバーが作れます。上下に余白を設けて本を上に寄せて下端に合わせて折り目を付けカバーの下端を折り目に合わせて上を折り返すとちょうど真ん中になるのは紙のカバーをかける際も一緒なので試してみてください。
 図録などA4サイズ以上のものは390mm幅を縦に使用して横幅をほぼカバーの寸法に合わせて使えばぴったしのフィルムカバーが作れます。筆者は展覧会図録やローマ教皇訪日記録などの大きなものをそれで掛けています。さらに大きな大型辞典をお持ちの方は500mm幅のを縦に使用すれば対応できます。このように390mm幅と500mm幅のものを揃えていれば大体の本には対応できるので本好きにはぜひお勧めしたいフィルムカバーです。


まずは30メートルを買い、頻度に合わせて買い足してはいかがでしょうか。筆者は年に2回程度50メートルを買っています。快適な読書生活をお祈りします。

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